赤トンボ

赤とんぼ by nekotano

日本橋高島屋で催されていた「山村御流いけばな展」を見に行ってきました。

あまり縁のない世界ですが、今年は知人が作品を出品すると言うことでご招待券(お茶券)を頂きましたので、そそくさとお出かけしてみた次第。

縁がないと言うものの、しかし、やはり、出品しているのは師範クラスの人ばかりなので、やはりどの作品も見ごたえがあります。それにしても、家元の作品だけがなんだかひとり異色というか、別格というか、他の人とは全然違う雰囲気の作品だったのが妙に印象深かったです。

知人の作品は、名前から「これかなー?」というのを発見しましたが、(本人のイメージとは大きく異なる)妙に可愛らしい作品で、ちょっと意外でした。後日、その感想をメールしたら、「プレゼントしてもらった器に合わせて生けたから、なんか違うでしょう」とのことでした。ご本人自体が可憐なのか、器が可憐だからか、何とも言い難いのですが、作品自体はとても素敵でした。

最終日だからというのもあったのですが、まぁ、ものすごい人。メモを取りながら観ている方も多く、華道をたしなんでいる人って、結構多いんだなぁ…と。

お昼は、日本橋高島屋のデパ地下で適当に買って、屋上で食べました。

私は「赤トンボ」のサンドウヰッチ。ミックス(エッグサラダ、ボンレスハム、野菜、ローストビーフ)と海老唐揚げ&エッグサラダ。

楽屋土産として大変有名だそうで、雑誌で観る機会が多かったのですが、販売店舗が少なくて実物を見る機会がなく、ちょうどいいやと買ってみました。

それにしても、あまりに端正な姿で、ものすごくビックリ。店頭にも、「2~3パックでおおよそ、お一人様の量です」と注意書きがありますが、わたしですら2パック食べて、腹5分目ほどの量でしたので(コーヒー飲んで、軽い軽食としてちょうどいい感じ)、普通の人だと全然物足りない量でしょうね。ただ、手を汚さず、ひとくちで食べられて、目にも可愛らしいので、女優さんや芸者さんには大いに喜ばれただろうな、と思います。

サンドウヰッチ自体は、とーっても美味しかったです。何を食べても、丁寧に作っている感じがすごく好き。お芝居見るときにちょうどいい量なので、歌舞伎座の地下にも出店してくれればいいのになぁ…なんて思っちゃいました。

夫は、地雷也花てまり。おかず入りの天むす弁当を買うって珍しいね、って言ったら、「おれだって、時には、こういうものを食べたくなる時もあります」だそうです。

この後は、日本橋までぶらぶら散歩しながら、日本橋の麒麟の像や、日銀の建物をみたりしてから、歌舞伎座へ。杮葺落四月大歌舞伎の第2部を観に行きました。

まずは「弁天娘女男白浪」。普通なら、「浜松屋」と「勢揃い」だけですけど、今回は2幕構成で、2幕目に「極楽寺屋根上の場」「極楽寺山門の場」「滑川土橋の場」があります。正直なところ、今回は序幕の2場だけでも十分満足で、2幕の3場は取ってつけたような印象もありましたが、初見であり、しかも豪華キャストなだけに、面白く観ました。

個人的に、菊五郎&左團次での浜松屋が大好きなので、今回はこれだけでも十分眼福。今回は、正体がばれて、扮装を解くシーンで左團次さんがだいぶ苦戦されていて結構長時間客席に背を向けて帯をいじっていたのですが、あまりに長いので、菊五郎さんが「兄い……、ずいぶん苦戦してるね」と軽口を入れていたのが、可笑しかったです。明らかにアドリブだし、弁天小僧というより、菊五郎さんの素に近い感じなのに、ちっとも違和感を感じず、ただ笑ってしまいました。

2幕の3場は初見でしたが、面白かったです。ただ、今日は3階席で見ていたので、屋根上や山門のシーン、見事に首が切れまして…。まぁ、この辺は仕方ないところですね。

2本目は「将門」。本題は、「忍夜恋曲者(しぼびよるこいはくせもの)」といい、舞踊劇です。

やはり、如月(滝夜叉姫)演じる玉三郎さんがすっぽんから登場するシーンが圧巻でしたが、まぁきれいなこと。光圀を演じる松緑さんとも合っていて、踊りのシーンはうっとりしました。

幕切れの立ち回りは、屋台崩しとなりますが、「弁天娘女男白浪」で見せたがんどう返し同様、ゴツイ仕掛けだなぁ、と。さほど長いお芝居ではないのですが、見どころ一杯。これは、3階席でなく、1階席で見たほうが全然楽しめると思いましたねぇ。

 

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