富士そば

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今日は夫とともに、国立劇場で行われた「亀治郎の会」に行ってまいりました。しかし、国立劇場って最寄駅が永田町なので、うちからは微妙にめんどくさいのよね…。結局、丸の内線で赤坂見附まで出て徒歩…ってルートで行ったけど、これもこれで微妙…。少し、行き方、考えないとなー。

で、亀治郎の会、今年で8回目だそうで、東京公演は18日~22日の5日間。まー、とりあえず席さえ取れればどこでもいいわと、何も考えずに2階の2等席を取りましたが、国立劇場は新橋演舞場や歌舞伎座と違ってどこの席に座っても、かろうじて花道は見えるようになっているみたいです。足元も広くて、いつもより快適でした。ここの劇場、お客さんの大半がご年配の方が多いせいでしょうか、エスカレーターがありえないほどのろいのに驚く。

上演されたのは、猿之助四十八撰の内『義経千本桜』のうち、「道行初音旅」と「川連法眼館の場」。サブタイトルに、「市川亀治郎宙乗り狐六方相勤め申し候」とある通り、最後の六法で宙づりになります。

「道行初音旅」って、単独で上演するときは「吉野山」ってタイトルになるのですが、これは五月花形歌舞伎で、勘太郎、福助の組み合わせで観たばかり。二度目になるので、余裕を持って観れた気がします。でも、やっぱり、長唄とか踊りをやってないと、見どころを探すのは難しいなぁ。夫は結構しんどそうだった。

もう1本が「上州土産百両首」。原作は川村花菱なので、歌舞伎っつーか新派だと思うのですが、だからこそ牙次郎に福士誠治、金的の与一に渡辺哲、おそでに守田菜生と、歌舞伎役者さんじゃない人がでてても、案外しっくりハマってた気がします(渡辺哲が六法を踏んだら、場内から笑いが…。いい味出てたけどなぁ)。福士君、どうなんかなぁ…と実は内心思ってたんですが、とぼけた感じがよく出てて、意外と面白かったです。かつては、藤山寛美や勘三郎も演じた役だそうで、なんかそっちも観てみたい気がします。

この2本、25分の幕間を2回挟んで、11時~16時までの長丁場。「上州土産百両首」なんか、2時間ぶっ通し。さすがの私も、終わった時にはだいぶ疲れた(夫はさらにぐったりしてた)。観劇も体力勝負ですな。

今回の舞台、とっても良かったけど、ただ、歌舞伎を見慣れない夫を連れていくんだったら、今新橋演舞場でやっている東海道四谷怪談のほうが、分かりやすくて派手でよかったかもなぁ…とは少し思ったり。もう少し勉強しよ…。

で、延々と歌舞伎の話ばかり書いて、肝心のごはんはというと、上演前に権米衛のおにぎりをささっとつまんで、あとはひたすら我慢したのち、終演後に赤坂見附まで歩いて、駅前の富士そばで冷やしたぬきそば。観劇後はくたくたなので、これくらいさっぱりしたものでちょうどよいよい。

端に移っているのは、今回の公演のプログラム。2500円! と聞いて驚いたけど、かなり豪華な造本なので、その価格もやむなしか。赤坂大歌舞伎の2000円よりははるかに納得できる値段でした。もう少し内容濃いといいんだけど、ファン向けだからしょうがないか。

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