お弁当

お弁当 by nekotano

歌舞伎座の二月花形歌舞伎の昼の回を観に行っていました。

今日の演目は「心謎解色糸(こころのいととけたいろいと)」の通し。南北の世話物で41年振りの上演だそうで。ほぼ新作のようなものじゃないでしょうか。

話はと言えば、お家騒動と三組の男女(左七と小糸、綱五郎とお房、九郎兵衛とお時)の愛憎が入り混じった、なかなか複雑な話でした。早変わりや大掛かりな場面転換だけでなく、子供をなぶり殺しにしたり、死体を使ってシュールな笑いを見せたりなどのグロももちろんあって、南北らしさを見せることに拘った舞台だった気がします。2組目の綱五郎とお房の話は、ロミオとジュリエットの設定貰ってるの? と思うような小道具(仮死状態になる薬)が出てきて、面白かった。小物なのに大活躍の番頭佐五兵衛に扮した松之助さんがとにかく面白かったのと、久しぶりに可愛らしい七之助さんを見られたのが楽しゅうございました。

もちろん、現在の尺に合うように大幅に改稿されているってのもあるとは思うのですが、南北の舞台を見ると、ホントに江戸時代に書かれたものなのかなぁといつも思ってしまう。出てくる人間みな、自分の欲望に忠実過ぎて(つまり弱い)、それが故に自分や周囲の人間を不幸に陥れる…、救いのない展開になることが多いのが近世に書かれたものだなと思わされますが、一周回って、それ、なんだか今っぽい気もする。コンパクトにまとまって楽しく観れたので、再演してくれるといいなぁと思う。

今日は久し振りに、お弁当。昨日のサラダ巻の具が残っていたので、ちらしずし風に詰める。案の定、弁当箱ひらいたらよれよれになっていましたが、味はよい。

寒かったので、地下のコンビニでカップみそ汁(豚汁)を買い、店内のポットで湯を入れて作りましたが、肝心の湯がぬるま湯で、なんとも寂しかったです。しくしく…。

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