ニューキャッスル

ニューキャッスル by nekotano

新橋演舞場で行われている、『さらば八月の大地』を観に行きました。

歌舞伎以外の芝居を観に行くのはものすごく久しぶりなのですが、これには理由があって、まぁ、あの、ちょっとポイントが足らなかったんですね。

松竹の会員は、(普通の)会員、特別、ゴールドの3段階で、それぞれ前年のポイント(観劇回数)に応じて位分けされ、それぞれ13ポイント以下、14~27ポイント、28ポイント以上、となっています。で、私は、今年のポイントが27ポイントだったんですよ。なんちゅう、微妙な…。

あと、1ポイント積めばいいだけだったら、新派や松竹喜劇でもいいか…と思ったら(もう歌舞伎ではポイントが稼げないので)、今月は普通の舞台だったのでした。パスしても良かったんですが、折角取ったチケットだし、こういう経緯でもないと見ようと思わない方面の舞台なので、いい機会だから行ってみようかと。

舞台は思った以上に面白かったです。終戦直前の満州映画撮影所を舞台にした青春ドラマ(という感じなのかな?)で、主演は中国人の助監督・張凌風を演じた勘九郎丈と、日本人の撮影助手・池田五郎を演じた今井翼くん。脇は、檀れい、木場勝己、山口馬木也、田中壮太郎、など。いてう丈も出ていて、ちょっと驚いた。

全体的に手堅い演出だし、これって、テレビドラマか映画にしても違和感ない感じだなぁ…と思ったのですが、観終わった後で、演出が山田洋次だと知って、妙に腑に落ちました。ちょっと(だいぶ)切ない話なのですが、そこは、時折、笑いあり、苦笑あり、(檀れいの)歌ありなど、エンタメ的な演出も施されて、メリハリの利いたドラマになっていました。

それにしてもつくづく思ったのですが、現代語を聞くのはやっぱりラクだなぁ、と。歌舞伎を観る際も、しゃちほこばって観ている気は全くないのですが、それでもやっぱり、何か頭の中で考えながらというか、翻訳しながらというか、普段の日本語を聞くのとは少し違うプロセスで頭の中に入れているんだなぁ…と、気づきました。まだまだ精進が足らんなぁ。

35分の幕間があったのですが、その時は昼食には微妙な時間だったので、終演後にニューキャッスルに寄って、カレー(この店では、辛来飯 カライライス、という)を食べる。

ここは、メニューの名前がへんてこりんなことでも有名なのですが、これは「大森」です(誤記ではありません)。品川<大井<大森(玉子)<蒲田(玉子)<川崎(ダブル玉子)、の順に盛りが多くなりますが、全体的に盛りは浅めで、普通の方は、蒲田とか川崎を召し上がるのがいいのでは…という感じ。

盛りは決して多くはありませんが、野菜のみじん切りがたっぷり入った独特のスパイス感(結構辛い)のあるカレーは、予想以上に食後の満足感が持続。美味しかったです。

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