タグ別アーカイブ: おせち2016

あなご巻き弁当

160109_1204~01.jpg

今年の初観劇は、新橋演舞場の「初春花形歌舞伎」。

海老蔵さん、右近さん、獅童さんで、「車引」「白浪五人男」「七つ面」というラインナップで、なかなか正月らしい華やかな出し物です。時間的にもコンパクトで、正月の銀座で見るにはありがたい。ちょっと、観劇帰りにお茶したり買い物したりしたいじゃないですか。

一番のお目当ては「七つ面」でしたが、思った以上に面白かった。ほぼ新作なので、現存する十八番ものと比べると、写実的、観念的であり、ひとことでいうと現代的…というのが、見たときの最初の感想。「あほが観ても楽しめる」というのが私の十八番モノへの感想なのですが(だから好き)、そう考えると、この「七つ面」はほかの十八番モノと比べると、やや高尚な感じはします(とはいえ、そんなに難しい話ではない)。ただ、舞踊部分は海老蔵さんの身体能力あってこその振り付けなので、その部分を観るだけで十分モトがとれるお芝居だと思いました。楽しかったです。

実のところ、まだおせちがいくつか残っているので、それを詰めてお弁当に。私だけが大絶賛のあなご巻きをメインに、松風焼き(これも美味しいのに、夫は一切を手を付けず)、炒めなます。ご飯は白米と、冷凍庫に転がっていた煮ダコの煮汁を使った炊き込みご飯の2色で。

ところで、今回の筋書きは、読み物部分が面白くて、アタリだった。歌舞伎の筋書きって、ただ、役者さんのインタビューとかプロフィールをまとめただけのものが結構あって、内心不満を持ちながら買っているのですが、今回は文句もなしに黙々と楽しく読みました。いつもこうだったらいいのになー。

蒸しご飯

160106_2030~01.jpg

煮染めのしいたけ、ごぼうを刻んで、酢飯にした玄米と混ぜ、たこ柔らか煮を刻んだのを散らして、小さい蒸し器に入れて10分ほど蒸す。京都名物蒸しずしのなんちゃって版。

明らかに夫の嫌いな食べ物なので、味噌汁は、(夫の好物の)赤だしにする。具は、夫が買ってきてくれた七草粥パックを茹でて刻んだもので。ホントは明日お粥で食べたかったけどね、さすがに、朝お粥を食べている時間はないので、フライングでこんな感じに。

基本的には、これで、今年のおせちはおしまい。まだまだ残っているモノはあるのだけど、あとは、私ひとりで弁当で消費する予定。いやー、今年も、よく食べました。ありがとう、おせち。また来年。

さつま揚げ

160104_2101~01.jpg

初っぱなから朝ごはん抜きで家を出る仕事始め。電車混んでるんだろうな…と思ったら、行きも帰りも拍子抜けするほどがら空き。後で知ったのですが、5日や6日を仕事始めに設定している会社も、結構あったんですね。うらやましや。

もちろん、まだまだおせちを食べるのですが、今日からは、少し手を加えたモノも出す。今日は、伊達巻きに使ったすり身の残ったのに、煮染めの、ごぼう、れんこんを刻んだのと、溶き卵1個を混ぜて、団子にして揚げる。要はさつま揚げ。すり身は、築地場内の鈴松蒲鉾店で買ってきた、はも生すり身。これ、とっても美味しかったので、また買いたい(と思ったら、通販でも買えるようです。というか、本店は小田原なんですね)。

揚げたてはパンパンのまん丸だったのに、油から出してしばらくたつとしゅわっと縮んで、さつま揚げっぽい見た目になった。玉子を入れたおかげでふんわり柔らか。おせちは、案外油モノが少ないので、揚げ物そのものが無性に美味しく感じる。添え物のレタスも、お久しぶり。ぱりぱりの生野菜も、しばらくご無沙汰でしたね…と、口にしてようやく気づく。

おせち

160103_1854~01.jpg

もう、明日から仕事始めなのですねぇ…ああさようならわたしの正月休み…と、少し寂しい気持ちになりながら、名残のおせちを大皿に盛る。

さすがに今日は酒はよして、赤飯を炊く。毎年恒例のレンジでチン赤飯。しかし、これで十分うまいんです。ただ、今年は、うっかり、レシピ本(『和食宝典』)通りに2回チンしてしまったので、少し堅くなってしまった。30分小豆汁に浸したら、12分チンするだけでOKなのだった。しかし、ほんと、赤飯と煮染めって、いい組み合わせ。

だんだん、夫が食べられるものが少なくなってきたので、私の雑煮用に作っていた、鶏もも肉(東京しゃも)のソテーを薄切りにして出す。もともと脂の少ない肉なのですが、さらに、しっかり脂を拭き取りつつ焼いたのが良かったのか、「すごく美味しい、ハムみたい!」と大絶賛でした。ああ、良かった…。

おせち

160103_1126~01.jpg

元旦、二日ともに、朝晩だけの1日2食だったのですが、今日は不思議と昼近くになって空腹を覚える。今年はカレンダーの並びが良すぎて、明日はもう仕事始めなのですが、なんとなく無意識に身体が日常のペースに戻ろうとしているのでしょうか…。

もちろん、食事はまだまだおせちが続きますが、意識的に野菜モノを中心に盛り込む。煮染めは当然のこととして、おせちの具からは、叩きごぼうと炒めなますは、ことにたっぷりと。おせちの味付けは甘辛い味付けのものがおおいので、酸味は結構、箸休め的に重要。

とはいえ、さすがに私も、なますを大量には食べられないので、数年前から作るのはやめて、炒めなますにしています。れんこん、にんじん、だいこん、しいたけを胡麻油で炒めて、土佐酢を回しかけて手早く炒めて、入り白胡麻をたっぷり。最後に、柚子の絞り汁を回しかけてなじませます。本では三杯酢とありますが、うちはしっかりかつおを効かせた、土佐酢で。これ、私が大好きなので、これだけは分量を倍にして作るのですが、夫はほぼ食べませんので、全部私が平らげます。

もうひとつ、酸味の野菜は、叩きごぼう。有元葉子さんの本のレシピで作っておりますが(このレシピの胡麻酢が美味しい)、数年前から急に美味しく作れなくなってしまい、どうしたものか…と途方に暮れています。なんていうか、仕上がりが水っぽくなってしまうのです。なので、今年は、他の料理本のも参考にしながら、なんとか、「まぁ、マシ…」くらいにまで仕上げる。

今までは、丸のまま八分通りまで茹でてから叩きつぶし、食べやすい大きさに切り分けてから、胡麻酢で和えていました。今年は、すでに5ミリ角に切り分けてからさっと茹で、布巾の上に並べて軽く塩を振ってから、すりこぎで軽く叩いてから切り分けて、胡麻酢で和える。と、和える前に、一手間入れました。初めて作ったときの「うわー、美味しい」までとは行きませんでしたが、ここ数年の中では、だいぶマシな仕上がりになりました。叩きごぼう、酢を使っているにもかかわらず、夫が自発的に食べる数少ない料理なので、なんとか、もう少し美味しく作れるようになりたいです。

雑煮と煮しめ

160103_0545~01.jpg

まだまだおせちを食べます。ご飯代わりに、餅をたっぷり入れた雑煮を作り、朝は根菜類を中心に、せっせと食べます。

今年、夫が、「うまいなー」と言ってくれたのは、伊達巻き、きんとん、出し漬けの数の子、海老芋の含め煮、日の出人参、粟麩の揚げ煮、くらいかな。

ことに、粟麩は気に入っていたようで、作った量のほとんどを夫が平らげました。これは、土井さんの本には載っておらず、2009年だったかな、『きょうの料理』のテキストでみた村田吉弘さんの煮しめの具のひとつだったのを真似してみたもの。粟麩は角山本店のを使いましたが、半解凍で1.5㎝幅に切り分けて、素揚げしたものを、万能だし、うすくち、みりんで味付けした煮汁で煮込むだけ。

実は、調理している最中に、揚げたての粟麩をつまみつつ作っていたのですが、いやぁ、揚げたての麩って、なんて美味しいんでしょう。外がカリット、中がとろっと。軽く塩ふって、フーフーしながら囓ったのが、最高に美味しかった。出来上がりも美味しかったのですが、この調理途中の、揚げたての麩の美味しさも印象深い一品なのでした。

もうひとつ、つまみ食いしたときが一番美味しかったのが、餅銀杏。殻から出して薄皮まで剥いてから、カリカリに焼いた鶏皮を入れた万能出しでことこと煮ると、表面が軽くはぜて、少し餅っぽい食感になるのです。が、いったん冷ましてしまうと、銀杏のデンプン質が強く出てくるようになるので、餅感が薄れちゃうのね。つまみ食いしたときが一番美味しいと分かっていれば、もう少し、つまみ食いをしておくのであった…。

海老芋の含め煮は、夫の好物なので気合い入れて作りましたが、ようやくコツが分かってきた気がします。言ってしまえば、でっかい鍋で、たっぷりの出しで、ゆっくり煮るということに尽きるのか、と。今年は、八つ頭と海老芋と両方入れていて、夫は「どっちも美味しい」と言っているのですが、よーく見ていると、夫は意識的に海老芋を選んで食べているので、なんか違うのでしょうね。

おせち

160102_1856~01.jpg

2日の夜は毎年、初芝居中継の『こいつは春から…』を観ることになっている。今年は、NHKの特番ドラマ『富士ファミリー』もほぼ同時刻の放映なので少し迷ったが、しかし、やはりリアルタイムで観るのは『こいつは春…』に決まっておろう(ドラマは録画して、後日観た)。今年も、おせちをつつきながら、お酒を飲みながら、初芝居中継が観られたなぁ…と、しみじみした気持ちで観る。今年は、芝雀さんが雀右衛門になるのもそうだが、私にとっては、橋之助さんが芝翫になるのは相当な大ニュースなのでありまして、インタビューも楽しく拝見したのでした。

しっかり飲んで食べると決めているので、おせちは石皿に盛り込み、甘いものは角皿、生ものは呉須の絵皿にと、それぞれ盛り込む。あと、2枚残っている、からすみ餅を焼いて、突き出し代わりに。ほんと、これ、素敵なおつまみですねぇ。2月くらいまでらしいので、もう1回買おうかしら…と、思ってしまう。

私は、何とはなしに昆布巻きが結構好きなのですが、夫は嫌いなので、毎年自分のためだけにせっせと作ります。が、やはり自分だけのために作ると手を抜くというか、仕上がりが甘くなりがちで、好きなのに、毎年なんやかんやと失敗したものを食べてきたのですが、今年の昆布巻きは、なかなかよく出来ました。

鯡は『お正月の手帖』にある辻調のレシピ、鮭は『祝いの料理』にある土井善晴さんのレシピで、前者はもういかにもおせちに入っているこってり甘辛い味付け、後者は普段のおかずに出てきても違和感ない感じの比較的あっさりした味付けと、味わいの方向は全然違うのですが、どちらも大変に美味しかったです。ことに鯡のほうは、できあがったばかりのものを味見したときはベラボーに甘辛く、味が濃くて、「あちゃー」と内心思ったのですが、日を置くごとになじんでいき、元旦にはいい塩梅に。さすがプロのレシピ…とうなりました。

もうひとつ、夫は絶対食べないものが、あなご巻き。これも、『祝いの料理』に載っているものです。うずら玉子の茹でたのを芯にしてあなごで巻き、甘辛いたれで煮付けるだけと簡単この上ないのですが、ものすごく美味しい! ので、これも、自分のために、せっせと作ります。それに、市場だと、あなごの開いたのがかなりお手軽価格で買えるのです。うちの近所だと、あなごなんてなかなか買えないので(あるけど、外国産だったり、しょぼかったり、高かったり)、お正月だけの楽しみ…といえるかも。美味しいのになぁ…。

お雑煮

160102_0550~01.jpg

今年のおせちが例年よりもラクだなぁ…と感じるのは、元旦の朝に雑煮とご飯モノ(赤飯か手まり寿司)を作るのを諦めたからかもしれません。

というわけで、今年の初雑煮は2日の朝。特に、故郷の味というのも持たないので、夫好みに、濃いめに取った出しをベースにしたお吸い物に、かまぼことせりの刻んだのと餅(焼かない)だけのもので。私はこれに鶏もも肉の焼いたのに、菜花も入れます。吸い口の柚子も忘れずに。今年も鶏肉は、築地の鳥藤で買ってきた東京しゃものもも肉に1%の塩を振ってフライパンで焼いたもの。ただ焼くだけなのにベラボーに美味しい。美味しいのに、夫は、雑煮にはかまぼこ以外の肉類を入れるのは嫌がるのです。

以前はおせち料理全体に使う出しをかなり丁寧に取っていましたが、今年は、『日本料理の贅沢』(神田裕行)で紹介されていた家庭用の万能だしでほとんどをまかなってしまいました。しかも、今年はいつもの真昆布を買い損ねたので、家に転がっていた日高昆布で。

ただ、雑煮だけは別で、こればっかりは、雑煮用に死守しておいた真昆布を使って、いつも通りのやり方で取る。800ccの水に真昆布1枚(20~24グラム)を一晩漬け、昆布を取り除いて火にかけ沸騰したら火を止めて、鰹節24グラムを入れて1分ほど、汁に甘みを感じたら、すぐにペーパータオルを敷いたザルにあけて漉す。普段は絞っちゃうけど、これだけは絞らない。昆布は南かやべの真昆布、鰹節は秋山商店の血合い抜き薄削りを使います。他にも美味しい組み合わせはあるんでしょうが、うちではこれが定番になっちゃったので、可能な限り雑煮だけはこの組み合わせで作るようにしています。イメージとしては、濃いめに取った昆布出しの上に、鰹節の香りを沿わせる感じ。上記の神田さんの本に言わせると、この出しは「濃く取り過ぎ」なんでしょうが、お正月の雑煮だけは、どうしても、濃く取りたくなっちゃうんですよね。仕上げは、みりんと薄口、塩ですが、鰹節の甘みがあるので、味醂はごく控えめに。ほぼ、薄口と塩だけで仕上げます。料亭の板さんでもないのに、濃いめに取った出しに味付けをするのは、なんだか、妙に緊張します。

鰹節も、買って4日くらいから、香りが飛んで甘みが感じられなくなってくるので、そうなったら、昆布出しの濃度を薄くして(一晩も漬けない)、鰹節は長めに煮出して取るようにします。こうやって取った出しの場合は、みりんと薄口をちゃんと使って、鰹節臭さを抑えつつ仕上げます。

餅は、今年も大分から送って貰った丸餅をレンジでチンして。いつもありがとうございます。美味しく食べてます。

雑煮をしっかり食べるので、おせちはつまむ程度に。定番の、黒豆、田作り、数の子、叩きごぼうに、甘いもの2品。きんとんと伊達巻き。

今年は伊達巻きを初めて自作してみたのですが(有元葉子さんレシピ)、これは、かなり美味しかったです! こんな簡単に作れるんだったら、もっと早く作れば良かった! きんとんは、例年通り、自己流の焼きいもきんとん。大抵失敗するはずなのに、なぜか今年はやたらとうまく出来て、自分でもビックリ。食べた夫もビックリしており、「おせちが一段落したら、また作ってみてください」と言われているので、再現できるかどうか、自分でもドキドキです。以下、作り方メモ。

芋は、安納芋を買いそびれたので、ノーブランドの芋で。切り口から蜜がたれまくっているのを選んで買いましたが、その選び方に意味があるのかどうかは分かりません。同じくらいの大きさのものを2個選び、重量は併せて600グラム強。皮付きで、ホイルなどにくるまず素のままで、150度のオーブンで90分焼いて、厚めに皮をむく。実は、ちょっと焼きすぎたようで、皮に近い部分はかなりかっさかさで、中の水分も相当飛んでしまっていて、そのまま裏ごしするには堅すぎたので、いったん、フードプロセッサーに入れ、クチナシ水を少しずつ加えながらペースト状にする。その後、裏ごしし、重量を量ってから鍋に入れ、重量の30%のグラニュー糖を加えて、やや緩いかな…というとろみ加減で火から下ろし、バターを大さじ1ほど加えて、なじませる。

焼きいもで作るのと、仕上げにバターを入れる、ということで、つまり私の作るのは、きんとんというよりも、スイートポテトみたいな感じなのであります。何年か前も、やばいわ、芋焼きすぎたわ…という状態で作ったきんとんが無性に美味しかったことがあったので、しっかり水分を飛ばしつつ焼くのが、美味しく作るコツなのかなぁ…と思いつつ、まだ確証が持てません。記憶のあるうちに、試しておかなくては。

唐墨餅

160101_2019~01.jpg

朝、自作おせちをたっぷり食べて、お酒を飲んで、テレビを観ながらグウグウ寝るという、念願の寝正月を決め込む元旦。昼をパスしたので(というか、昼もだらだら食べていたのですが)、やはり暗くなると、お腹が空いてくる。

元旦の夜は、おせちと言うより、生ものを先に食べちゃいましょうね…お酒も残っているしね…ということで、珍味三昧。お正月用にわざわざ買っておいた、和久傳のからすみ餅を焼き、今回はこれがメインディッシュ。唐墨ってねちっこいというイメージがあるのですが、この唐墨は口に入れるとはらはらほどけて素敵な余韻が広がります。で、お酒を飲むと、ふっと消えて、あー、またひとくち食べたいなー、と思わせるのです。しみじみと美味しい肴です。

左の呉須の絵皿には生もの関係。平目の刺身、帆立貝柱の刺身、あわびの蒸したのに、煮ダコ。全部築地で買ったものですが、今年は、どれもこれも美味しくて、いい買い物だったなぁ…と、にんまりしながら酒を飲む。

特に夫からも大絶賛されたのが、平目。30日の朝に築地の中を目をぎょろぎょろさせながら歩いていたら、白身専門のお店に半身が並んでいて、ああ、白身…、いいな…、と思ったら、お店のお兄さんと目が合って、めでたくお買い上げ。いろいろ選ばせてくれて、特徴やらナンやら教えて貰った上で、それでも一番安い半身を指して「これで十分美味しいよ。今から寝かせて元旦が食べ頃!」というので、北海道産のノーブランドの小さめの半身を買ったのですが、お兄さんの言うとおりでした。帰宅してすぐ、皮を剥いで、骨を抜き、塩はせずに、ペーパータオルを取り替えてしっかり包んで冷蔵庫へ。皮を剥ぐときに少し食べたのですが、もんのすごく堅かった。堅いって言うか、ゴムみたい。味もなんていうか、ナイ。それが、元旦の朝に切り分けてみると、まぁ、なんてことでしょうか、程よい弾力になっていて、うまみも増して、美味しくなっている! 本当にビックリしました。本当に、白身は、少し寝かせた方が美味しいのだねぇ…。

帆立貝柱も夫、大よろこびでした。北海道産の帆立貝柱は、築地のどこでも取り扱っているのですが、お店によって、サイズや量、値段がまちまちなので、やはり目をぎょろぎょろさせながら頭の中で素早く計算しつつ、どこで買うのが一番納得感(お得感ではない)があるかを考える。今年のは、若干割高ながら、大玉15個入りが決め手だったのですが、美味しかったなぁ~。これも、帰宅してすぐ、ピチットで包んで、冷蔵庫へ。帆立だけは、30日の夜からちょっとずつ食べているのですが、日々水分が抜けていって、さくっとさっぱりした食感から、ねっとりうまみの増した味わいに変わっていく過程が面白いです。最終的には4日かけて15玉を食べきってしまったのですが、個人的には4日目のが一番好みだった。夫は多分、反応から察するに、今日の(3日目)が一番美味しく食べたと思う。覚えておこう。

蒸しあわびは、今日の写真こそ扱いは小さいですが、我が家のおせちの中では別格の扱いを受けている一品。なんちゅうても、夫が好物なので、作る方も毎年気合いが入ります。あわびをどう選んだらいいかが毎年悩みどころなのですが、産地だ種類だと覚えたところでどうしようもないので、とにかく、運とカンで買います。ただ、今年は「大きいのを買う!」という目的だけは明確に掲げたので、やはり目をぎょろぎょろさせながら探しました。例年そうなのですが、あわびそのものを見つけるのに時間がかかり、結局今年も市場内を3周してようやく、3店ほどめぼしいところを頭にたたき込み、今度はその店を探すのにまた手間取り…を繰り返して、ようやく購入に至った次第。

小さいの(100グラム台)はね、結構、どこでも扱ってるんです。私の印象では300グラムを超えると、かなり探す感じがしました。最終的に私が買ったのは、0.47キロと見えたので、470グラム。長崎産だそうです。いつも、北海道とか三陸のを買うのですが、もはや産地云々とか分からないので、気にしない。酒ふって、昆布で蓋して、ラップして、今年は4時間蒸しました。作るのとは違う部分で色々大変なのですが、しかし、その手間をかける甲斐のある美味しさです。身は夫に譲って、私は肝をちまちまつつく。

あとは、おせちの中からめぼしいものだけちょいちょいつまんで、ご飯代わりに、八つ頭、海老芋の含め煮。

美味しい肴を頂きながら、ただひたすらに、お酒を飲む。