お弁当

国立劇場の令和元年12月歌舞伎公演に行ってきました。通しが基本の国立では珍しく2本立てで、白鸚の「盛綱陣屋」と、幸四郎の「蝙蝠の安さん」。

もちろん楽しみだったのは「蝙蝠の安さん」のほうで、これはチャップリンの「街の灯」を下敷きに、木村錦花が1931年(昭和6年)に書き下ろした新歌舞伎で、ほぼ初演以来の上演となるそうです(初演時の主演は13代守田勘弥)。パンフレットを読んだたら、「街の灯」が日本未公開の時にあらすじだけで想像して急いで歌舞伎用に書いたものだそうで、作家自身はあまり気に入った作品ではなかったそうです。昔の人って、結構乱暴なことしますねぇ…。

でも、お芝居はすごくよかったです。幸四郎の動きがチャップリンぽくて、舞台の上ではさほどけれんも強くなく、キュートな感じでした。衣装もかわいかったし、配役もよし。最後のキュッと切ない感じが、チャップリンぽくて、12月にお似合いのお芝居だと思いました。すんごくお客さんが少なくてもったいないなぁと思ったんですが、これから増えるといいな…。

お弁当は残り物を詰めたもの。暗くて全然見えないね。国立は、ロビーにベンチがいっぱいあるので、幕間はのんびりできて助かります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。