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Heaven

パン食いの夫が昨日、モーレツにパンを食べたかったのにぐっと堪えたのは、今日、エルメのPetit Déjeunerを食べに行くからでした。場所はもちろん、ピエール・エルメ・パリ 青山店の2階にあるサロン・ド・テ Heaven

おせちに飽きたころのプチデジュネはさぞおいしかろう…と思いながら2カ月前に予約したわけですが、実際、ナイスタイミングだったように思います。4日というと、絶妙に正月休みの会社も多く、青山通りは車も人も少なめでした。

前回と同じ席、同じ皿に出迎えられて、そわそわしながら待つ。

カウンター席が寂しげで、お正月だから…? と思ったのですが、単に遅刻者が多いだけでした。早々と席につく私たちが一番田舎者なんだろうと思いました。

スタートは全員一斉なので、それまで外をぼんやり眺めて待ちます。外に見えるのは青山学院大学の体育館だと思います。昨日は箱根駅伝で総合優勝していたけれど、外から見る限り、特にどんちゃん騒ぎの跡もなく、ひっそりしていました。冬休みだから当然なんですけどね。

さて、スタート。前回も感激した、焼き立てクロワッサンからです。

光を入れて、もう1枚。しっかり焼かれて外側はぱりぱり、中身はもっちり、バターがじゅわー。もうこれとコーヒーだけで最高の朝食だと思います。ほんとおいしい。

前回感激したイスパハンジャムではなく、コンフィチュール・サティーヌでした。ちょっとがっかりしつつも、これはこれで美味しい。オレンジ、パッションフルーツ、マンゴーの組み合わせなんだけど、どれかが突出しているわけではなく、この3つが組み合わさってなんか食べたことない味…という感じなのが、なんかすごい。

前回は季節のクロワッサンでしたが、今回はボストック。

しっとりシロップがしみこんだブリオッシュにアーモンドクリームが乗った、ケーキみたいなパン。しっかり甘いけど、美味しい。

焼き菓子は、ピスタチオのマドレーヌ(名前分からず)。

裏を返すと、おへそというより、おなかがぱつんぱつんです。手に持つとずっしり重い。

中身はフランボワーズのジャムがたっぷり。かなり酸っぱいんですが、これが、ピスタチオの生地とよく合います。

お口直しのサンドイッチ。クリームチーズとガーリック、ハーブ。ホントは3切食べたいけど、もうかなりお腹いっぱいなので、2切れで我慢。

うちはもう、食べる気満々で来ているから、サーブされたらさっさと食べちゃうんですが(焼き立て作り立てだから、すぐ食べるのが一番おいしいし)、他の人を見ると、おしゃべりに夢中で全然食べるほうが進まず、テーブルが渋滞してしまって、食べるのしんどそうという人もいました(パン1個で結構なボリュームなので)。正直、そんなに安くないんですが、その割には、結構せわしないなぁ…とは、少し思うのでした。

フルーツサラダ。前回同様、フルーツのカットがきれい。すごく上等なフルーツポンチって感じ。

ほぼナッツなんじゃないかと思わせる、グラノーラ。お菓子屋さんのナッツって、ローストの具合が絶妙で、美味しいんですよね。

イスパハン風味のソースがかかったヨーグルト。最後に、コーヒーで締め。もー。お腹パンパン。

2度目なので、初めての時のような感激はないんですが、やっぱりおいしかったなーというのが、真っ先に出た感想。パン食いの夫は、もう、俺は、パンだけでいいなぁ、と言っていました。だったら、1階のカウンターでクロワッサンだけ食べるのが正解かも。

焼き立てにこだわらないのだったら、土日だけ伊勢丹のショップにも売っているのだけど、やっぱり焼き立てのおいしさを知ってしまうと、青山で買うのがいいのかなぁと思ってしまう。

青山通りをぶらっと歩いて、目についたカフェでお茶。ホントにお腹いっぱいで、カフェラテ飲むのも結構難儀しました。

帰宅して、夕方近くに、買ってきたマドレーヌとフィナンシェを食べる。あんだけ食べたんだから、もういいよーとならないのが、エルメ様の偉大なところだと思います。もうどっちも名前は忘れてしまったのだけど、焼きがしっかり入って、美味しい。

ピエール・エルメのPetit Déjeuner

ピエール・エルメ・パリ 青山店の2階にあるサロン・ド・テ Heavenで、毎月1回催されるPetit Déjeuner に行ってきました。わたくし、今月はお誕生日月でして、これが、今年のお誕生日プレゼントなのです。ありがとうー、夫。行ってみたかったんだよー。

カウンターとテーブル席から選べますが、夫が予約した時に相談したところ、「お連れ様がいるのなら、テーブルのほうが良いのではないでしょうか」と言われたそうで(ただし、見回したところ、おひとりで来られている方はいなかった模様)、今回はテーブル席で。カウンター席も楽しそうだったけど、長時間座るのは、ちょっとしんどいかな、という感じの椅子だったので、何とも悩ましいところです。

私はこの日のためにとっておきのいい靴(自分的に)を履いて出かけたのに、他のお客さんはみなさん、スニーカーかサンダルで、カジュアルなおでかけ風味。普通に幼児を連れた家族連れなんかもいて(ちゃんと静かにしていてえらい子だった)、おお、さすが青山、貴族の国…と、山猿のようなことを思ってしまったのでした。

案内された席に着くと、もう、お皿とカトラリーがセットされている。ウキウキするなー。

嬉しいことに窓際の席を用意してもらったのですが、日差しが半端なく、結果的にほぼブラインドを下ろしていました。無念。

店内は、シックとポップが同居するような雰囲気で、開放感のあるすっきりとしたデザインでした。写真だと分かりづらいけど、この壁、かわいいというか、いい雰囲気。

店内は、25人ほどでしょうか。コース仕立てなので、一斉スタートで始まります。

まずは焼き立てのクロワッサンから。エルメのヴィエノワズリーは、青山店のほかは、ホテルに入っている店舗(ニューオータニ、リッツカールトン京都)でしか出していないそうです。パリでも数店舗だけらしく、どおりで、外国人観光客のお客さんもちらほらいるわけです。クロワッサンが並んだ大きなトレイを盛った店員さんが回って、お皿にサーブしてくれます。食べる前からバターの香りがすごい。

手に持ったら、ほんのり温かく、外側はサクッと香ばしく、割ると、外側の皮がパリパリと飛び散って、しかし中身はもっちりと伸びの良い生地にバターがじゅんわり。きれいに食べるのは大変に難しいのですが、しかしべらぼーに美味しくて、食べ終わったときにはすでに、「ごちそうさま」と言う気分になりました。1品目から満足感が強すぎる。

クロワッサンのおいしさにしみじみとする間もなく、次。季節のクロワッサンと言うことで、クロワッサン オマージュ(Croissant Hommage)。少し検索すると、クロワッサン イスパハンが出されることが多いようですが、季節ごとに少し違うのかな。

アイシングの上にマロングラッセがトッピングされているだけではなく、 中にはマロンクリームと洋梨のコンポート、洋梨が入っていて、最早パンではなく、お菓子! と言う味わいでした。これも、ほんのり温かくて、ああ、出来立てなんやなぁ…と幸福な気分になります。

奥は、クロワッサンの時に添えられた、コンフィチュール イスパハン。これが、すごくおいしかったです。あとでショップで確認したら売っているんですよね。これは、そのうち買おうーって思いました。

ところで、ネットショップの商品ページを見ていたら、エルメのコンフィチュールって、クリスティーヌ・フェルベールで作っているんですって。そりゃ、美味しいに決まってる。俄然、イスパハン以外のジャムにも興味が出てきました。

まだ、クロワッサンも食べきっていないうちに、次にサーブされたのが、マドレーヌ アンフィニマン マロン(Madeleine Infiniment Marron)。こちらも、先ほどのクロワッサンオマージュ同様、アイシングの上にマロングラッセがトッピングされています。

パッと裏を返すと、立派なおへそ。素晴らしい。

手に持ったらずっしりしていたので、もしやと思ったら、中にはマロンクリームがたっぷり入っていました。マドレーヌ自体しっかり甘く、このクリームもなかなかはっきりした甘さがあって、しかもアイシングですからね、半端なく甘いです。甘党の夫ですら、「ものすごく甘い」と言うくらい甘いですが、しかし、やっぱり、ひれ伏してしまうほどにおいしいのでした。これだけ甘いものを重ねても嫌みのない味なんですよねぇ、バランスなんですかねぇ、すごくおいしいです。

「お口直しに」と、塩味の小さなサンドイッチ。中身は、ディルとガーリックを練り込んだクリームチーズです。

ブルサンのガーリック&ハーブみたいな味だけど、それよりもディルが多くて、にんにくのパンチもしっかり効いていて、普通にワインのつまみにいける味。このタイミングでの塩味なので、やたらとおいしく感じました。1人3切れまでとのことですが、1切れが案外大きくて、2切れで十分でした。

グラノーラ。ここまで散々パンを食べた後に入るかな、とさすがに自分のお腹が心配になりましたが、うちで普段食べているグラノーラと違って(当たり前だが)、ナッツがたっぷりで、香ばしさも強めで(お菓子屋さんのナッツってロースト具合が絶妙で美味しいですよね)、スナック感が強い感じというのもあって、すんなりお収まりました。添えられた牛乳がさらりとさっぱりしていて、全部飲んでしまいました。

フルーツサラダ。グレープフルーツ、オレンジ、フランボワーズ、ハーブ(たしか、バジル)に、シロップがかかっているんですが、これが、すごくおいしかった。果物って、ここまで下処理できるんだーってびっくりしたし、シロップも含めたバランスがめちゃくちゃ調和していて、まぁとにかくおいしかった。ただ、果物を切って、汁に漬けただけに見えるけど、全然違う。ものすごい手のかかったお菓子でした。

ヨーグルト。下に、イスパハンのソース(ちょっと硬めのジュレ)がいます。ヨーグルトは、酸味が少なく、さらりとさっぱり、インパクトの強いイスパハンソースもあっさり食べれてしまった。

バラの花びらも食べられますというので、のぞき込んだら、ちょこんと朝露みたいなお飾りがついていて、こういうところまで手を抜かないのも好きだなぁ、と。バラはそんなにおいしいものじゃないけど、やっぱりイスパハンのアイコンだものね。

最後に、飲み物で締めて、ごちそうさま。紅茶とコーヒーを選べますが、おかわりも可能なので、1杯ずついただきました。

それにしてもよく食べた―。1品1品が粒だっていて、どれもこれも印象深くて、おいしかった。甘党で、パンや焼き菓子好きにとっては、夢のようなコースでした。お店の人もみんなフレンドリーで優しかったし、楽しかったー、夫よ、どうもありがとう。

TORAYA CAFE

TORAYA CAFE

青山一丁目の地下にあるTORAYA CAFEでひと休み。コーヒーに、あんペーストコッペ。塩気の効いたクリームチーズが不思議な存在感。

ウエスト

ウエスト

知人が作品展を開くのでよかったら遊びに来て下さい…と連絡があり、しかも、在廊日は観劇の予定もない。急に連絡を貰って、ばっちり都合がつくなんて、こんな偶然なかなかないこと。しかも、とても嬉しいことに、場所は、数年来行ってみたいと思っていたウエスト青山店の近く。これは、作品展に行く前に、ウエストでパンケーキを食べるしかないね…。出不精の夫ですが、ウエストに行きましょうよーとそれで釣って(知人が夫とお喋りするのを楽しみにしていたので、どうしても連れていきたかったのです)、一緒に青山へ。

ウエスト青山店のオープンは11時。パンケーキは看板商品なのですが、焼き上がるまでに結構時間がかかるので、朝一番で通される組に入らないと、かなり待つことになる…というところまではネットで調べて理解していたので、少し早めに出ましょうかね…と、10時半くらいにつく時間帯に家を出ました…が、まさかの東府中での人身事故で(しかも、数十分前)、上下とも準特急を中止。乗る予定の電車が飛んでしまい、結局次に来た特急に乗った時点で、バッファとして取っていた30分をほぼ使い果たしてしまった…。夫は夫で「来た電車が、混んでたら、帰る」っていうし、ああ、今日は、もうだめだ…と思ったけど、幸い、来た電車は、混雑はしていたけど、これで暴れたら東京で生きていけんよ! と言う程度だったので、おとなしく乗ってくれて、ホントによかった…。ちなみに、この日は、銀座線も全線運休日で、電車にはついてない一日でした。

この日は、ほどほどに気温高めだったと思うのですが、風がベラボーに冷たくて、気温と体感温度が一致しない日でした。夫が用意してくれたハッキンカイロがなかったら、死んでた。

ウエストに到着したのは喫茶オープンの1分前でしたが、もう、店内にぐるりと列。前にいたのは10~12組ほどだったでしょうか、ややや、もう、ダメか…と思ったけど、案外広い店で、1回目のお客さんとして入店できました。でもね、この日は寒かったからギリ間に合ったという感じ。やっぱり、ゆっくりブランチを楽しみたいなら、もう少し早く来ておくほうがいいと思います。

メニューは、銀座店よりも豊富…という印象でしたが、とにかく早く頼まねば…と焦った夫が、お水を持ってきてくれたウエイトレスさんにすかさず「パンケーキ1枚を2人前ね、コーヒー付けて」と、言ってしまったので、他に悩む余地がなかった。ホントは、サンドイッチとかオムレツとかスフレとかもあるので、少し(じっくり)悩みたかった…けど、パンケーキがやってきたのが20分後だったことを考えると、これで正解だったんだと思う。夫は夫で、1枚か2枚かで夫なりに悩んだらしいのですが、多分1秒も悩んでない。

で、やってきたパンケーキなんですが、来た瞬間、思わず「大きいですね…」と言ってしまいました。ウエイトレスさんは言われ慣れているのか、スルーでしたが、これ、ほんとビックリですよ。お皿が小さいわけじゃないです。かなり大きいです。

パンケーキの断面

大きいだけじゃなくて、厚みもすごい。これは、20分待つよ。

身が詰まって、水分を持って行かれる系の生地に見えますが、そんなことはなく、空気をよく含んで、ふんわり柔らかく、軽い。シロップもよく吸い込みます。美味しかったです。