あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。と言いつつこれを書いているのは、2020年も過ぎた2021年なのですが、写真だけはしっかり撮っているので、こうやってせっせと記憶を引き出しながら書いているのでありました。

一時期はあんなにも狂ったように作っていたおせち料理なのに、ここ数年ずっと百貨店で買ってばかり。夫が、ええやないか、俺が出すから、ご馳走させてーな、というので、そんならお言葉に甘えとこうか…と。まぁありがたいばっかりなんですが、もうちょっと一歩深く考えると、ひょっとして私の作るおせちはまずいということなんか…、という勘繰りもあったりなかったり。

ともかく、朝起きて、だしをひいて、大分から送ってもらったかまぼこと餅で雑煮を作り(いつもありがとうございます)、昨日届いた段ボールを開封しておせちを出し、テーブルを拭き、お皿やら箸やらコップやらを並べ、酒を出し、せかせかとテーブルセッティングをするのでした。

その間夫は、ソファーに寝っ転がって正月番組をだらだら見ているだけで、それはいつもの光景なんですが、なぜかこの時はやたらとカッと腹が立ってキツめに叱ったなぁ…ということを、この記事を書きながら思い出しました。

多分、普段からずっとイラッとしていたんでしょう。実際、もう何年も、食事の前はテーブル上の食べかすを片付けて、拭いて、皿と箸ぐらいは出さんかい、と思っていたのは事実です。何を言ったかまでは忘れましたが、言いたいことを言ってすっきりした記憶があります。正月から夫に怒りの小言をくらわすとか、あんまりいい話じゃないんですが、折角思い出したことなので、とりあえず書いておこうかなと。ただ、やって欲しいことをちゃんと言葉で言う大事さが強く実感できたので、今にして思えば、イラッとして良かったかもなぁ、とも思います。

そんな顛末が合った末の、正月のお膳なのですが、こんな感じです。おせちは美山荘の二段重。お酒は鍋島の純米です。2~3人前とのことでしたが、実際2人だと、ちょっと贅沢な量でした。

せっかくなので、開封の儀の写真も載せておきます。段ボールから取り出した白い箱を開けると、

寿の文字。それをめくると、お品書きが現れます。いずれも、現在の大おかみの手によるものだそうです(と、後日見たテレビ番組(京都・山里の宿「花脊の冬の物語」)で言っていた)。

45品のお料理が書かれています。おめでたい雰囲気の当て字が、お正月らしくていいですね。

お品書きをめくったら、ようやくお重が登場。美山荘のおせちのお重の蓋は、毎年干支にちなんだ絵が描かれているそうで、小槌と鼠ですかね。おめでたくてよいです。

一の重です。お品書きは下記の通り。

黒豆、嘉寿の子、五万米、勝栗、多々喜牛蒡、紅白膾、千代呂喜、金柑、俵海老、子鯛赤蕪、百合根金団、猪肉、芽萱草、鮃竜皮巻、酢蓮根、柿柚餅子、かに真薯、むかご松風、甘鯛、蕗のとう、子持鮎、鈴胡桃、鰻八幡巻、蕪千枚漬

二の重です。

舞茸、あわび、堀川牛蒡合鴨射込み、冬子椎茸、絹さや、寒鯉、虎杖、川海老、合鴨、蓮根、
鰊昆布巻、よもぎ餅、胡麻羹、寒筍、ふきのとう白和え、梅人参、芽慈姑、棒鱈、ぜんまい湯葉巻、笹麩、早わらび

摘草料理が看板なだけあって、野菜(山菜)のお料理に印象的な味がたくさんありました。品数がとても多くて食べるのが楽しい。若い頃だったら、いつかお宿にも行ってみたいわ…などと思ったでしょうが、今となってはそんな身分じゃないことはよくわかっているし、実際、こうやって家で雰囲気だけ楽しむだけでも、十分楽しいのでありました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。