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本 二鶴

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観劇後、ガイドブックで見つけて気になっていた「本 二鶴」の茶巾寿司を買っていたので、帰りの新幹線で食べる。

地図の読めない女なので、店を探すだけで一苦労。宗右衛門町の通りを散々往復した後、ふと番地を読み違えていたことに気づくアホ。間口の小さい店ですが、案外わかりやすいところにありました。もう、次は迷いません。

注文してから作ってもらったのですが、店内は酢の香りがかなり強く漂っていて、酢がきつめの味なのかな…と思ったのですが、食べてみるとそうでもなく。味付けはしっかり目ですが、品のいい味。箱寿司や棒寿司など、いろいろあって、それらもおいしそうでした。今度、大阪で観劇する機会があれば、ここのお寿司を買ってみたいなぁ。

丸福珈琲店

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舞台を観終わって、ひとりで太陽の塔を見に行った夫と梅田で待ち合わせ。大阪三越伊勢丹の丸福珈琲店でちょっとお茶する。

小腹が減っていたのでホットケーキと今日の焼き菓子を注文。ホットケーキは「少々お時間いただきます」といわれ、15分ほどして運ばれてきた。

セルクルか何かに入れて焼いているのかな、きっちり丸くて、表面全体がカリッとしている。中身は結構みっしり系。もうちょっとシロップがあったほうが嬉しかったかな。

コーヒーはかなり濃い味。大阪のコーヒーってのは、濃いめが基本なんでしょうか。ちょっと驚いたです。

純喫茶 アメリカン

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昼の回は、私一人で(夫は太陽の塔を見に行ったようです)。

今日の演目は、「女暫」、「汐汲」、「極付 幡随長兵衛」公平法問諍(きんぴらほうもんあらそい)。

「女暫」は、「暫」のパロディ。たまたま以前に団十郎丈の「暫」を観ているんで、より面白く見られた気がします。巴御前には時蔵丈。たおやかな雰囲気の時蔵丈が荒事ってばどんな感じなんだろうと思いましたが、りりしくてすてきでした(衣装も楽しい)。でも、最後の引っ込みのところ、急に楽屋オチみたいな雰囲気にガラッと変わるのですが、急に女に戻るところが楽しかったです。

「汐汲」は、能の「松風」をベースにした舞踊。夜の回で上演された「蘭平物狂」には在原行平、松風が出てきますが、もともと須磨に流された在原行平と土地の海女である松風、村雨姉妹の恋物語ってのは、他のお芝居でも使われるモチーフだそうで。しっとりとした踊りでした。

「極付 幡随長兵衛」は、全体的には切ない話なのですが、非常に凝った構成のお芝居で、いろいろ見どころ聞きどころの多いお芝居でした。

「公平法問諍」というお芝居を上演中に、諍いが起こり、その諍いをきっかけに幡随長兵衛と敵対する水野十郎左衛門が遣り合う…って流れなのですが、「公平法問諍」のシーンが結構長くて、1本で2本のお芝居を見ている状態。結構お得な感じです。十郎左衛門は舞台2階の窓から、長兵衛さんは客席から登場と、意外なところから登場するのも楽しいです。

町奴の幡随長兵衛と旗本奴の水野十郎左衛門がなんでここまで敵対し合っているのかってのがよくわからなかったので、なんでこんなところで殺されなきゃならないんじゃと思ったのですが、あまり深く考えずに長兵衛の男らしさを堪能するのがいいんでしょうね。

今日のお弁当は、アメリカンの持ち帰りのミックスサンド(野菜とハム)を。シンプルな感じでおいしかったです。包み紙もそうだけど、箱のグラフィックデザインもかわいい。

純喫茶 アメリカン

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朝から夫と別行動。ちょっと早めにホテルを出て、観劇前に「アメリカン」という喫茶店でモーニングを食べました。いろいろありましたが、パンケーキセットを注文。

注文して5分ほどで出てきた気がしますが、しっかり膨らんでいますが、ナイフを入れるとふわっと柔らかく、ふわふわというよりもスカスカしているって感じ。スカふわっていうのかな、そのまま食べるとやや粉っ気を感じますが、シロップをたっぷりかけるとちょうどいい塩梅。でもシロップをたっぷり吸わせてもヘタったりはしない生地。以前作った、なかしましほさんのホットケーキに近い感じで、軽くて、口に入れるとしゅわーって感じで消えてしまう感じで、おいしかったです。

コーヒーはかなりのストロングタイプ。でも、えぐみはなく、後味はまろやかでおいしかったです。

ここね、店内もレトロキッチュな感じでかわいいのですが、店員さんの制服(ブルーのワンピースに紺のカーディガン)も60年代風でかわいらしかったです。

はり重

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初日は団菊祭の夜の回を見に行きました。

演目は、「蘭平物狂(らんぺいものぐるい)」、「弁天娘女男白波(べんてんむすめめおとのしらなみ)」浜松屋見世先の場、稲瀬川勢揃いの場、「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」の3本。久しぶりに夫も一緒に見ました。

「蘭平物狂」は、もともと「倭仮名在原系図(やまとがなありわらけいず)」という時代物浄瑠璃の四段目にあたるものだそうですが、わりに早くに通し上演されることはなくなってしまい、四段目だけが歌舞伎で残ったんだそう。主役の蘭平さんは、刀を見ると記憶がなくなって狂っちゃうという奇病の持ち主という設定で(でもこれは敵を欺くための仮病)、その部分が前半の見どころなのですが、案外タルイ感じで話は進みます(蘭平の息子繁蔵が非常にかわいらしく、むしろ前半は繁蔵に持ってかれてる感じも)。が、後半の大立ち回りはほんとに派手。20分にわたって延々立ち回りが続きますが、松緑丈の身体能力の高さにはほんとに驚きっぱなしでした。すげえよ。

「弁天娘女男白波」は、弁天小僧菊之助が「知らざぁいってきかせやしょう」って長ツラネを言う部分が有名ですけど、今回上演されているのも浜松屋見世先の場と、稲瀬川勢揃いの場なので、話の筋よりも見どころをつまみ食いしながら楽しむって感じでした。弁天小僧菊之助は菊五郎、日本駄右衛門は団十郎、南郷力丸は左団次。生で観れてうれしいよ。

「春興鏡獅子」は1時間近くもある長唄舞踊なんですが、わたくし初めて見るんですけど、ほんとに楽しかったです(夫は寝てましたけど)。菊之助丈がほんとにきれいでした。日本舞踊ってのは即物的な振り付けが多いので、唄がわかっていなくてもまぁそれなりに楽しめるって部分もあって、見るのは結構好きですね。日舞に限らないでしょうが、きれいな人が踊るとより美しく。ってなわけで、うっとり。

普段は弁当持参ですが、今日はそうもいかないので、松竹座隣の「はり重」でビーフカツサンドを奮発しました。観劇前にお店に行くと、「和食弁当ですか、洋食弁当ですか」と聞かれたので、いえいえサンドイッチでと注文すると(弁当は3000円前後するのでさすがに頼めん)、「ほな、次の幕間に合わせて作りますんで、最初の幕間になったら取りに来てください」と言われてびっくり。出来立てを食べてもらいたいので、こういうシステムになっているのだそう。3階席って実質5階にあるんで階段ダッシュは少々しんどかったですが、ほかほかのカツサンドはほんとにおいしかったです。牛肉っておいしいんだなぁ…と柔らかいお肉をかみしめながら堪能しました。

アラビヤ珈琲

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無事に大阪着。話題の大阪駅ビルを見てほええぇと驚く。当たり前だが、人が多いよ。

が、大阪に来たのは駅ビルを見るためではなく、観劇。私は歌舞伎を見るにあたって、あらかじめ決めていたことのひとつに「遠征はしない」があったのですが(歌舞伎ってばただでさえ上演数が多いので、遠征までするとキリがなくなるから)、禁を破ってあっさり来阪。特にひいきの役者ってのはないのですが、もしかすると私は、かなり菊之助丈が好きなのかもしれません(夫は早くから「あんた、菊之助が一番好きやろ」というのですが、歌舞伎見るおばさんってのは、たいてい菊之助好きです)。

大阪に限らず旅行に行くときは、できるだけ全国チェーンじゃないコーヒー屋さんに行くようにしていて、あまり旅行の計画を綿密に立てるタイプではないのですが、めぼしい喫茶店だけはリストアップするようにしています。なので、さっそく、上演前に松竹座近くのアラビヤ珈琲店に。

夫はブレンド、私はアイスコーヒーとフレンチトーストを注文。フレンチトーストはシュガーとメープルシロップを選べますが後者で。

待つこと10分弱くらいでしょうか。見た目とっても上品ですが、味もとっても上品。3センチほどの厚切りパンで耳は落としてあります。卵液は中まで浸透していないのですが、そもそもパンがとてもきめ細やかなタイプなので、それがちっとも気にならない。食味も軽くてとてもおいしかったです。シロップもいいけど、コーヒーとの相性を考えると、シュガーのほうが合ってる気がしました。かなりおいしかったです。

また、コーヒーがとてもおいしかったです。軽いんだけど味わい深くて、いやなえぐみがなく、最後までおいしくいただけました。今まで飲んだ中でも、指折りの美味だったと思います。全体的に値段も安く、毎日飲んでも飽きないであろう味。こういう喫茶店が近所にあればなぁ…と、久しぶりにうらやましくなってしまいました。