新橋演舞場で上演されている、『空ヲ刻ム者 若き仏師の物語』を観てきました。作・演出にイキウメの前川知大さんを迎え、「スーパー歌舞伎セカンド」と銘打って上演される、猿之助さんによる新作歌舞伎。
私は現代劇には全く疎いのですが、知人からは「えー、前川知大だったら、絶対面白いよ」とのことだったし、普段読んでいる劇評などでもわりに好意的だったので、かなり楽しみにしてでかけました。目と鼻の先にある歌舞伎座でも鳳凰祭三月大歌舞伎が開場しているので当然なのですが、客層がいつもの歌舞伎とは全く違うことにはやっぱり少し驚きます。
実際、舞台も、歌舞伎ではないなぁとは思いました。そして、スーパー歌舞伎でもないなぁ、とも思いました(だから「セカンド」なんですけど)。歌舞伎的な演出はふんだんに使用しているし、お約束の宙乗りもあって大満足ですが、見終わった感想は、現代劇を見たと言う印象のほうが強い。だからと言ってつまらなかったわけではなく、もはや舞台は歌舞伎にしか興味のない私でも、楽しく観られました。
大筋としては、悩める若者の話です。「生きるとは」「仕事とは(自分の価値とは)」「才能とは」「宗教とは」「理想を実現するには」、こういうことに関して悩んだり過ちを犯したりしながら、最後にひとつの真理(あくまでも主人公が考えるところの)にたどり着く。主題はかなり内省的ですが、全体の構成がシンプルでわかりやすかったのと、狂言回し役の浅野和之さんのコミカルな演技で、最期まで飽きずに観れたと思います。もちろん、佐々木蔵之介さんも素敵でしたが、私としては、やはり澤瀉屋幹部勢揃いだったのがやっぱり嬉しかったかな。
今日はお弁当持参。玄米ご飯の上に、しょうゆで揉んだ海苔、いかなごの釘煮(おにぎりにしようと思ったがズボラした)、しば漬け。五目豆にゆで卵。地味弁ですが、ウマいです。