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割れマントウ

もうどれくらいになるのだろう、冷蔵庫の野菜室の底にずーっと鎮座していた白菜漬けにとうとう手を付けた。刻んで、ザワークラウトみたいにそのまま食べてもイケるんだけど、なんとなく煮込みで食べることに。スペアリブと一緒に、漬け汁もろとも一緒に煮込む。

塩分濃度2%なので、大した塩気ではないのだけど、酸味もうまみも強く出ていて、倍程度の水でのばしてようやくいい塩梅のスープになった。これ、春雨も入れたらおいしいだろうなと思ったけど、夫はあんまり好きじゃないので自重した。

しっかり漬物になっているので、煮込んでも柔らかくはならない。お供の肉をスペアリブにしたのは正解で、余計な脂がなく、さっぱり食べられた。よく合っている。

こういうおかずにはマントウだろうと、久しぶりに『KOBEで極める! 世界のパン 』の錢文偉さんのレシピで作ったら、豪快に割れた。いったいなぜなんだ。生地の感じはいつもどおりで、おいしかったのに。なぞだ。

共同学舎のフロマージュブランにはちみつと黒胡椒。

それと一緒に、水田玉雲堂の唐板も。ここのお菓子は由来がすごい。由来の話を読むと、本来は、祇園祭の時期や、厄除けしたいときに食べるのが良さそうです。

小麦粉、砂糖、玉子、水飴を混ぜた生地を焼いただけの、まさにお菓子の源流みたいなお菓子ですけど、不思議とモダンな感じもあります。結構しっかり甘くて、1枚で十分満足できてしまう。

小僧(黄)も、このお菓子は気に入っていて、袋を見せると、目の色を変えて欲しがります。鳥なのに、分かるのか。

宝泉

宝泉 by nekotano

新幹線の時間までちょっとだけ時間があったので、京都駅構内の「宝泉」でお茶。私は冷抹茶に栗きんとん、夫は温抹茶。

この栗きんとん、ものすごくきめ細かくて、もっちりしていて、とてもおいしかった。栗と砂糖だけのお菓子なのに、お店によって味わいが異なるのが不思議。

宝泉

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ちょっと早めに京都駅に着いたので、新幹線の時間まで「宝泉」(JR新幹線京都駅店)で時間をつぶすことに。それにしても、今日1日で、本店行って、茶寮行って、JR店まで行って…。どんだけ宝泉好きなんだっ、と内心突っ込みを入れてしまった。

メニューは、JR店のほうが、ややカジュアル。わらび餅はありませんが、その代り、コーヒーやアイスがあるのが違いでしょうか。夫はコーヒー(お茶うけに「千代木」がつく)、私は、冷やしぜんざいを注文。ものすごく立派な小豆がたっぷり入っていて、美味。

本店にはかないませんが、駅構内の喫茶店としては、静かでゆっくりできていい雰囲気でした。

● 京都の和菓子/あずき処「宝泉堂」

茶寮宝泉

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相国寺を出て、えっちらおっちら歩いて、ようやく下鴨神社に。

下鴨神社というよりも、糺の森を歩くのを楽しみにしていたのですが、なんたることか工事中で、迂回しろという張り紙が! 結局、下鴨本通り(普通の道)を歩いて、南大鳥居のところから入る。なんなんだ、もー。

ところで、鳥居の大きさを写真で表現するってのは、難しいですね。いろいろ撮ってみましたが、まぁこんな程度…。あと、「君が代に歌われたさざれ石」ってのがあったんですが、鎌倉でも見たような…。調べてみると、結構あちこちであるみたいなんですね。

 

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楼門には茅の輪が掲げられていました。どうくぐるかわからなかったので、普通に通ってしまいましたが、せっかくなので人形をお納めしました。人形に名前と年齢を書いてから人形で体を撫で、息を吹きかけてから、お賽銭と一緒に箱に入れる。

で、今この記事を書いていて知ったのですが、まさについさきほど夏越神事が行われていたそうで、私の罪穢も清めていただいたようです。今年は厄も明けたし、いいことがあると信じたい。

 

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あちこち工事していて、行けないところが多かったのですが(もしかすると、神事があるから参拝禁止にしていたのかも)、逆に、本殿と大炊殿は期間限定で公開しているというので、拝観料を払って見てみることに。本殿と隣接する三井神社は撮影禁止でしたが、ガイドさんが、神社の由来を説明しながらの解説だったので、非常に面白く見学しました。たまたま古事記をさらっと読みかえしたばかりだったので、ふーんとか、へぇー、とか思いながら。

大炊殿は撮影可能だったので、バシバシ撮る。

上の写真は、「水ごしらへ場」。ガイドさん曰く、「いわゆる、パワースポットというやつですな。手をかざすと温かさを感じる人もいるそうでして、特に若い女性が多くいらっしゃるようです」とのことでしたが、これって、伊勢神宮の「三ツ石」と同じだよね。

もちろん、手をかざしましたよ。こういうところに来て「そんなわけねーじゃん」というのは、ヤボですもの。温かさを感じたかというと微妙ですが、とにかく、「料理が上手になりますように」とお祈りしたので、どうぞよろしくお願いします、神様。

 

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大炊殿ってのは、要は台所でして、ご神事の際に供される神饌料理とか道具とかを展示、紹介しています。神饌料理って、思った以上に豪華で、多種多彩。下の写真は巨大な餅と夫。

 

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台所が、またすごいですね。でっかいまな板とおくどさん(下段写真中)。ものすごく単純な水道(外に伸びている竹筒から注ぎ入れて、中のタライに貯める)っぽいものもあって(下段写真右)、へぇーと思ったり。

 

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火の用心のお札が、ツボ。もし売られているのなら、買いたいなぁと思ってしまった。

 

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ひと通り見学してから、宝泉堂へ行く。本店に行ったら商品しか売っていなくて、あら、お茶は飲めないのかしら…と思ったら、喫茶は別の場所にあったのでした。せっかくだから足を延ばして茶寮宝泉まで行くことに。

行って良かったー。すごく素敵なお店でした。お庭がきれいで、静かで落ち着く。私たちの斜め後ろのテーブルに座った母娘連れが、「そうそう、こういう京都っぽいお店に入りたかったの!」ととても喜んでいる様子が、ほほえましく感じました。

夫はわらび餅、私は生菓子と冷抹茶。わらび餅、すごくおいしかったです。歯ごたえが素敵。

● 京都の和菓子/あずき処「宝泉堂」

イノダコーヒー

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前日はステキな食事とおいしいワインで楽しい時間を過ごしましたが、あれだけたくさん、それこそ腹がはちきれんばかりに食べて飲んだにも関わらず、朝になったら空腹を感じるのだから、不思議です。っていうか、美味しいものばかりの幸せな時間だったので、一晩経って、空腹を覚えるのが少し寂しい気もします。

京都で朝何食べるってなったら、真っ先に思いつくのはイノダです。本店か清水のお店で食べるのが好きですが、まぁちょっと無理なんで、今日はポルタ店で。夫はミックスサンド、私はハムサンド。基本具はハムだけという、シンプルなところが好きなのです。コーヒーはアラビアの真珠。普段はブラックですが、ここでは素直にミルクと砂糖入りで。

 

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京都でするべきことは昨日で終わっているので、今日は観光するだけ。とはいえ、油照りとも言われる夏の京都で、あちこちうろつくのは無理だし、そもそもそんなに時間がない。なので、今回は下鴨神社にお参りしてから帰ろう、ということに。

下鴨神社に行こうと思ったのは、特に理由はなくて、単純に行ったことがないから。平地にあるメジャーどころのお寺さんはだいたい一度は行っていると思うのですが、若い頃は寺(というか、仏像)にばっかり興味があったので、神社系はほぼスルーしており、こんなメジャーな神社すら行ったことがない有様。ここ数年で、伊勢神宮、出雲大社、宇佐八幡と神社ばっかり行ってますが、おばさんになってようやく、神社の良さが分かってきたのかもしれません。

で、さっさと出町柳まで地下鉄で行けばいいものを、夫が「手前で降りて、少し歩いてから行こうぜ」というもんですから、今出川で降りて、相国寺を抜けて下鴨神社まで歩く…というルートで行くことに。暑いだろうなぁ…と思いましたが、幸いなことに、さほどの暑さではなかったので、まぁ何とかなりました。

若い頃は建物とか庭とかにはあまり興味がなかったものですから、禅寺ってのは、まぁあんまり面白くないのです。が、年を取れば違った楽しみ方が出てくるもので、敷地内を歩くだけでも結構楽しめました。あちこち工事中だったのが、ちょっと残念ではありましたが。上の写真は経蔵です。

 

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とはいえ暑いんで、どこか涼めるところはないか…という邪な気持ちで、敷地内に併設されている承天閣美術館に入る。ちょうど「伊藤若冲 釈迦・文殊・普賢三尊像と」という企画展をやっていたので、面白そうだったので入ってみました。

そんなに期待していなかったのですが、若冲は相国寺ととても縁があるそうで、思った以上にたくさんの若冲作品があり、ゆっくり観られてラッキーでした。若冲は観ようと思えば観る機会は多いですが、大きな企画展でとなるので、ゆっくり観られるとなると話は別。ついでに、等伯の「萩芒図屏風」もあって、わ、ラッキー、と。この絵ねぇ、結構好きなんですよ。

ちょっと涼むつもりが、結構じっくり観てしまいましたが、これはこれで楽しかったです。

● 臨済宗相国寺派

和久傳

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駅弁好きなわたしですが、京都だと駅弁よりも先にチェックするのは、JR伊勢丹の老舗弁当のコーナーです。でも、いつも、フリーハンドで行くので、お目当ての弁当を買えたためしがありません。

が、今日はあったんですよねぇ、はつだの和牛弁当も、和久傳の鯛ちらしも(なぜ、今日に限って両方あるのだ…)。昨日も上等の折詰弁当を食べているのに、今日もこんな豪華な弁当っていいのか…と逡巡しましたが、お目に掛かれたのも縁と思って買うことに(大げさな)。

上品な酢飯の上に、ごく軽く〆た鯛の薄造りを敷き詰めたご飯が眩しい。もー、ビックリするくらい美味しかったです。この文章書いているの1年以上前ですけど、まだ覚えてますもん。美味しかったなーって。

のびやかな手書き(を印刷)のお品書きも、雰囲気満点。調理した人の名前まであるのには驚いた。

  • 鯛ちらし 花山椒 昆布 生姜
  • 春蒔きの小蕪 一寸豆
  • 揚茄子 ズッキーニ
  • 車海老 小芋 揚麩
  • 出し巻玉子 茗荷

このお弁当は夫も私も同じものを1個ずつ買ったのだけど、それ、正解だったねーと言いながら食べました。だって、これは、ひとりでゆっくり味わいたいですもん。

ミスタードーナツ

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帰りのお弁当やお土産を物色してもまだ新幹線の時間まで微妙に間がある。繰り上げするのもめんどくさくなって、京都駅構内の南北自由通路にあるミスドのドーナツとカフェデュモンドのコーヒーをつまみながら、雑誌読んだり、本読んだり。

伊右衛門サロン

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寺町通りから三条通に出てぶらぶら。この界隈は小っちゃくて可愛いお店などもあって、案外ブラ歩きするのにいい感じ。歩き疲れたので、ひと休みがてら伊右衛門サロンに行ってみることに。

サントリーが運営している、伊右衛門ブランドのお茶カフェなのですが、スイーツだけでなく、食事も充実、アルコールも兼備と、朝から晩までオールラウンドに使える大変使い勝手のいいお店です。

もちろん日本茶の種類が豊富なのですが、カウンターに座ると、専門のスタッフが淹れたお茶を飲むことができます。夫は前日にそれを飲んでいてとてもおいしかったそうで、それがお目当てで行ったんですが、ちょうど専門スタッフが不在でした。残念。

温かい雁がね茶を飲んで一息つく。茶菓子は宝泉堂のかしわべ。それにしても、町屋風の建物にミッドセンチュリーの家具がこれでもかと配されていて、とってもおしゃれなお店でした。案外、こういう雰囲気のお店って、東京にはない気がするのですが、どうでしょうね。

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そのあと、六角堂に行って鳩と戯れたり、巡礼の人を見たり、裏の池にいる白鳥をぼんやり見たりして、のんびり過ごす。それにしても、ここの鳩は人を舐め過ぎだろう。ここまで大胆不敵に羽を休める鳩は初めて見た。