お弁当

国立劇場の11月歌舞伎公演「孤高勇士嬢景清」を観に行っていました。先月の芝翫の「天竺徳兵衛韓噺」の時にも感じたけど、今月も客の入りがあまりよくない印象。歌舞伎座のほうも、日によってはぽつぽつ空席が目立つという話も耳にするので、2013年の新開場以来続いていた歌舞伎ブームもそろそろ一段落なのかもしれない…などと思ってしまった。

国立劇場でも、出演俳優に動画で告知させたり、ゆるきゃらをグリーティングに使ったり、文楽とコラボしたり、今月は1か月限りの措置として幕見も導入したりなど、いろいろしているのはわかりますが、いかんせん、お客さんが減っていくスピードに比べて、若い人(20~40代)への認知の浸透が追い付いていない印象があります。難しいね。

通しで上演されたこともあって、理不尽に翻弄される景清の鬱屈がクローズアップされた話になっていて、歌舞伎というより、現代劇に近い印象を受けました。それでも、二心ないことを見せるために両眼をえぐって見せるとか、父親(しかもあんまり会ったことのない親)を助けるために娘が自分の身を売って金を作るとか、なかなか現代では理解しづらいエピソードが多く、その辺を含めて感動するのは、結構難しいな…と思いながら観たのでした。とはいえ、さすが吉右衛門、要所要所でぐっとくるところを見せてくれたし、最後の幕切れがさわやかだったので、良かったです。

弁当は残り物を詰めて簡単に。玄米ご飯に、大根と揚げ玉の煮物、肉味噌。ひよこチップ入りのりたま。

国立劇場のロビーに下がっている照明、なんとはなしに、いつも写真に撮ってしまう。線香花火みたいで、何となく好きなのだ。今日は3階からだけど、2階から撮るのが一番きれい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。