北島亭

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明日は私の誕生日ということで、夫が四谷の北島亭に予約を入れてくれていました。前から行ってみたいね、と何度も口にしていたレストランだったので、とっても嬉しい。ありがとう夫。

お店は思っていたよりこじんまりしていて、15組程度で一杯って感じでしょうか。でも、サービス係は2名しかいないので、だいぶお忙しそうな様子でした。

メニューを見ると、お任せ3品、お任せ4品のほか、冷たい前菜2品、温かい前菜1品、肉、魚を1品ずつを選べるコースのいずれかを選択出来るようになっていますが、当然ながら一番最後のが一番お高いわけで、チラ…と夫の顔を伺うと、夫が「好きなものを頼みなさい」という顔でうなずいてるので、遠慮なく5品のコースで。ついでに、さっさと食前酒も頼み(夫は炭酸水)、飲んでる端から、「ワインも頼んでいいよね」と念押し。もちろんグラスにしましたが。

注文したのは、冷前菜が、うにのコンソメゼリー寄せ、サバ(大分産)のマリネ。夫もうにを注文し、もう一品はずわいがにとアスパラのシャルロット風サラダ。いやー、しょっぱなから、おいしかったなぁ。サバが2切れなのはさびしかったけど、サバうまいよ、サバ。夫が注文したかにサラダ(とかくと、安っぽい感じだが)も印象深かったです。そういや、前菜のまえにアミューズが2品あって、最初が赤肉メロンのスープ仕立て。次がアンチョビ入りのミニクロワッサン。

温前菜、メインはふたりで同じものを注文する形。温前菜は、サービス係のお兄ちゃんが「今日のスペシャリテのひとつです」といって巨大なアワビを持ってきていたので、それで(料理名は忘れました)。こんなでかいアワビ、食べたことないねーと言いながら、怪しげな手つきで平らげましたが、量は多いのですがさっぱりしていたのでぺろっと食べられました。脇に添えられたぶどうとマーシュとなにかのサラダがナイスな箸休めでした。奥のきのこは松茸だそうです。でか。

メインは魚が甘鯛のソテー。皮目がパリッとしていてほのかにクミン風味。肉は思い切ってイチボ肉のローストビーフにしました。実を言うと鳩も悩んだのですが、まぁ次の機会に。

で、ここまで考えて最後に思い当たったのが「肉までたどり着けんのか?」という疑念。というのも、北島亭って、量ガツ盛りで大変有名な店だそうで、少食な中年夫婦としてはちと心配…。腹がはちきれんばかりで味がわからんってなったら、いろんな意味で不幸だし…、とサービスの兄ちゃんに相談したら「お肉はおひとり様100グラムにしましょうか」と言ってくださいました。なので、この写真、通常よりだいぶ少なめにしてもらっているものです。ちなみに、他の料理も「気持ち少なめ」にしてもらってます。

実を言うと、これでも私的には「おー」というボリュームに感じますが、同じ料理を注文した隣のテーブルを見ると、お皿にはもう一枚肉が乗ってました。多分、あれがホントの量…。スゴイわ…。

量ばかり書いてますが、もちろん、ものすっごく美味しかったです。「塩味」がよく言われるお店ですが、基本的にはどれも塩主体のシンプルな組み立てで、しかし効き過ぎることもなく、飽きることもなく、最後までとてもおいしく頂けました。減らしてもらって結果的に大正解で、お皿を下げに来たお兄ちゃんには、「きれいに食べてくださってありがとうございます」と言われたので、きっと、食べきれない人も結構多いんだろうな…と思います。

デザートは11種類からチョイス。夫はクレープシュゼット、私は桃のコンポート。その前に食後の口直し(っていうのか?)、桃のグラニテとフルーツ盛り(甲斐路、ロザリオ)、ほおずきの飴がけ。

しかしね、私は肉を食べ終わった時点で120%でしたね、お腹。だもので、フルーツはパスして(もちろん、デザートはしっかり食べた)、席を立とうとしたら、北島シェフが食後のあいさつに見えて、「ふどう、持って帰ってよ。もったいない。高級品よ、高級品(笑)」というので、ほおずきもろとも袋に入れてもらい、ついでに洋ナシも1個くれました。北島シェフは競馬場で出会っても違和感のない雰囲気の方で(私にとってはほめ言葉です)、その気さくなさばけた感じが、お店の雰囲気そのままって印象でした。

いや、もう、ホントにおいしかったです。有名店なのにすごく気持ちよく食事できたし。言い忘れましたが、食事と一緒に出てきた小さい丸いパンもとてもおいしかったです。料理の間が結構開くので(18時に入店して食べ終わったの21時半過ぎ)、大飯ぐらいなのは最低条件な上で、ホントに気の置けない人と一緒に行くのがいいと思いますね。来年もまた連れて行ってくださいとお願いした次第。どうもありがとう、夫。

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