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築地~豊洲をぶらぶら

普段はそれほど早起きじゃないのに、外泊するとやたらと早起きして、散歩をしたくなる。せっかく銀座に泊まっているのだから、久しぶりに築地のきつねやで朝ごはんを食べようと、えっちらおっちら歩いていく。

人気のない歌舞伎座前で、正面玄関を撮影。ただ、いつ来ても思うんだけど、なんでかたくなにこの正面玄関からじゃないと入場できない仕様にしたんだろう…とは思うんですよねぇ。やっぱり、できれば、地下鉄の改札から直で入場できるルートも、作っておいてほしかった。とは思うのでした。この正面からの雰囲気は大好きなんですけども。

築地についたのはいいけど、どこも開いている気配がない。例えばこのお店は10時開店なんだけど、今はみんなこのくらいの時間なのかなぁ…。それにしても、各種サービス対応を示すシールの数がすごい。このお店のオーナーは、しっかり者なんだなぁ。

ちなみに、この時の時刻は、5時15分ごろ。来るのがあまりにも早すぎた。

この段階で検索したところ、きつねやの開店時間は6時半ということを知り、どうするか…と途方に暮れる私と夫でしたが、しかし今更ホテルに帰って、普通にモーニングを食べる気にもなれず、それならば、せっかくいい天気でもあるのだから、豊洲まで歩いてみようよ、ということになった。

晴海通りを延々と豊洲方面へ。隅田川って、広いよなぁ。

勝鬨橋のたもとで見かけた、かわいい手すり。

勝どきエリアに入ると、高層マンションだらけで、川岸の景色は特に壮観。これは、黎明橋から朝潮運河沿いの景色を撮ったもの。人がいっぱいいるはずなのに、人の気配を感じないのが、なんとも不思議な感じ。思わず、「バビロンプロジェクト」なんて言葉が頭をよぎるのでした。

ふと見かけた、大きなペットボトル…の上の、猫。モニュメントかな? と思ったけど、何のプレートもないし(後で調べたら、作品の脇に小さくあったようです)、お店の看板にしてもなんだか変だけど、なんだか目立つなぁ…と、訳も分からず撮っておいたんだけど、後で調べたら、勝どきパークタワーの共用エリアに配された6つのアート作品のうちのひとつなんだそうです。

KOSUGE1-16というアーティストによる、「2mのペットボトル」。中に入っているのは本物の水だそうで、作家さんのブログには、「すごい技術」とありました。

警戒しているような、威嚇しているような、何ともいえない表情がかわいい。

ただ、この作品の周辺にロープが張られていて、必要以上に近寄れないようにしてあったので、なんでかなーと思っていたんですが、後で調べたところ、どうもポケモンのジムに設定されているそうで、休日はこのまわりにいっぱい人が集まるんでしょうね。

有明通りに入って、そのまま延々と直進で歩く。晴海大橋を抜けると、豊洲エリアです。向こうに見えるのは豊洲大橋。周辺の建物も、マンションじゃなくて倉庫ばっかりになってきて、不思議な並行世界に入り込んだような感じもします。朝ランをする人が結構多くて、やっぱりランニングって流行っているのねーと思ったり。

晴海大橋を渡り切ってからが、また案外遠くて、一体豊洲市場の入り口はどこだーと思いながらようやく、ゆりかもめの駅(市場前)を探し当てたところ、こんな看板を見つけて、膝から崩れ落ちた。後から調べたら、基本、水曜日は市場の定休日なのね。

仕方ないので、ゆりかもめに乗って、築地へ戻る。車窓から見える景色が、もういかにもトーキョーって感じで、すごくよくて、延々窓の外を眺めていた。やっぱり先頭車両の一番前に乗るのがサイコーです。楽しい。

築地に戻って、きつねやが開いてないかなーと期待したんだけど、全然そんな気配もない(市場全休日も定休日にしていたことを後で知る)。仕方ないので、もうひとつ行ってみたいなーと思っていた、 築地本願寺にあるカフェTsumugiに行ってみることに。この時点で7時20分くらいだったかしら。検索すると、開店時間は8時。うむ…と思ったけど、もういまさら銀座でモーニングって気分でもないし、やけくそで待つことに。天気が良くてよかったなぁ。

またこれが、どこに並べばいいのかわからず、右往左往したんだけど(最初、間違って、伝道会館のほうのカフェに行きそうになった)、まぁここに並べばいいかしら―ってところで、じりじりと開店まで待つ。ぽつぽつと人がやってきて、開店15分ほど前には結構な行列。並ぶ場所が間違っていないか、ちょっとドキドキしました。

無事入店出来て、「18品の朝ごはん」を注文。まずは、温かいお茶を飲んで待つ。お茶が結構おいしかったです。

皆さんこれがお目当てなので、この時間帯に来たほぼ全員がこれを食べます。白粥に18品の小皿が付いたもので、1皿1皿は結構さささやかなものばかりなんですが、18皿ともなると、やはり壮観。いわゆる映え的な感じもあって、朝からテンションが上がります。

18皿と言うのは、浄土教で王本願と呼ばれる十八願に由来したそうですが、添えられたカードにはほとんど何も書かれておらず、まぁ美味しく食べればそれでいいのかと。

小皿の下にはそれぞれ料理の説明があるのですが、いくつかは築地のお店の商品もあって、なかなか心憎い。江戸一の佃煮とか、松露の玉子焼きとか、紀文の練り物とか。他にも、鴨のロースとかジャコの佃煮などもあって、魚肉を食べてええんか…と一瞬思ったんだけど、浄土真宗だと精進じゃなくていいのか。結構普通にご飯がススム君的なものが多くて、1膳で納めるのは結構大変でした(後で知ったのですが、お粥はおかわり自由だそうで)。

ちなみに、このお店は、プロントが請け負っているカフェなので商品力が強くて、お茶は袋布向春園本店、デザートは堂島ロールのモンシェールとコラボしており、いろいろかわいらしいメニューがいっぱい。夜はお酒も飲めるそうですし、使い勝手の良さそうなカフェでした。

満腹でホテルに戻って、歩き疲れもあって、少し寝る。チェックアウトした後に、ピエールマルコリーニに寄って、少しお茶してから帰りました。

マルコリーニと言えば、本当はパフェなんでしょうけど、ちょっとそこまでお腹に余裕がなかったので、アイスだけで。チョコレートとピーチソルベ。お茶は、カカオティー。これが、不思議な味わいで、美味しかった。

夫は、マルコリーニチョコレートガトーとコーヒー。ケーキはもちろんなんだけど、コーヒーがものすごくおいしいと言っていて、確かにそうなのでした。ちょっとびっくりするくらい。カカオにこだわりがあるってことは、そりゃ、コーヒーだっておいしいはずだよね。

かとう

かとうののれん

築地の買い出しのお楽しみのひとつに朝ごはんを「中」で食べるというのもありますが、今年はいつもの「八千代」ではなく、「かとう」に行ってみたいなぁ…と思い、4時半頃から並ぶ。てっきり、かとうも4時半から開いてるのか…と思ったら、実はオープンは5時半と聞いて、内心ビックリ。しかし、それ以上に驚いたのは、この日で閉店だってこと。

豊洲には行かないと決めていたそうで、本当は2カ月前(豊洲に移転予定だった時期)に閉店する予定だったらしいのですが、移転のゴタゴタのせいで予定外に年末まで営業することになったらしく、今日が正真正銘の閉店日だったのでした。ということで、「今日は、常連さん優先にさせて頂きます、申し訳ございません」という女将の口上を何度も聞きながら、最終的に2時間待ち。そこは仕方ないと思いつつも、やっぱり寒い中待つのは辛い。ようやく店内に入れたときの嬉しさったら…。

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待っている間に散々悩んだものの、「今日は煮魚を食う」と決めてきていたので、初志貫徹で、キンキの煮つけ。金目鯛でも、なめたかれいでもよかったんだけど、イヤやっぱり、ここはキンキ。あとで聞けば、この日は3尾しかなかったそうで、初めてこの店に来た私が1つ食べちゃって、悪かったなぁ。しかしね、やはり美味しかった。味つけが品がよく、魚臭さは全くない。この煮汁を吸った豆腐がまた美味しい。

たら豆腐

散々悩んだもう一品は、たら豆腐。実は牡蠣豆腐というメニューもあって、ものすごく迷ったんだけど、なんとなく牡蠣の気分じゃなかったので、たらで。実は、待っている間に常連さんのひとりと少しお話をしつついろいろ教えて貰っていて、実はこれ、頼めば「カキタラ」にしてくれるらしいんです。でも、それは、私はやっちゃダメだろうなーと思って、ノーマルに注文。メニューには「白子入り」とあって、楽しみにしていたけど、なかった。残念。でも、これも美味しかったなぁ。ぽん酢も自家製、あまりしょうゆに頼らない味。さっぱりしていて美味しい。

ちなみに、夫は、銀ダラの西京焼。中々よい脂ノリの銀ダラに、味噌のうまみがふんわり。上品な味わいで、夫も美味しく食べてました。

かとうのメニュー

今見返しても魅惑的なお品書き。店内は名残惜しそうに、最後の食事を味わう人がそこここに。こんな日に来てしまって、申し訳ないような、いい景色を見せて貰ったような、なんとも印象深い朝でした。

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予定外に朝食で時間を食ってしまって少し焦ったのですが、買いたいものは全部無事に買えたので、結果オーライ。上の写真は、この日市場で買ったもの。来年は、どこに買い出しに行くのでしょうね…。

29日の夜

すしざんまい

今日が仕事納めでした。と言っても、もうすでに社内の半数ちかくが有休を取っており、いったい、私は何をしに会社に行っているのか…と言う一日。頭の中は、すでに、明日の買い出しをどうするか…で一杯なのでした。

そそくさと定時で退社し、一路築地へ。場外のお寿司屋さんで食べる気満々だったので、昼食からお腹具合を調整し、普段だったら16時頃にお腹に入れるおやつも我慢しての移動だったので、もはやお腹ぺこぺこ。先に築地入りしていた夫も同様だったようで、ふたりしてものすごく空腹で勇んで、目的のお店に行ったら、結構な行列…。今思えば、しっかり空腹で行ったことが、その後の判断ミスを誘発しまくったとも言えるわけでして、その後、何度も何度も無駄な行動を繰り返す羽目になったのでした。お腹ぺこぺこ過ぎって、ホント、ダメよね…。

とりあえず、お寿司食べたいって気持ちが強かったので、なんとなく「回るすしざんまい」に行ってみたのですが、結構、いろんな意味でビックリしましたね。私は、これから、自腹で食べるお寿司は、郊外の回転寿司チェーン店でいいです…と思いました。っていうか、すごく美味しいですよ、くら寿司。くら寿司って、すごいですよ。

木村屋

カリフォルニアロール一皿ではとうてい足りないので、口直しに銀座に出たものの、いくつかの店に振られ、最終的に落ち着いたのは銀座木村家のカフェ。以前に、平松洋子さんの『サンドウィッチは銀座で』で読んで以来、一度入ってみたや…と思いつつも、行く機会がなく数年…。毎月銀座には行くものの、観劇後に食事する余裕なんてないのよねー。

迷わず、平松さんも本で紹介していた「小エビのカツレツサンド木村家風」をチョイス。仕事納めですからねー、白ワインで。夫は、ローストビーフのサンドウィッチとトマトジュース。

これが小エビかい、と突っ込みたくなるような立派なエビがぎっしり詰まったフライに、特製オロールソースがいい塩梅。白ワインとの相性もよし。ガラス越しに見える、銀座プレイスの灯りギンギンのディスプレイが銀座っぽい景色で、ぼんやり眺めながらもぐもぐ食べる。周囲は、かなり老齢のお客さんが多く、静かでゆったりした雰囲気だったのもよかったなぁ。ああ、すしざんまいを早めに切り上げてよかった…。

三十三間

昔に比べればマシなのでしょうが、やっぱり銀座は夜が早い。特に、甘いものが食べたいなんて向きには、なかなかそれをかなえる店はないのでした。だもので、せめて、食後のコーヒーをと、三十間へ。

ありがたいことにケーキセットもあったので、これで甘味チャージも完了。ここのコーヒー、久しぶりに飲んだけど、やっぱり美味しかった(今日飲んだのは、サン ホワン ラグーナ/グァテマラ)。

それにしても、やっぱり、夜の築地で手ぶらでご飯を食べに行くのは無謀でした。もし、来年も築地に来るようなことがあったら、今度は、ちゃんとお目当ての店を予約してから行きますよ(決意)。

深大寺そば まるよ

深大寺そば まるよ by nekotano

年末の築地場外へ買い物に行くなんて、アホちゃうか…と自分で思いながらも、今年も決行してみました。なんでわざわざそんな遠いところまで行くのかといえば、やっぱり鮮魚ものに関しては、ここで買うのがはずれが少なく、かつ若干ですが安いからです。せっかくだから今年は、築地名物の卵焼きも買って見るか…と、4時半に行ってみました。

動き始めを4時半にしたのは、HPやガイドブックなどを見ると、卵焼き屋さんの開店時間がほとんどが4時だったから。一番電車が動く前だったら、開店ちょうどに行かなくても大丈夫だろう、4時半開店の井上で醤油ラーメン食べてから、卵焼き買って、鮮魚買って、7時には帰ろう…、そんな青写真を描いていたんですが、完全に空振りに終わりました。

まずね、卵焼き屋さん。4時開店は間違ってないんですが、どこも小売りは6時からなんですよ。勇んで4時半ごろあちこち回ったら、お店とか百貨店に出す用の梱包をせっせとやっていて、小売りの客なんて相手にしてられんよ状態。

「松露」は5時から5分ほど歩いたビルにある別店舗で売ってると言われましたが(場外の店舗では6時から)、地図がないので場所の見当がつかず。アニー伊藤で有名な「丸武」は年末は予約客のみ。「大定」は6時から。で、5時45分ごろ店の前に行ったら、もうすでに50m以上の行列になっていて、どうしようもありませんでした。結局、意外と列が短かった「松露」で1本だけ購入。他のお客さんが6本とか8本とか10本とか、まとめ買いする人ばっかりの中「1本ください」という私は、だいぶ浮いてました。

ところで、松露の卵焼き、1本600円で買ってきたのですが、夕方伊勢丹に買い物に行ったら、788円で売られているのを発見。大定の卵焼きは、別のスーパーで見つけたのですが、こっちは1500円の値札がついており、これまたビックリ(たぶん、場外の店舗だと1200円だったと思うのですが)。まとめ買いをする人が多かったのは、こういうわけなのか…と合点が行った次第。

もうひとつ誤算だったのが、4時半から開くと思っていた「築地井上」(ラーメン屋さん)が、5時近くになっても開く気配がなかったこと。行列だけが膨らんで無法状態になっており、近隣のお店の人の「(搬入の)邪魔なんだよ、お前ら」という雰囲気満点で、とてもそのなかで並び続ける度胸がなく、同じ並びにあるそば屋に入ってかき揚げそばを注文。普通に駅そばレベルでしたが、冷えた身体にはご馳走でした。しかし、ラーメン食べたかったなぁ。

結局ですね、場外が全体的に動き出すのは6時ごろから。でも、7時過ぎると相当しんどいんで、この1時間の間が勝負だな…ということがよく分かった、今年の買い出しでした。だいたい行く店も決まってきたことだし、来年も頑張ろう。