チェックアウトしてすぐに帰宅するのもなんだかねぇ…というのもあって、この日は半日使って下町のほうをあれこれ回ってみることにしました。
私の希望は、今戸神社と言問団子だったので、まずはそこへ。それにしても、今戸神社は、浅草駅から思った以上に遠かった。歩いたなぁ。
浅草はちょこちょこ行きますが、向島エリアに行くのはこの日が初めて。今となっては普通の街ですが、しかし、そこかしこに往時の雰囲気は感じられます。街中には、あちこち昔のエピソードや由来などを紹介した看板や碑が立っていますが、明治時代に道路インフラを拡張して便利にしようとした際に、地元の人が「誰でも来れるようにするなんて、そんな野暮なことはしたくない」と反対したと言うエピソードが、特に面白いなぁと思いました。そういう考え方もあるのか…。
言問団子自体は、浅草松屋などでも買えるのですが、お目当ては、本店で食べるときに使われる器。素朴なタッチの都鳥がものすごくラブリー。色んな柄があるのは意外だった。横姿も、正面からの姿も、どれも可愛い。
言問団子では近隣のお店のまとめた地図や、下町をテーマにした書籍などが置いてあって、団子を食べながら読んでいたら、長命寺桜もちもすぐ近くにあるんだそうで。団子を食べた後でしたが、桜もちのひとつくらい大丈夫でしょうと、行ってみることに。
長命寺の桜もちといえば、関東風桜餅の代表格。正直言うと、桜餅と言えば道明寺のほうが好きなのでどうなんだろうね…と思いながら食べたのですが、すいません、私が悪うございました、と思うくらい美味しかったです。今まで、クレープ風の皮を軽んじていましたが、こんなに美味しかったとは恥じ入るばかりです。
皮は、小麦粉を水で溶いたものを手焼きしたものだそうですが、不思議なモチモチ感があって美味。あんこはこしあん。きめ細かくて皮との一体感が素敵。桜の葉3枚で密封するように包んでいましたが、ちょっと齧ってみると、この葉っぱ、結構塩気が強い。でもいい香り。
2枚剥がして1枚は一緒に食べましたが、お店のウェブサイトを見ると、「それぞれのお好みで召し上がるのがなによりだと思いますが、 当店では、桜葉をはずしてお召し上がりいただくことをお勧めいたします。」とのことでした。そうなのか、今度は全部剥がして食べることにしましょうか。