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お弁当

四月大歌舞伎の夜の回に行ってきました。実盛物語、黒塚、二人夕霧の3本で、4月の幕が開いたばかりのころは、「こんな辛気臭い演目ばかり並べていたら空席が目立つのも仕方ない」みたいな記事が流れて、実際、前売りは芳しくなかったのでしょけど、私としては、見ごたえのある演目が並んで非常に満足感のある月だったと思います。

実盛物語は初見の場合、平家物語もあんまり知らないとなると、ちょっとストーリーを咀嚼するのは難しいところもあるんですが、話なんかよく知らなくても見どころの多い芝居ですし、なにより仁左衛門さんの実盛は素晴らしかった。様々な感情表現をシャープに演じられていて、圧巻だった。真秀くんも手塚太郎を頑張って演じていたし、馬も大活躍。次の黒塚も見ごたえがあった。いつもにくらべるとあっさりしているという劇評をよく見ましたが、そうかな。なんつーか、体の使い方がはんぱねーなーって思ってしまう。二人夕霧は初めて見る話でしたけど、面白かったです。ただ、この日は、3~4校ほど社会見学か修学旅行の一環かで学生さんが来ており、3A席は学生さんがたくさんでして、ああいう若い人に、こういう能天気な話って、どういう感じに伝わるんだろうなー、とは思ってしまった。どうでもいい話を面白く見せるのってすごく難しいし、受け取るほうもそれなりにスキルが要る。そこを必要以上に閉じないようにしつつ、きちんと空気を醸成していくのって、本当に大変なんだよな。とか、ごにょごにょ考えながら帰宅。

お弁当は、あるもので簡単に。たけのことセロリの炒めものに、いかなごのくぎ煮、ちくわきゅうりを添えて、目玉焼き。

無性に、アイスが食べたい気分だったので、夜遅くまで開いているスーパーに寄る。今年も、久保田のアイス、せっせと食べますよー。セコマの北海道メロンモナカもおいしかった。

お弁当

4月大歌舞伎の昼の回を見に行ってきました。平成代名残絵巻、新版歌祭文、寿栄藤末廣、御存 鈴ヶ森、の4本。このうち楽しみにしていたのは、吉右衛門と菊五郎でやる鈴ヶ森で、実際、やっぱり面白かった。吉右衛門の幡随院長兵衛はとにかくかっこいい。しびれた。

新版歌祭文は、通常、野崎村だけ上演することが多いのだけど、今回は座摩社も合わせて上演。すごく珍しいらしいけど、実際、私も見たのは初めてで、野崎村とはテイストがだいぶ違うので、少し面食らったくらい。それにしても、野崎村ってのはホントに悲しい話だよ。幕切れのお光の切なさと言ったらない。時蔵さんも情感たっぷりに演じていて、最後はぐっと来た。もう一度見たいなぁと思っていたら、5月26日の「古典芸能への招待」で放送するらしいので、嬉しいな。

お弁当ももちろん、タケノコで。穂先の煮物に粉山椒まぶし、タケノコと高菜の炒めもの、のらぼう菜の玉子とじ、いかなごのくぎ煮、玄米ご飯。

お弁当を持って相撲巡業へ

昨日の好天とは打って変わって、朝から超寒くて土砂降りの中、大相撲八王子巡業に行ってきました。前回行ったとき、あんまり食べるものがなかったので、今回は張り切って弁当を作る。もっとシンプルな弁当にしようと思っていたのだけど、あれも作ろうこれも作ろうと思ったら、なんかものすごく大事になってしまった。

以下、お品書きメモ

  • 鶏のから揚げ、ピーマン素揚げ、カットレモン
  • 甘い玉子焼き
  • 煮しめ(玉こんにゃく、ふき、がんも、にんじん、さつまいも)
  • のらぼう菜のごま和え
  • 塩もみきゅうりと茹でイカのポン酢和え
  • 塩ゆでそら豆
  • 赤いタコさんウインナー

鶏のから揚げは、いつも通りの黒酢から揚げで…と思ったものの、たまには違うレシピにも挑戦してみようと、瀬尾幸子さんの『楽ちん台所塾』にあるレシピで作ってみました。下味にしょうゆと溶き玉子を揉み込み、衣は薄力粉です。「冷めてもふんわり柔らかい」という一文に惹かれて作ってみましたが、なんていうかものすごく懐かしい感じの味でした。夫も、「あー、これ、家で食べるから揚げやな」って言っていましたが、そんな感じ。おいしかったですが、から揚げに関してはあんまりノスタルジックな味じゃなくてもいいかな、と思ったりもしました。

甘い玉子焼きは、茅乃舎かつおだしのお料理読本に載っている厚焼き玉子のレシピを忠実になぞって作りました(玉子6個、茅乃舎かつおだし100ml、砂糖大さじ4、しょうゆ小さじ1、酒大さじ2、サラダ油)。砂糖の量にビビりましたが、出来上がりを食べると、あら、思ったほどド甘じゃない。というか、とてもおいしかったです。

煮しめも茅乃舎かつおだしをベースに、薄口、みりんでやや濃いめの煮汁を作って、火を通した具を煮含めていきましたが、いかにもお弁当向きな、しっかり味の煮しめになりました。さつまいもとにんじんが、お弁当のアクセントになってなかなかグー。

赤いウインナー(丸大食品のおべんとうの赤あらびき)は、やっぱり『深夜食堂』の龍ちゃんのタコさんウインナーが頭にあって、何となく食べてみたかったから入れたのですが、案外、足を8本に切り分ける作業が大変で、すでにタコさんに加工済みのほう(プリマハム タコさんウインナー)を買えばよかった…と思いました。

狭いところなのだから荷物を広げなくて済むように、1人前を1パックに詰めたのですが、それでも、ちょっとあわただしい感じになってしまった気がする。今回は椅子席だったので、荷物を置く場所がなく、弁当をゆっくりつまむという感じではないのね。巡業だと、コンビニで適当につまめるものをかってすますのが一番いいのかも。

一応ご飯も用意。物相で作った一口おにぎり。中身は焼き明太子。右の1列だけ、いかなごのくぎ煮のっけ。1つ20グラムなので、全部食べてお茶碗2杯強。

力士の写真はデジカメで撮ったので、また後日。いろんな力士を近くでたくさん見られて、楽しかったです。

巡業が終わって、駅とは反対側にあるイトーヨーカドーへ行き、ポッポでひと休み。クリームメロンソーダとコーラとタコ焼き。

ポッポのタコ焼き、久しぶりだったけど、おいしかった。

お弁当

三月大歌舞伎の昼の回を見に行ってきました。今回は、女鳴神、傀儡師、傾城反魂香の3本。

「女鳴神」は観るのは初めて。「鳴神」は好きだけど、それを男女逆にする話って、現在の感覚で言うと、あまりにも女をマヌケにしすぎていて、最後までちゃんと見れるだろうか…と少し心配だったんですが、さすがにそれなりに配慮があって、話の筋的には最後まで違和感なく見られました。でも、「鳴神」にしろ、「女鳴神」にしろ、最後はちょっと切ない…。結局のところは、純情を踏みにじられる話なので、どうも、アハハと笑い飛ばすのもなぁ、といつも思ってしまう。偉くてマヌケな奴は笑い飛ばしていいってことなのかもしれないけど、どうも、難しいね。

一番楽しみにしていた「傾城反魂香」ですが、たいていは「土佐将監閑居」だけ上演しますが、今回は「高嶋館・竹藪」も上演。「土佐将監閑居」だけ上演すると、ラストに急に出てくる狩野雅楽之助って誰や? となるけど、「高嶋館・竹藪」ではそれなりに活躍していて、ああなるほどと。トラも大活躍で楽しかったし。ただ、基本は、別々の話なので、逆に総花的な印象になってしまい、せっかくの白鸚の吃又なのに、そこだけに集中できなくてちょっともったいなかった気がする。猿之助のおとくはとってもよかったけど、全体的に折り目正しすぎって感じだったので、もうちょっと好きにやったらいいのに…と思ったり。でも、好きなお話なので、楽しかったです。

お弁当は、ありものを詰めて。玄米ご飯に、頂き物のいかなごのくぎ煮に白ごまふって。あとは、れんこんとわけぎのマリネサラダ、ゆで玉子、切り干し大根の煮物。

ネギピン

三月大歌舞伎の夜の回を見に行ってきました。

毎度おなじみの観劇弁当なんですが、ネギの青いところを刻んで炒めたものを冷蔵庫に入れていて、それを食べちゃわないとなーと、お弁当代わりに、ネギピンを作る。ウー・ウェンさんの『北京小麦粉料理』を見ながらも、もう、ほとんど自己流。

ピンの生地は、薄力粉100グラム、ぬるま湯60ml。なめらかになるまでしっかりこねたら、すぐ成型。生地は、40センチ×20センチにのばし、具を散らして巻いた後、半分に切り分けたので、2枚できました。

大量にネギを入れたので、ものすごいネギ臭でしたが(歌舞伎座のロビーで食べていいものだろうか…と思いつつ)、冷めてもおいしかったです。

夜の回は、盛綱陣屋、雷船頭、弁天娘女男白波の3本で、雷船頭と弁天娘…は、偶数日、奇数日で主要キャストが変わる趣向。特に、その影響が大きいのは、弁天娘…で、弁天小僧菊之助を、偶数日は猿之助、奇数日は幸四郎で上演するので、あえて、偶数日を狙って見に行ったのでした。猿之助ファンなので。

結論から言うと、猿之助の弁天小僧はよかったんですが、それ以上に、仁左衛門の盛綱陣屋が圧倒的でした。義太夫歌舞伎にもかかわらず心理劇なので、1階席で見るのが一番いいだろうなぁ、と思いながら双眼鏡でガン見。腕が疲れました。

盛綱陣屋には、勘太郎くん(中村勘九郎の長男)、眞秀くん(寺島しのぶの長男)も出演しており、場内は、両子役の見せ場になるたびに、大いに沸き立ったのでした。彼らが父親や祖父のようなお役をこなすようになるころには、恐らく私は70代。健康に気を付けて、コツコツ働きつつ、見続けるしかありませんな。うん、頑張ろう…。

麻婆たけのこ弁当

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お昼に作った角煮のタレ味ではなく、いつもの麻婆の味付けでたけのこと豚肉を炒めたものも作っていました。ミニ丼の体で、お弁当にして持っていきます。からし菜のオイル煮をそえましたが、これ単体で食べると癖のある苦さが、結構おいしい。お昼は、混ぜたのがいけなかったんだな…。

今日は、四月大歌舞伎の夜の回を見に行きました。演目は、絵本合法衢の通し。仁左衛門が大学之助と太平次の二役を演じるのですが、今回で一世一代とのことで、ことのほか楽しみに出かけました。南北好きだし。一世一代というのはこの役はこれで演じ納めですと宣言することなんですが、以前テレビで「年を重ねることがよい味になる役もあるが、そうでない役もある。そうでないお役の場合は、自分で線を引かないと。そうしないと、いつまでも演じ続けてみっともない姿をさらすことになる。本当はいつまでも演っていたいのだから。」と言った意味のことを話していたが、役者の美意識と欲ってのはアンビバレンツなこともあるのだなぁと、ちょっと印象深かった。

数年ぶりに見て、まず最初に思ったのは、まぁよく人が死ぬ話だよってこと。南北さんはサイコパスを書くのが好きなのかなと思うくらい、主人公の二人は何のためらいもよろこびもなくばさばさと人を殺す。愛嬌満点の太平次パートがなければ結構しんどい話のような気もするのだけど、でも太平次も金の亡者でサイコパスなんだよなぁ。ほんと人って不思議だよ。

最後は、大学之助が仇討されておしまいなんだけど、決定的瞬間はなしで、切り口上でシメ。切り口上って最初観た時はびっくりしたけど、いかにも芝居っぽいし、見終わった後の後口がいいので、結構好きです。

ブロッコリーのポタージュ

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国立劇場の10月歌舞伎公演「通し狂言 霊験亀山鉾 亀山の仇討ち」を観に行って参りました。四世南北の通しで仁左衛門さんがやるとなったら、やっぱり見たいでしょう。そう思った人は多かったようで、チケットの発売日はなかなかアクセスできなくて焦ったなぁ…(ちゃんと、ほぼ希望通りの席は取れましたが)。

もちろん演目ありきなんだけど、ここの建物も結構好きなので、国立に行くのは楽しみ。松竹でも国立でもつねに一番安い席の客ですが、国立は1800円でもそれなりに快適に観劇できるので、ほんとありがたい。幕間中に館内をぶらぶらするのも好きです。

それはさておき、亀山の仇討ち。南北と言えば、綯い交ぜ(複数の設定を組み合わせて1本の戯曲にすること)。だからこそ通しで見ないと楽しくない。その分、話の筋は複雑になるので、見る方も気が抜けないのですが…。先行作品をいくつも参照しているとは言え、しかしまぁこんな複雑な話、よく考えつくなぁといつも思います。個人的にはもう少し水右衛門の悪人的美しさを楽しみたいと思いましたが(筋をまとめるのを優先したのか、話がさらさらとながれていくなあとは思いました)、それでもいつもと変わらず仁左衛門さんは素敵でしたのでヨシとします。

とっても寒かったので、スープジャーを持参。中身は、ブロッコリーの軸と玉ねぎをコンソメキューブ1個入れて煮て、スティックミキサーでポタージュにしたもの。スープジャーって思ったほど保温率は高くなく、朝詰めて昼食べるころには、ほんのり温かい程度なの(あらかじめちゃんと容器を温めてから詰めたとしても)。それでも、寒い時期はありがたい。

行きしなに寄った、墨絵のパンと一緒に。ごぼうとチーズの入ったパン、食後に全粒粉のチョコレートクロワッサンを食べたけど、どっちも美味しかった。

サンドイッチ

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朝から十月大歌舞伎。今月はなんと言っても、昼の回の新作「マハーバーラター戦記」が楽しみで出かけましたが、楽しかった。ただ、あれは歌舞伎なのでしょうか、とは少し思った。「歌舞伎役者が演じていれば歌舞伎である」とはかつて勘三郎さんが言ったことばだそうで、それは確かにそうだなとは思うのだけど、新作を見るといつも「でも本当にそうかしら」とも考えてしまう。今回は特にそう思った。でも、とても面白い舞台です。神話を題材にしながらも、きわめて現代的なストーリー。美しい衣装、インドを思わせる書割(屏風絵)、音楽、どれも素敵で、ああ舞台を見た…と言う満足感に浸れて、いい気持ちで席を立てました。カーテンコールは控えめだったけど、もっと盛大でもよかったと思いました。

昼夜でチケットを取っていたので、夜の回も引き続き。玉様を楽しみに出かけたのですが、思いの外「唐人話」が面白かった。芝翫さんの魅力が久しぶりに炸裂したな…という感じ。

ざっくり言うと、芝翫演じる典蔵が悪者で、鴈治郎演じる伝七が主人公でして、典蔵が伝七に悪辣な嫌がらせをしたため、腹を立てた伝七が恨みを晴らさんと典蔵を殺す…と言う話なんですが、以前違う配役のを見た時は、典蔵は殺されて当然だよなーと思ったのに、今回は典蔵ちょっとかわいそう…と思ってしまった。それだけ芝翫さんの典蔵が憎めない雰囲気だったからですが、それと同時に伝七がただ単に無能なだけであると見えてしまったわけで、むむむ…と、色々考え込んでしまった。

玉様が芯になる二題(「沓手鳥孤城落月」「秋の色種」)は、いずれも大向こうがご遠慮になっているとのことで、ファンの間では少し話題になっていましたが、大向こうが全くかからない舞台ってすごく静かなんだなぁ…と驚いた。かけるぞかけるぞって気配もなくて、本当に静寂。玉様はこの雰囲気が欲しかったのかなぁ…と思ってしまった。

サンドイッチが食べたい気分だったので、今日のお弁当はそれで。特にきゅうりとディルのサンドイッチが食べたかったので、それをたっぷりと。これで昼夜2回分。これに、ロッテのチョコパイを添えて、観劇には十分な量でした。

モロ納豆サラダ

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今日は朝から歌舞伎の日。秀山祭を昼夜続けて観ます。

今年で10回目の秀山祭、これだけ回数を重ねると演目の選定も難しいのか、ここ数年、ちょっとマイナーな感じのが多いなーと思っていたのですが、今年は結構派手めなのがそろった印象。昼の回は、「毛谷村」「道行旅路の嫁入」「極付 幡随長兵衛」。夜の回は、「逆櫓」「再桜遇清水」。なんつうても、吉右衛門さんが芯をやられる、「極付 幡随長兵衛」「逆櫓」が一番のお目当てですが、どっちも素敵でした。私は「幡随長兵衛」は話の筋は大嫌いなのですが、今日は話ではなく、長兵衛の格好良さだけを堪能しよう…と心に決めて観たら、いつもよりもかなり楽しめました。「逆櫓」も吉右衛門さんので観られてよかった…。お芝居は言うに及ばず。それに、立ち回りの前に、沖合にこぎ出した舟の上で襲われると言うシーンがあるんだけど、そこを「遠見」という演出で見せてくれたのもなんだかよかったなぁ。歌舞伎っぽくて。松貫四作の「再桜遇清水」は初めて観ましたが、あまりに救いのない話でビックリ。もともと金丸座用に書いた芝居だそうで、小屋で観たら全然違うだろうなぁ。ところで、Twitterでちょこちょこと「2日目なのに空席が目立つ」とあったけど、3階席はそうでもなかったよ。新作ばっかり客の入りがいいってのも寂しいので、どうかこれから大入りになりますように…。

今日は昼夜で同じお弁当。でも、茹で麦に、納豆、モロヘイヤを混ぜたものって、弁当と言っていいのだろうか。しかも、劇場で納豆食べるって、我ながら…(略)。Sさん土産の抹茶プリンをデザートに。ごちそうさまでしたー。

 

お弁当

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今日は昼夜で歌舞伎鑑賞(七月大歌舞伎)。海老蔵さんが昼夜出ずっぱりで、正に海老蔵奮闘公演とも言うべき舞台でした。元々、海老蔵、獅童、中車の三枚看板で行う予定だったようですが、獅童さんが初期の肺腺がんでお休みされてしまい、中車さんではそんなに大きなお役もやれないし、どうなるんだ…という感じでしたが、結果的にはかなりバランスよく演目が並んだ感じがします。昼の部は、矢の根、加賀鳶、連獅子。夜の部は新作通しの駄右衛門花御所異聞。しかも、昼の部は15時前に終わるし、夜の部はいつもより15分遅く開演するので、昼夜の間が2時間近く開くという、ゆったりした時間割。幕間も、20~30分取ってくれたので、見る方としては、体力的な負担が少なくてありがたかったです。

個人的に特によかったのは、加賀鳶。歌舞伎見始めのころに團十郎さんの道玄で見ていて、気に入っている舞台のひとつですが、ところどころに團十郎さんの雰囲気があって、非常に懐かしかった。加賀鳶自体は、別の役者さんの道玄で何度か見ているのですが、最初に見たというのもあって、團十郎さんのがいちばん好きだったので、海老蔵さんが演じられるのは大変嬉しい。

駄右衛門花御所異聞は、海老蔵さんらしい新作で、とにかくサービス精神旺盛。これでもかと過去の名作の名シーンや名台詞をドンドン入れ込んでいるので、シーンのひとつひとつの元ネタを探すクイズのようなお芝居にも感じました(ビデオで見ながら、「これはあのシーンから」などと言い合いながら見ていくのも面白いかもしれない)。あと、この芝居自体は数年前から作られているのでしょうがないのですが、海老蔵扮する玉島幸兵衛が死にゆく妻に声をかけるシーンがあって、こんな時にこんなセリフを言わなきゃいけないのか、役者ってのはしんどい商売だなとつくづく思ったものでした。その辺はご本人は役者として割り切っているとは思うのですが、凡人としてはしんどかろうななどとつい余計なことを思ってしまう。二幕の最後には勸玄くんも出てきて親子で宙乗り。七三できちんとセリフも言っており、相変わらずなかなかの大物ぶりでした。

昼の部の幕間は、残り物を詰めた弁当。夫用に作り置きしたなすの田舎煮に、きゅうりの塩もみ。刻んだ青じそと白ごまを混ぜたご飯にのっけてます。おやつは、萩の月。

 

レカン

昼夜通しで見るときは、一日中歌舞伎座の中にいることが多いのですが(普段は、昼夜の間も40分ほどなので)、今回は2時間近くあるので、銀座シックスまで散歩に行き、レカンでカスクルートを調達。りっぱなボンレスハムが2枚入って食べ応えあり。パンもおいしかった。

 

少し飲む

なんとなく、奴で軽く飲みたい気分だったので京王ストアに寄ったら、刺身が叩き売りされていたので、じりじり悩んで、「生」「天然」シールの付いたまぐろの切り落とし。かねての思惑通りの冷や奴も用意して、軽く飲みながら夫が録画しておいてくれた大相撲を見る。碧山のガッツに驚き。9時半に家を出て、22時に帰宅し、1時間ちょっとかけて相撲を見る。ある意味、充実の休日でした。