ひさご屋阿部

今日は歌舞伎を見る予定なんだけど、少し早めに家を出て、佃島に寄る。目的は、佃煮を買うこと。なんだけど、その前に、せっかくこっちまで出てきたのだからと、ずーっと一度は行ってみたいなと思っていた月島の元祖レバーフライの店 ひさご家阿部に立ち寄る。

ちなみにこの店を知ったのは、高校生の頃。当時読んでいたティーン誌(恐らくセブンティーン)の街歩き特集で、月島を特集した号があって、おしゃれなモデルが笑いながらレバーフライを食べている写真をまだ覚えている。当然もっと他にもいろんなお店を紹介していたはずだが、なぜかこの店と、もんじゃストリートのどこかの店であんこ巻きとあんず巻きを食べているシーンしか記憶にない。それにしても30年程前の雑誌で見た店がまだあるのって、なかなかないことだと思う。

1本150円だったかな。中でも食べれるみたいだったけど持ち帰りで2本。もう夕方近くで人気のない時間帯だったので店頭には人がおらず、声を掛けたら奥からおばさんが出てきて、もう揚げてあるもの包んでくれた。でも、ほんのり温かく、つい先ほど揚げたばかりという感じ。

店先のベンチに座って、1本食べる。すごくおいしい。揚げた後にソースにくぐらせているんだけど、これが絶妙。辛子も貰ったけど、なくてもおいしい。臭みもないし、これだったら夫でも食べれるかなぁと思ったけど、まぁいいや。どうせ持ち帰ったところで、そんなに喜ばないだろうよと思って、結局もう1本も食べてしまった。

食べてる最中に、自転車で買いに来たお兄さんがいて、10本買って、ツーッと走って行った。

食べた後、当初の目的である佃煮を買うべく、佃島をぶらぶらする。佃小橋という橋を渡るとガラッと雰囲気が変わって、古い町の雰囲気というか、ちょっと密やかな雰囲気の一角に入ります。時間帯的に人気も少なく、ちょっとドキドキしました。

東京には江戸時代から続く佃煮屋さんというのが何軒かあって、佃島にも数軒ありますが、どこで買えばいいのか分からなかったので、とりあえず店名だけ確認しておいて、お店の雰囲気で出たなりで入ってみることに。

たまたま田中屋と言うお店をとおりがかった時に、年配の会社員風の男性が買い物をしているのを見て、そこに入る。先客男性は手みやげで使うようで、穴子の佃煮ほか、諸々詰め合わせなども頼んでおり、そのすきにガラス棚の中の商品をゆっくり物色することができました。最終的に、お醤油だけで炊いた昆布の佃煮とアサリの佃煮を買う。私の商品を包んでいる間に、近所の人とおぼしきおばあさんがさくっと昆布の佃煮だけ買いに来ていた。近所に専門店があるって、なんかいいな。他にも気になったのがあったけど、基本100グラム単位なのでちまちま買うのも難しいし、今度は思い切って詰め合わせで頼むのもいいのかもしれない。

そういえば、この店は穴子の佃煮でしたが、確か隣の店ではウナギの佃煮を売っていて、どっちもグラムで3,000円はする超高級品。こういうのを買える大人になりたいものだな…と思ったりもしたのでした。

これは、帰りに佃堀から石川島方面を写したもの。周辺は90年代からの再開発で高層ビルばかりなのですが、古い建物しかない佃島との対比がすごい。佃島を1周ぐるりとしてから見ると、なんとも不思議な気持ちになります。

隅田川を挟んで、明石町方面を臨んだもの。あんまり人のいない水上バスがゆっくり目の前を通り過ぎていきます。水上バス、乗ってみたいんだよなー。

この辺一帯がそうですが、特に隅田川の河岸はものすごくきれいに整備されていて、これはいわゆる、最近ちょっと流行っているチェアリングに最適なのでは? と思わせる立地なのです。あんまり気持ちよくて、ここでしばらくぼんやりしていました。

肉のたかさごも近くにあるし、レバーフライを買ってもいい。今度はマイ椅子(最近Helinoxサンセットチェアを買ったばかりなのですが、これがすごくいいのだ)を持って、出かけたいなと思ったのでした。

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