グランクラス和軽食

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突然ですが、日帰りで八戸まで行ってきました。

というのも、夫が、「グランクラスに乗ってみたい。乗りに行かないか?」と、急に言い出したからです。最初聞いた時は、ちょっと前に軽井沢に行ったばかりだし、しばらく旅行はエエやろ…と思いましたが、ここ最近はちょっと見ないほどに猛烈な勢いで働いているのでダメと言いにくいうえに、8月に入ると東北は祭りシーズンで観光どころじゃなくなるし、お盆が過ぎるともう寒い。行くなら、今しかない…という状況なのでした。

グランクラスとは、JR東日本の新幹線の特別車両の名称のひとつで、イメージ的には、新幹線のファーストクラスと言った感じ(料金は、グリーン車料金にプラス5000円なので、飛行機のファーストクラスよりはお手軽ではあります…)。サービス開始はつい最近と思っていましたが、調べると、2011年3月には開始されているので、もう、結構経っているのですね。グリーン車だって相当贅沢なので、一生乗ることはないだろう…と思っていましたが、まさか、乗る機会がやってくるとは。

グランクラスは、東北新幹線と長野新幹線で導入されていますが、素晴らしいシートをじっくり堪能するには青森くらいまで行くのがいだろう、ということで、「はやぶさ」に乗って八戸まで行くことに。

新青森まで行ってとんぼ返りする、「アホー列車」ごっこをする事も考えましたが、残念ながら、百閒センセーのように、電車乗って、酒呑んで、それだけで満足できるほど大物ではない(内田百閒の『第一阿房列車』はもちろんだけど、一條裕子さんの手による漫画も素晴らしいので、読む際にはぜひ併読をお勧めしたい)。やっぱり出掛けたならば少しは観光もしたいよね…と考える凡人は、八戸まで行き、

  • 蕪島でウミネコを見る
  • 生うに丼、磯ラーメンを食べる
  • 種差海岸の天然芝を見る
  • トレッキングする

の4つを目的として組み込んでみたのでした。奇しくも目的地八戸では、7月31日~8月4日の期間に「八戸三社大祭」という、ものすごく大きなお祭りが行われるそうで、日帰りだから特に問題はなかったものの、泊りだったら、宿を探すのはちょっと大変だったかもしれません。

前フリが長くなりましたが、冒頭の弁当は東京駅で買った駅弁ではなく、グランクラス内で提供された軽食です。和軽食と洋軽食から選択できますが、ふたりとも、和で。だって、なんだか、こっちの方がおかずが多いし、美味しそうなんだもの(洋軽食はサンドイッチがメイン)。

駅弁を見慣れた目には、「あら、ちょっと少な目…」と感じるサイズなのですが、実際には、十分な量。これから旅に行くわけですから、ここでお腹いっぱいになってもしょうがないわけで、程よく、しかし、満足できるように心配りされている感じを受けました。

和軽食は、NRE大増製。同封のお品書きには「東北編」とあり、東北各地の名産、名物を意識した献立となっています(上り下りや、季節によって、メニューが異なるようです)。

  • さわら味噌幽庵焼
  • 蓮根煮
  • もろこし真丈
  • しそ巻くるみ揚、赤パプリカ揚
  • 帆立貝ひもと数の子の和えもの
  • 煮物 (野菜豆腐寄せ、玉蒟蒻、蕗、空豆、飾り人参)
  • だだ茶豆ご飯、刻み梅
  • びわ蜜煮

どれも品のいい味付けで美味しかった。飲み物は、あおもりシードルにしましたが、ドライな味わいのシードルともよく合いました(このシードルが美味しかったので、お土産に買えないかなぁと思ったのですが、時間がなくて探し切れず。残念)。

ちなみに、グランクラスでは、アルコールを含む飲み物が、飲み放題。ザルの方なら、軽食+アルコールでグランクラス料金の元が取れるかもしれませんね。

軽食の他に、おつまみとデザートが付きます。おつまみは、亀田のミックあられ。デザートは、アルパジョンという八戸の洋菓子店の「青森ルージュア」というりんご入りのパウンドケーキ。素朴な甘さが美味しいです。

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夫が時刻表と首っ引きで立てた計画に従って、6時32分東京発のはやぶさ1号に乗車。これ、二戸より北に行く新幹線としては始発です。こんな早い時間から動いてるんですよねぇ、新幹線って。連結しているこまち1号は盛岡で切り離されて秋田へ向かいます。

グランクラスは、はやぶさの先頭車両にあり、専任のキャビンアテンダントさんがお迎えしてくれます。

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誰もいなかったので、思わず車内の写真も撮ってしまった(笑)。詳細は、JR東日本の特設サイトをご覧になるといいですが、ものすごいプライベート感の強いシートで、とっても快適。ただ、プライベート感が強いあまり、隣に座っている夫に声を掛けるのに一苦労。普通の大きさで声を掛けても届かず、声を掛け合う度に、老人の会話のような感じになっていた。

しかし、ここまで足が延ばせるシートに座ったのは初めてで、それがこんなにも快適だとは思わなかったです。私は新幹線独特の小刻みな振動がかなり苦手なのですが、盛岡まではそれも全く感じず、本当に気持ちよかった。

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9時22分に八戸駅に無事到着し、八戸線に乗り換え。本当は10時7分の久慈行きに乗る予定でしたが、どうやら9時28分の鮫行きに間に合いそう。が、なんたることか、八戸線はJRなのに、スイカが使えない。戸惑っていると、駅員さんに「これ持って後で払って!」と紙を渡され、走って飛び乗る。あれ、八戸線なのに、青い森鉄道の証明書でいいのかな…と思ったけど、特に問題なかった(よかった…)。

それにしても、久しぶりにディーゼルエンジンの列車(汽車っていわなきゃいけんのかな…)に乗りました。あと、冷房が扇風機だけってのも懐かしい。こういうものを懐かしいなぁと思う年齢になったのだなぁ。

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蕪島は、鮫駅からバスで1駅もしくは、1キロ弱ほど歩いたところにあります。昔は本当に島だったそうですが、戦争中に海軍が埋め立ててしまったそうで、今は地続きです。島の頂上に蕪島神社があります。

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蕪島神社は、国内有数のウミネコの繁殖地として知られておりまして、ぜひ一度行ってみたかったのです。

八戸市のホームページによると、おおよそ、2月中旬~4月中旬にかけてやってきて、5月の間に巣作り、産卵、抱卵、6月は子育て、7月になると順次巣立ちし、8月までには去っていく…というサイクルだそうです。つまり、もう、今が、今年蕪島でウミネコを見る最後のチャンスなのでした。

もうほとんどいないのでは…と思いましたが、十分すぎるほどにウミネコだらけで、当初の目的を達して大満足。山ほど写真を撮ってきましたが、とりあえず2枚だけ…(そのうち、足すかも)。

ただ、蕪島神社のホームページにある「ウミネコ観察(2010年)」というページを見ていたら、まぁ、もう、最盛期にはヒッチコックの「鳥」並みの大群(もっとかも…)のようでして、そんな恐ろしい光景も、ぜひ一度、生で観てみたい気がします。

それにしても、どこもかしこも、ウミネコの糞だらけ(笑)。鳥の糞には慣れているほうだと思いますが、さすがに、魚を食べる鳥の糞はうけたくないなぁ…と思いつつ、ウミネコを堪能いたしました。顔はやや邪悪な感じもありますが、まじまじ見ているとなかなか可愛げがあります。声も可愛い。蕪島ではウミネコのほうが主人なのでしょう。人間を恐れる風はなく(人に興味がないというほうが正しいかも)、マイペースでのんびりした雰囲気の鳥が多かったです。

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かなり写真を撮ってきているのですが、なかなか整理しきれないので、とりあえずは、ここまで…ということで。

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