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のどぐろとにしんかずのこさけいくら

晩ご飯も、京王駅弁大会で買ってきたもので。

私は、神尾弁当の、のどぐろとにしん かずのこさけいくら。呪文のような名前ですが、まさにその名前通りのお弁当で、一見くどそうに見えつつも、酢飯なので案外さっぱり食べられました。

神尾の数の子ずしって、食べてみたい駅弁のひとつなんですが、何となくこんな感じなのかなーってのが分かったのも、ちょっと嬉しかったりして。

夫には、万年屋の三浜(さんぴん)たこめし。

万年屋のホームページを見てびっくりしたんですが、以前食べておいしかった「ダイダラボウのはまぐりめし」って、今はアクアワールド大洗水族館でしか(しかも、土日祝のみ)売っていないんですってね。もともとレアだったけど、ますますレアなお弁当になっていたのね。大洗は遠いな…。

駅弁って、手書き風のフォントで商品名をデザインするものが多いような気はします。

とり御飯

京王駅弁大会で駅弁を調達した後、寿新春大歌舞伎の昼の回へ。

正直に言うと、吉右衛門が出る素襖落だけ見られればそれでよかったのだけど、それだけ見て帰る…なんてことは、やっぱり私にはできない…。素直に、醍醐の花見、奥州安達原(袖萩祭文)、素襖落、そして河内山と全部観る。観終われば、ああやっぱり全部観てよかった…と思うのでした。

幕間に食べたのは、松浦商店の「復刻 とり御飯」。現在は、「天下とり御飯」という名前で販売されているロングセラー駅弁で、小松左京氏がお気に入りだったことでも、知られているそうです(小松左京ライブラリ)。

後日読んでみましたが、『首都消失』の冒頭に、主人公が名古屋から東京に向かう新幹線の中で、脳内でつぶやきながら食べるシーンで登場していました(井之頭ゴローさん状態)。全然本編と関係ないトピックなのに、結構なボリュームを割かれていて、ちょっと笑っちゃいました。でも、自分の好きなものは語りたいというのも、なんか、分かる。

ちなみに、今回の京王駅弁大会の対決企画では、オリンピックイヤーということで、昭和39年とか金とかメダルにちなんだテーマで展開しており、今回の昭和39年当時の駅弁を復刻させているそうです。だから今売られている「天下とり御飯」とは、おかずの中身が大分違いました。

こちらの記事によると、チューリップを再現するのが一番難しかったそうで、確かに、今って、チューリップって売ってないもんなぁ…と思いながら、ありがたく頂いたのでした。

スープで炊いたご飯にちょっと甘い玉子そぼろがよく合って美味しかったです。おかずも、チューリップにチキンカツ、チキンロールととりづくしで豪華だし、甘い酸っぱいの副菜も揃えて、バランスのいいお弁当でした。

鯖威張る弁当

夜も、駅弁大会で買ってきた駅弁を食べます。私は、銚子電鉄の「鯖威張る弁当」。地元の居酒屋さんが作っているそうですが、味付けご飯の上に焼きサバが乗っているだけのシンプルなのが、すごくいい。パッケージに「経営状態はまずいけれど これはウマい!」とありますが、実際、かなりおいしかったです。

夫には、「サンライズ出雲・瀬戸弁当」(三好野)を。ベーシックな幕の内風の弁当ですが、沿線の名物を詰め合わせて、旅情を誘う構成になっているのが憎い。量も程よくてグー。これが、下りのサンライズに乗る前に買えたら、サイコーなのにね。

弁当だけじゃあれかと、ほうれん草のごま和えも添えてみる。

鯖威張る弁当は(駅弁にしては)小ぶりな方だったので、これも食べられるかなと、中央軒の「長崎街道 焼麦弁当」を。かしわめしが好きなので、ついつい買っちゃいました。中央軒名物の 焼麦(しゃおまい)は、崎陽軒を食べ慣れている関東民からすると、ちょっと独特な味わいですが、おいしい。いつかは、駅で出しているかしわうどんも食べてみたいもんです。結局肝心のご飯は食べきれず、翌日に持ち越す羽目に。

パッケージはこんな感じ。鯖威張る弁当の掛け紙は、かなりお遊び感が強くて、中年オタクの心をくすぐる感じです。

食後に、萩の月。駅弁大会の時に萩の月も買うのはなんだか通例になっています。

かにめし

8日から、新宿の京王百貨店で「第55回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」が始まっており、2日遅れで、私も参戦(余談だけど、メインビジュアルの中にひっそり描かれているきのこちゃんがかわいくて、毎年秘かに楽しみにしている)。

今年のテーマは「カニ」ということで、かなやのかにめしが実演で登場。それを目当てに出かけました。昭和25年から販売されている老舗駅弁で、道内だと比較的入手しやすいようなんですが、これだけあちこちのスーパーで駅弁大会が催される昨今においても、本州まで来てくれることはほぼないので、なかなかお目にかかる機会がないのでした。ありがたい。

簡単に言うと、白飯の上に、炒った蟹フレークがたっぷり乗ったものなんですが、これがしみじみうまい。しいたけや佃煮も絶妙なアクセントで、全てに無駄がない。ロングセラーも納得のおいしさでした。これは、時々食べたくなる味ですね。

夫には、活ホタテホッキバター焼き弁当を。2年ほど買いたいなーと思いつつタイミングが合わなかったのですが、今回とうとう買えました。ちょっと持ち帰る時に斜めってしまって、残念な見た目になっちゃったんですが、味のバランスはよくておいしかったです。温めて食べると、よりおいしいみたいですね。

いつも売り切れている、圓八のあんころ餅があったのでそれも買いました。これ、美味しいんだけど、夫は嫌いなんだよね。中の餅が求肥っぽいんだって(夫は求肥が嫌い)。

午後のぶらぶらの途中に、ミスドで、misdo meets PIERRE HERMÉのあれこれがあったので、いくつか買ってみる。手前は、ポンデイスパハン、その奥がサティーヌファッション、その隣がモガドール(ショコラ&オレンジ&パッションフルーツ)。

エルメの代表的なフレーバーをミスドのドーナツと合わせるというのが趣旨ですが、イスパハン、サティーヌ、キャレマンショコラと、惜しげもなく提供したなぁというのが正直な印象。雰囲気はあったし、それなりにおいしかったけど、でも、やっぱり本物とは全然違うんだなぁ。これ食べておいしいなと思った人は、ぜひ、本物も食べて、もっと感激して欲しいと思ったのでした。

駅弁ふたつ

1月9日から開催されていた京王駅弁大会(「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」)も22日でおしまい。最終日を前に、ようやくタイミングがあったので、開店前から並んでみることに。正面玄関前についたのは1時間前くらいでしたが、先に並んでいるのは40人くらいだったかな。開店時点で200人いるかどうかという感じだったでしょうか。

開店後も一気には入れず、50人ずつくらいを順番に流していくんですが、正面玄関から流された人はほとんどがエレベーターで7階(だったかな)の会場まで行き、そこからダッシュ。私より年配の人が多い印象だったけど、みんな足が速い。気づくと、別の入り口から入ってエスカレーターや階段でやってくる人たちもおり、その人たちも走っている。なんかもう、だめだ…って感じだった。競馬場の開門ダッシュ並みの獰猛感だった。

幸い、お目当ての「母恋めし」は整理券で買うタイプの商品で、しかもふんだんに用意してくれていたので買うことができましたが、普通に輸送駅弁コーナーにあったら、もう買えなかったな。輸送で欲しいものがある人は、ちゃんと走ったほうがいいです。

あと、ちょっと意外でしたが、整理券&当日輸送のお弁当は、思った以上に余裕がありました。やはり、朝一番で整理券を取って、受け取りは14時以降ってのは、誰しもができることじゃないってことなんでしょうね。もしかすると、「うえの」のあなご弁当や、「椎茸めし」は来年チャレンジしてみてもいいかもしれないなぁ。

で、駅弁を買って、歌舞伎座へ。「寿初春大歌舞伎」を見に行ったのです。午前の回は、舌出番叟、吉例寿曽我と、正月らしい舞踊が2つ並んでから、幸四郎と七之助の吉田屋、白鷗の一条大蔵譚。幸四郎の伊左衛門は結構楽しみに行ったんだけど、正直言うと、ちょっと物足りなかった。言ってしまえば伊左衛門は役立たずのクズなのですが、だけど、誰もが黒い心が沸き起こることなしに、しゃーないわーと思ってしまう、思わせてしまう人なんであって、そう思わせてくれないと、この話はちっとも面白くない。幸四郎さんには、ぜひその域まで愛嬌を極めてもらいたいと思うのでした。午前中のキリは、白鸚の大蔵卿。えー、どうなのよーと、多分誰しもが思ったと思うんですが、結構普通に見れてしまった。後半は、阿呆と本性の切り替えが面白いんだけど、あんまり阿呆っぽくなかったなぁという気もした。

幕間に、買ってきた駅弁を食べる。まずは母恋めし。ホッキガイの炊き込みご飯のおにぎり2個に、燻製玉子、燻製チーズ、おつまみわかめ、ハッカ飴。全部個包装されていて、ありがたい。

このホッキガイの炊き込みご飯おにぎりが、ほんとーに、美味しかった。黙々と食べていたら、隣に座っていた男性に、そのお弁当はどこで買ってきたの? と聞かれてしまった(駅弁大会で…と答えたら、驚かれた)。

今日は、昼夜一気に見るので、昼の回が終わった後も外に出ず、ロビーをぶらぶら。もう、お正月気分もとっくに終わっていますが、そこここに正月らしいお飾りがあって、華やかです。

夜の回は、絵本太功記(尼ケ崎閑居)、勢獅子、松竹梅湯島掛額。松竹梅湯島掛額は、すでにNHKの2日の中継でざっくり見ましたが、やっぱり面白かったなぁ。やっぱり猿之助最高。それなのに、渡辺保氏はWebの劇評で「初代吉右衛門のお土砂のほうが面白かった」と書いていて驚く。どんだけすごいんだ、初代吉右衛門って。

夜の回も、駅弁で。迷っている時間がなかったので、大好きな「鮎屋三代」をチョイス。塩焼きよりも、甘露のほうが好き。やっぱり今年もおいしかったです。

山陰鳥取かにめしと越前かにめし

2018-01-20 20.55.24

今日からサロンデュショコラ2018が開催。今年から時間ごとに入場人員を区切ったチケット制なり、アイカード会員といえども入場券を買わねば入れなくなりました(2時間ごとに1000人ずつ入れるという感じのようです。入れ替え制ではないので、入ったら居たいだけいられる。再入場は不可)。残念なことに、初日の10時、12時からの回が買えず、14時からの入場券になってしまいましたが、結果的にいえば、逆によかった気がする。

というのは、先に午前中に入った人から聞いた話だと、午前中は試食を出してくれるお店がほとんどなかったそうです。えー、わたし、10年近く行っているんだけど、今年が一番試食させてもらった気がする。一番びっくりしたのは、エルメ。あんなににこやかに勧められたの、はじめて。マカロン4分の一試食させてもらったけど、ものすごくおいしかった。エルメのマカロンってあんなにおいしいの…!? とびっくり。今日は買えないけど、絶対近々買いに行きます、伊勢丹に…と思いました。あと、珍しくカカオサンパカが複数種類試食出していて、それもびっくり。あのお店は、基本、呼び込み接客しない店だと思ってた。美味しかったので思わず買ってしまったが、そうやって買うのが一番健全な買い物だよなぁ…と思うのよねぇ。

来年用に少しメモ。買わなかったのだけど、試食して今年一番印象深かったのは、ルノートル。看板のピスターシュ・ドゥ・ブロンデはかなり美味しい。もし、来年も来たら、ボンボンの詰め合わせを買いたい。あと、お友達に試食させてもらった、フランソワ・ジメネーズのグリオットチェリー ショコラ レも、かなり美味しかった。これめっちゃ人気商品らしく、あっという間に売り切れていたようです。

私がいた間に一番行列だったのは、意外なことに明治のブースでした。Theチョコレートの、サロンデュショコラ限定品が目玉です。専用の缶に入って1600円ほどと、普通のTheチョコレートの8倍近く。去年試食しているので、1600円はうんまぁいいか…と思いますが、しかし、並んでまで…と考えると、ためらってしまいますね。そういえば、隣のタイチロウモリナガ(森永製菓)のエアーションチョコレートは、かなり美味しかったです。ただ、3本で1000円という価格設定が悩ましく、結局買わなかった。でも、美味しかったです、これ。

たぶん、入場制限をしたからだと思うけど、例年うんざりするほどみられる行列がほとんどなくて、ガチで買い物したい人間からすると、すごくラクでした。ビーントゥバーを売りにしているブランドはじっくり説明して売りたい…というお店が多いのですが、いろいろ話を聞きながら買い物できたのはありがたい限り。反面、例年すごい行列ねーと驚く人気店の前に列がないのは、それはそれで不思議な感じでしたが。

今年はイートインの種類も多くていろいろ目移りしたものの、食べる場所がないのだ。重い荷物(数店で買えばすぐにキロ単位になる)を持って歩き回っているから、せめて会場内でひと息つくときくらい座りたいが、ベンチすらほとんどない。座って食べられるイートインを用意していたのはブルガリだけだったが、それで3000円出すならもうひと箱チョコを買う…というのは、たいていの人の思うことだろう。ということで、今年は何も食べず。来年は、もう少し余裕を持って出かけたいです。

散々チョコレートを買った後で、へとへとの足を引きずって、京王百貨店の駅弁大会へ寄り、ほとんど残っていないものの中から、カニのお弁当を二つ買って帰宅。一度、カニのお弁当の食べ比べをしてみたいと思っていたので、ちょうどいい。

山陰鳥取かにめし(アベ鳥取堂)と越前かにめし(番匠本店 駅弁大会用に焼きカニを使ったバージョン)、どちらも、ご飯は酢飯でなく、カニの味がいい塩梅にしみた炊き込みご飯で、甲乙つけがたい美味しさでした。ただ、どちらかといえば、越前かにめしのほうがナチュラルな味わいかな。やはり、昔から愛されるお弁当はおいしさに説得力があります。

散々濃厚なチョコレートを食べた後なので、お味噌汁の塩けがやたらと美味しく感じる…。

香箱蟹丼と鮎屋三代

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京王駅弁大会は、今日が最終日。でも、最終日は閉店が早いので(18時)、昨日がラストかな…と思っていたのですが、仕事もサクサク終わって間に合っちゃいました。

だったら、お気に入りの「鮎屋三代」(八代駅、頼藤商店)を買おうっと。去年塩焼きバージョンを食べたけど、やはり、甘露煮バージョンの方が好き。安定のうまさ。九州のジョイフルトレインに乗って、ぼんやりしたい…。

もうひとつは「香箱蟹丼」(金沢温泉駅、高野商店)。少し値引きしていたので、思わず買ってしまった。結構しっかりした酢飯の上に、内子、外子にいくらが乗った贅沢な弁当。HPをみると同じ商品はなかったので(いくらがないバージョンの「香箱蟹ごはんのかにすし」というのはあった)、駅弁大会用のグレードアップ商品なんでしょうね。

というわけで、今年も楽しい2週間でした。来年も楽しく食べられるといいな。

鰰すめしといくら数の子弁当

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京王駅弁大会も明日で終わり。ただ、最終日は終了時間が早いので、わたし的には今日が実質的な最終日。それに、輸送駅弁で夕方まで残っているものは、毎日ほぼ同じ顔ぶれとなってきているので、もうあまり新鮮みがない。どうしようか…と悩んで、昨年食べておいしかった、「天然真鯛弁当」「比内地鶏重」を作っている関根屋のお弁当があったので、今年はそれで。

「鰰(はたはた)すめし」(秋田駅)と言う名前ですが、酢飯の具合はマイルド。その上に錦糸玉子が敷き詰められ、生姜醤油味の焼き鰰が3尾。ご飯によく合っていておいしい。ふきの青煮、酢蓮、紅生姜、いぶり人参。おかずは、さやいんげんとにんじんの信田巻煮、ぜんまい煮、しぞあんず。去年食べたお弁当同様、いろいろ気配りの利いたちょっと嬉しいお弁当でした。

夫には、いくら数の子弁当(網走駅、モリヤ商店)。確か、京王の駅弁大会には今回が初出店だったような。後半から登場した1軒で興味はあったのですが、幸いにも、客待ちゼロ状態のときに通りがかったので、これ幸いと1つ購入。売り子のおばさんがとても感じがよくて、食べてもいないのに、是非また来年…と思ってしまった。しょうゆ味のご飯に、いくらと数の子が乗った、シンプルなお弁当。一口貰ったけど、これはうまいなー。来年も来てくれたら、今度は自分用に買おう。

輸送駅弁コーナーの片隅でひっそりと、国分の「ゆかりの」というフリーズドライスープが売られているのですが、折角なので、買ってみる。県名が並ぶので、47都道府県それぞれにゆかりの汁物なのかな…と思いきや、時々、「日光」「湯布院」「横浜」「名古屋」とあって、別に県名にこだわっているわけではないようです(もちろん、「栃木」「大分」「神奈川」「愛知」という商品はない)。

種類が多いので迷いましたが、とりあえず「湯布院」と「秋田」にしてみる(秋田のお弁当を買ったから)。で、家に帰って気づいたのですが、「湯布院」がかしわ汁柚子胡椒風味、「秋田」が比内地鶏鍋風で、どっちもものすごく似た味。あんなにいろんな味のバリエーションがアルシリーズなのに、どうしてわざわざ似たような2つを買ってくるかなぁ…。

鯛めし弁当

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壽初春大歌舞伎の夜の回を観に、歌舞伎座へ。2日の「こいつは、春から…」で見た、「松浦の太鼓」をようやく実見。テレビで見たよりも雰囲気がこなれていて、とても面白かったです。しかし、終始笑いに包まれながらも、何となく最後にはもやっとしたものが残るんですよね、このお芝居。いろいろ考えさせられます。

井伊大老は2回目かな。初めて観たときは、吉右衛門&芝雀(雀右衛門)でしたが、今回は幸四郎&玉三郎。全然違う雰囲気だったのがビックリ。初めて観たときはもう少ししっとりした大人の間柄という感じでしたが、玉三郎さんのお静は、芝雀さんのよりも無邪気で幼い雰囲気で、それが余計に寂しさというか、哀れさを引き立てている印象がありました。切ない話です。しかし、玉三郎さん、お静をやったのは、昭和50年以来とのことで、にもかかわらず今もまだ瑞々しい雰囲気だったことに驚愕…。40年前はさぞや…と思いました。

富十郎追悼で鷹之介さんが越後獅子を踊りましたが、やっぱり一番難しいところで躓いていて、その辺はご愛敬…という感じなのでしょうか。名人と謳われたお父さんの域に達するまでは、まだまだ先は長いのでしょうね。でも、まだ十代の前半なのに、求められているのは富十郎(レベルの芸)って、なんだか、大変だよなぁ…。目標が明確なのはいいことですが、迷う時間もない人生ってのも、それはそれでなんだか大変そうです。続いて、玉三郎さんが傾城を踊りましたが、圧巻でした。立つだけ、振り返るだけで、踊りになっているって、すごいわ。

普段なら、ちゃんとお弁当を作って観劇に行くところですが、折角の駅弁大会期間なので、少し早めに家を出て駅弁を調達。二葉(今治駅)の鯛めしがひとつだけ残っていたので、もっけの幸い…と、そそくさと購入。赤いプラスチックの容器がレトロ可愛い。

蓋を開けると、主役の鯛めしがどーんとあって、傍らに小さなおかずたち。かにかま、えび天、かまぼこ、玉子焼き、酢蓮、桜大根、奈良漬、昆布だけ巻。このおかずたちも、レトロキッチュ感があって、いい雰囲気。鯛めしは、もちろん、美味しかったです。量も程よく、観劇弁当としても優秀でした。ああ、予讃線、乗ってみたいなぁ(と言うか、一度も四国に行ったことがないので、行ってみたい)。

湖北のおはなし、鮭はらこめし

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そんな毎日律儀に食べることないのに…と思いつつも、帰り道に売り場があるんだから、寄っちゃうだろ…と思いつつ、今日も駅弁大会の輸送駅弁コーナーを覗く。バカ混みするのは、初日から3日間と、入れ替え初日で、まああとは、ほどほどに混んでるという感じ。「絶対これが欲しい!」というのがないのであれば、5~6日目くらいの、午前中に行くのが一番いいと思います。一番選択肢が多いと思う。

夕方しか覗けない私ですが、今日は、「湖北のおはなし」(米原駅、井筒屋)があったので、それで。何年か前は、実演で来ていたと思いましたが、その時は、あんまり買いたいと思わなかったんだよなー。なんでだろ。

弁当箱が既に雰囲気あって、開ける前から旅情をそそりますが、中も、色々気が利いてます。ねぎのぬた、鶏の照り焼き、小芋と玉蒟蒻の煮物、鴨ロース、豆の煮物、赤カブ漬け、山牛蒡、玉子焼き、梅干し。湖北地方の名産をイメージしたものなのだそう。ご飯は季節毎に具を変えた白おこわで、今回は黒豆。おこわってのが、また嬉しい。奥のサイコロの箱には、飴ちゃんがひとつ。パッケージや盛りつけまで含めて、旅先でこれを開いたら楽しいだろうなぁ…と思わせる駅弁でした。20数年、定番としてあり続けるのもナットク。

奥は、鮭はらこめし(仙台駅、ウェルネス伯養軒仙台支店)。夫用に買ってきたんですが、安定の美味しさ。木のスプーンが添えられていたり、割り箸の紙袋に武者小路実篤の書(天味無限)と絵が印刷されていたりと、雰囲気もばっちり。あー、旅行行きたい。