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鯛めし弁当

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壽初春大歌舞伎の夜の回を観に、歌舞伎座へ。2日の「こいつは、春から…」で見た、「松浦の太鼓」をようやく実見。テレビで見たよりも雰囲気がこなれていて、とても面白かったです。しかし、終始笑いに包まれながらも、何となく最後にはもやっとしたものが残るんですよね、このお芝居。いろいろ考えさせられます。

井伊大老は2回目かな。初めて観たときは、吉右衛門&芝雀(雀右衛門)でしたが、今回は幸四郎&玉三郎。全然違う雰囲気だったのがビックリ。初めて観たときはもう少ししっとりした大人の間柄という感じでしたが、玉三郎さんのお静は、芝雀さんのよりも無邪気で幼い雰囲気で、それが余計に寂しさというか、哀れさを引き立てている印象がありました。切ない話です。しかし、玉三郎さん、お静をやったのは、昭和50年以来とのことで、にもかかわらず今もまだ瑞々しい雰囲気だったことに驚愕…。40年前はさぞや…と思いました。

富十郎追悼で鷹之介さんが越後獅子を踊りましたが、やっぱり一番難しいところで躓いていて、その辺はご愛敬…という感じなのでしょうか。名人と謳われたお父さんの域に達するまでは、まだまだ先は長いのでしょうね。でも、まだ十代の前半なのに、求められているのは富十郎(レベルの芸)って、なんだか、大変だよなぁ…。目標が明確なのはいいことですが、迷う時間もない人生ってのも、それはそれでなんだか大変そうです。続いて、玉三郎さんが傾城を踊りましたが、圧巻でした。立つだけ、振り返るだけで、踊りになっているって、すごいわ。

普段なら、ちゃんとお弁当を作って観劇に行くところですが、折角の駅弁大会期間なので、少し早めに家を出て駅弁を調達。二葉(今治駅)の鯛めしがひとつだけ残っていたので、もっけの幸い…と、そそくさと購入。赤いプラスチックの容器がレトロ可愛い。

蓋を開けると、主役の鯛めしがどーんとあって、傍らに小さなおかずたち。かにかま、えび天、かまぼこ、玉子焼き、酢蓮、桜大根、奈良漬、昆布だけ巻。このおかずたちも、レトロキッチュ感があって、いい雰囲気。鯛めしは、もちろん、美味しかったです。量も程よく、観劇弁当としても優秀でした。ああ、予讃線、乗ってみたいなぁ(と言うか、一度も四国に行ったことがないので、行ってみたい)。