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にんにくの芽と豚肉の炒めもの

ニンメ by nekotano

にんにくの芽と豚肉でシンプルな炒め物。

これを出すと、夫はいつも、自分が独身の時はどれだけこの料理ばっかり作ったか…ということを話すのだが、今回もそういっていた。安くて扱いが簡単で栄養もありそうだから、独身男性にはぴったりの野菜だなと思います。しかしながら、私と結婚して以降、夫がこの料理を作ったことは一度もありません。一度、お手本を見せてもらいたい気もしているのですが。

豚肉は、モモとバラの薄切りを100グラムずつ使用。全部バラで行きたいところですけど、脂が多いんで、最近は半々で使うのが好み。ガツンと食べたい人は、肩ロースで仕込んだ塩豚のスライスで作るほうがいいと思います。一口大に切り分けて、しょうがのみじん切り、塩少々、紹興酒小さじ2、片栗粉小さじ1を揉み込んで常温に戻す。にんにくの芽は、4センチ幅に切り分けて、ごま油、塩少々を入れた湯で、30秒ほどさっと湯がいてざるにあけておく。

あとは、ごま油を入れてカンカンに熱した中華鍋でがっしり炒めるだけ。味付けはナンプラー。仕上げにこしょうどっさり。おいしくできたけど、ただ、もうちょっと、塩をガツンと利かせてもよかったな。シンプルな炒め物は難しい。

手前は、今週の『週刊文春』の平松洋子さんの連載エッセイ「この味」で紹介されていた、「緑一色の大入り汁」。とんでもなくおいしそうだった上に、ちょうどにらがあったので、さっそく作ってみた。

エッセイでは、沢村貞子さんの著作『浅草の女』にある「味噌汁」の文章を引いて、沢村さんがお好きだった味噌汁の具はおから、油揚げ、ねぎで、それを”大入り汁”と呼んでいたという話を紹介し、その流れで「わたしにも『大入り汁』がある。」と紹介しているのが、「緑一色の大入り汁」。「天下御免の大入り自慢、にらの味噌汁である。」でございます。

作り方は、エッセイから引用してしまおう。

にらをできる限り細かく刻んで、飲み心地をとろりとなめらかに、すべらかに。だから、なにも入れない。包丁を握って挑戦する気持ちでこまかく、こまかく、ざくざく刻む。数字にすれば幅三ミリ、一センチでは太すぎる。(中略)刻み終えたら小山をそのまま五分ほど置くのも要諦で、これを守ると香りがやわらかく、まろやかな味わいになる。あとは、だしに味噌を溶き入れたのち、最後ににらを入れてぱっとひと煮たち。

夫は手を付けなさそうだったので、1人前だけと、にら1/2束で作りましたが、んー、おいしかった。これだけにらを入れても、細かく刻んでとりあえず加熱しているので、むしろ、ぽわっと柔らかい風味で、やさしい味わい。風邪ひきの人に作るというのもうなずけます。

我が家で定番化している平松さんのレシピと言えば、「ピーマンをわしわし手でちぎって、塩で炒めて、レモン汁をじゅわっとかけたもの」だったんですが、にらの大入り汁も仲間入りだな…という感じです。

大根おろしそば

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暑いのでそばにすっか…と思ったが、それだけじゃね…と野菜のおかずも少々。

たけのこの瓶が開かないために宙に浮いていたピーマンで、塩炒め。

平松洋子さんの本(『こねて、もんで、食べる日々』)で覚えてきたレシピなんだけど、ピーマンを手で裂いて、少量のオリーブオイルで弱火でじゅーじゅー炒めて、出来上がり寸前に塩で味付けし、器に盛って食べる時にレモンを搾る、というとってもプリミティブな料理。でも、これとっても気に入ってます。プリミティブであればあるほど作るのは難しいわけでして、完璧に作れたことがほとんどないのも、何度も作る理由かも知れません。ま、適当に作っても、ピーマンのおいしい時期なら、全然問題ないわけですが。

後は、もやしのナムル、生しらすのおろししょうが乗せ。

そばは、大根おろしの汁ごとお椀に入れ、ダイレクトにめんつゆを加えたもので食べる越前風で。めっちゃ辛いおろしでしたが、妙にあとを引く味でおいしかったです。