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横浜旅行 1日目

7月に結婚記念日があるため、これまでの慰労と、これからもよろしくという意味を込めて、この月に長めの旅行をすることが多いのですが、今年も無事に楽しむことができました。行き先は昨年と同じく横浜。電車で1時間ちょっとのところに住んでいるので、それって旅行先か⁉ と思わなくもないのですが、いざ行ってみると、横浜ってやっぱり観光地ですよねぇ。十分旅情に浸ることができました。と言うことで、以下、記録です。今年もよく食べました。

【 昨年の横浜旅行の記事 】
1日目(勝烈庵、馬車道十番館、イル・ジャルディーノ)
2日目(ル・ノルマンディ、えの木てい、喜久屋、山東)
3日目(謝甜記、ドトール、ラ・テラス、ザ・カフェ、同發本館)
4日目(サンマルクカフェ、東林)

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横浜での第一食はどうしようか…と色々考えたけど、夫が「やっぱり、横浜まで来たら、まずは勝烈庵だろう」と力強く言うので、馬車道の本店へ。昨年は駅からの道のりを少し迷ったけど、今年は迷わない。案外駅から近いところにあるのですね、去年は遠いなぁ…と思ったのだけど。

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お昼時をやや外したとはいえ、休日ということもあって、人は多い。ただ、運のいいことに、2人席がポコッと空いていて、すんなり座れた。メニューは色々あるんだけど、迷わずに、ふたりとも、勝烈定食を注文。「ご飯は少なめでお願いします」といったら、ちゃんとお茶碗半分で出してくれて嬉しかった。「足りなかったら、言ってくださいね」と、言葉を添えてくれたが、いえいえ、ばっちりでしたよ。

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勝烈庵といえば、やはりこの独特の甘いソースがご馳走。「とんかつは塩(もしくは、なにもつけない)」の夫も、ここだけはソースで食べる。何とも言えないまろやかなソースで、さっぱり揚がったカツはもちろん、キャベツにもご飯にも合う。大きなポットで出してくれるが、やはり半分以上なくなってしまう。

ご飯ももちもちでおいしいし、赤だしの濃さもちょうどよく、おしんこは大根の細切りを塩でもんだものというところも嬉しい。万事に気が利いている感じも好きです。今年もおいしかったなぁ。

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食後のお茶も、昨年同様、馬車道十番館へ。この日は、上のレストランで結婚披露宴っぽいことをしている方がいらっしゃったようで、なんとなく華やいだ感じの一群をお見掛けしました。

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ロシア風ジャムティー。紅茶はポットでサーブされ、いちごジャム、アプリコットジャムにウォッカが添えられます。ウォッカを全部飲むのは怖かったので、小さじ1杯ずつくらいにしましたが、うん、いい感じ。思ったよりさっぱりしたお茶で、おいしかったです。

夫はオリジナルブレンドコーヒー。何気なく頼んだので途中まで気づかなかったのですが、コーヒークリームとホイップクリームが一緒にサーブされていました。ウィンナーコーヒーとしても楽しめるとのこと。

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十番館プティングロワイヤル。硬めのプリンの上にアングレーズソースがたっぷりかかり、バニラアイス、チョコレートアイス、ホイップクリーム、フルーツが添えられた、いわゆるプリンアラモード。

去年カスタードシュークリームを食べた時に、カスタードがとてもおいしかったので、きっとプリンもおいしかろうな…と思っていたのですが、とてもおいしかったです。添えられたアイスも、クリームも、フルーツもすべて美味しかった。

何の気なしに「俺もひと口ちょーだい」と食べた夫が、そのあとバカ食いしていたのには笑っちゃいましたが、それも納得。玉子が濃いのにくちどけが良くて、程よい甘さ。素朴なのに洗練されている感じで、こういうプリンって、なかなかお目にかかれないのよねぇ。

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1階が喫茶で、上の階はレストラン。お客さんはひっきりなしで、お店の人も忙しそうですが、なんとなくおっとりした雰囲気もあって、好きな喫茶店です。

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お会計して外に出たら、なんかレトロな感じのものがあるなーと思ったら、大正時代のものだそうです。牛馬飲水槽といって、牛や馬が休憩の際に水を飲むための水槽とのこと。当時の物資の輸送は、まだ牛馬が主流だったそうで、こういう休憩所があちこちにあったのですね。形もそうだけど、文字の雰囲気もいい。

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今年も、ホテルニューグランドにお世話になります。休日の午後ということもあって、ロビーはすごい人。ホテルって、泊まるだけじゃないですもんね。食事会だったり、結婚披露宴だったり、色んな人がおります。

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ニューグランドと言えば、やっぱりこの青絨毯をひいた階段。写真撮りたくなるよねー、でも、一度としてきれいに撮れたことがないんだけど…(実物はもっと雰囲気があります)。

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こういう看板あったけど、誰か使う人いるのかな。

その「いいね!」の数(19,271,201件)の根拠が分からなかったのだけど、どうやら開業の日である「1927年12月1日」に由来するっぽい。今年は開業90周年とのことで、いろいろ記念催事があるそうです。

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部屋から見える氷川丸。横浜来たなーって感じがする。すごくいい天気です。

ここから、夫は昼寝、私は中華街へお買い物。

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去年は昼間に中華街をふらついたのが平日だったので、あんまり人もおらず、ちょっとした異国感がありましたが、今年は日曜の午後ということで、まぁすごい人。相変わらず、道端で王府井の焼き小籠包を食べる人の多さに驚きましたが、でも、やっぱりこの暑さですから、肉まん系の食べ歩きはちょっと苦戦しているようにも見えました。中華街って、日影がないのよ。

私は、食材店を4~5店回って、買いたいものを買い(夫はその量に驚いていた)、今回の旅行用にピックアップしてきたお店の場所を下見。普段の旅行はそこまでマジメじゃないんだけど、中華街みたいにお店が多いところに行くときは、それなりに予習はしていきます。疲れていたり、お腹減ったりしているときの決断力ほど、アテにならないものはないので。

さすがにくたびれて同發新館で休憩。あったかい凍頂烏龍茶とエッグタルト。イメージに反して、全く甘くないのに驚いた。よく考えたら、中華菓子ってド甘! ってのって、お目にかかったことないかも。

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夜は、朝陽門から中華街に入って、わりにすぐのところにある南粤美食(なんえつびしょく)へ。海老雲呑麺がおいしいお店と、矢作俊彦さんのTwitterで見て以来気になっていたのですが、昨年は行きそびれてしまったので、今年は絶対いくぞーと。ちなみに、「粤」は広東を示す漢字だそうで、中国人ならこの字を見るだけで、ああ広東料理の店なのねとすぐ分かるそうです。

予約なしで行ったけど、すんなり入れた。でも、3人以上の時は、行く前に電話したほうがいいと思います。

海老雲呑麺以外にも、いろいろ看板料理があるんですが、そのうちのひとつである丸鶏の塩蒸し焼きは終わっちゃったので、とりあえず、きゅうりのXO醤和えと紹興酒、夫は青島ビール。写真に写ってないけど、腸詰も頼んだ。おいしい。

私は海老雲呑麺、夫は煲仔飯(ボウチャイファン)を頼んで待つ。広東語で煲は鍋、仔は小さいという意味で、いうなれば土鍋で炊く炊き込みご飯ですが、香港風釜飯と紹介されることが多いようです。この店では数種類の煲仔飯が食べられるのですが、夫が注文したのは貝柱と干し豚バラ肉の入ったの(瑶柱腊肉煲仔飯)。「嵐にしやがれ」で紹介されたことがあるようで、その時テレビで紹介された、干し豚バラ肉とスペアリブの煲仔飯には「おすすめ」の文字がありました。

カウンターの上には、いかにも中国っぽい感じの乾物を積めた瓶が並んでいたり、干し魚や干し肉がぶら下がっていたり。カウンターの向こうから麻辣油の辛い粒子が飛んできて、私まで少しむせるほどの、パンチ力だった。こじんまりしたお店ですが、なんとなく落ち着く感じもあります。

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お待ちかねの、海老雲呑麺ですが、なんですか! これは! すごく、おいしかった!! 海老雲呑もさることながら、スープもおいしい、そして、香港独特のこのカサッとした麺(ゴム麺と言う人も多い)が、何とも言えず好き。夫の貝柱と干し豚バラ肉の釜飯もとってもおいしくて、目の覚める気分。わー、おいしいー、すごくおいしいねー、としか言わないまま、食べ終わる。

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満腹ほろよいで山下公園を歩く。ずらりと並ぶベンチにはカップルしか座っておらず、そこは、数十年前と変わりないのね、と思う。

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ホテルに戻って、ウーロンハイと、うずらピータン。夫は、マーラーカオ。1日目からおいしいばっかりで、いい旅を楽しんでおります。

ビスカウト

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横浜旅行で調達してきたお菓子がいろいろあるので、しばらく朝ごはんはお菓子になりそう。今日は馬車道十番館で買ってきたビスカウト。色々あって悩んだので、5種類入ったパックのものを買ってきました。今日食べたのはレモン味。

名詞よりもちょっと大きいくらいのサイズのサブレにクリームを挟んだものなんですが、ざくざくほろりとした食感と中のクリームの相性がばっちりで、最後まで美味しかった。見た目はどっしりしてそうに見えますが、案外軽い食味で、コレはかなりタイプなお菓子。朝ごはんにもピッタリです。

横浜旅行 1日目

夏休みと結婚記念日を兼ねて、横浜に3泊4日で遊びに行っていました。まずは食べたものをアップし、徐々にテキストやその他写真を入れていきます。今回もよく食べました。美味しくて、楽しい旅でした(2017.9.6記)

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初日のお昼ごはんは横浜で食べようと決めていたのだけど、じゃぁ、どこにする? というので、だいぶ悩んだ。ひとくちに「横浜」と言っても、横浜ってものすごく広い(だけど、ガイドブックだと「横浜」ひとくくりで紹介されてしまう。仕方ないけど)。「横浜」エリアで行ってみたいなーと思うお店はいくつかあったが、関内近辺という条件で絞り込むと数は限られる。しかも、夫も私も「いいね」と思う店じゃないといけないのだ。

こまったねぇと言いながら、ふたりでいくつか店を言い合ってみて、一致したのが「勝烈庵」。以前行ったのは、横浜駅の駅ビルの中(相鉄ジョイナス店)。今回は、本店(馬車道総本店)です。以前行ったのはいつだったかな…と調べたら、2007年でした。10年前か! どんだけご無沙汰なんだ。

JR関内駅からだと近いのでしょうが、みなとみらい線の馬車道駅から行ったので、だいぶ歩きました(ホームページの「店舗までの道案内」のページを見ると、シンプルな道順なのですが、実際は相当に迷いながら歩いた)。なので、「勝烈庵」の提灯を見つけたときはホントに嬉しかった…。すごく暑かったんですよ。灼熱地獄。

店内は、1Fはカウンターとテーブル席。2F はテーブル席の他、宴会もできる広い小上がりもあって、外から見た印象以上に広い。少しお昼時を外したつもりだったけど、遅いランチを摂るサラリーマンの一段がまだ結構いて、いい感じに活気があった。

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夫は勝烈定食。私は一口かつ定食。二人ともひれかつで。これに、大きな容器に入ったソースがどーん。そうそう、このソースをたっぷりかけて食べたかったんだよー。カツはさっぱりした揚げ上がりで、ソースをたっぷりかけてもくどさはない。ごはんもいい塩梅のもちもち感にたかれていてすごく美味しい。しじみ汁、大根のお新香ともに、舌の疲れない適度な味加減なのが心憎い。やっぱり、昔の印象通りの美味しさでした。

ちなみに、箸袋にある「勝烈庵」は棟方志功によるもの。店内は棟方画伯の絵のほか、民芸の大皿や書なども飾られていて、ちょっとした旧家にお邪魔したような、そういう雰囲気もありました。

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勝烈庵からほど近い、馬車道十番館に行って、食後のお茶。後で知ったんですが、このお店、勝烈庵のグループ会社なんですってね。知ってもだからどうだという話ですが、ちょっとビックリ。

店内は思っていたよりも狭い感じですが、座っちゃうとあんまり気にならないというか、天井が高いので(吹き抜け状になっている)それなりに開放感があるのかな。平日だからというのもあるんだろうけど、店内はオシャレで快活なおじいさまとか(仲間4人とケーキセット食べてた)、静かに一人本を読む知的な雰囲気のおばあさま(多分、読んでいたのは村上春樹です)、みたいな感じのお客さんが多く、ああ横浜っぽい…と、意味もなく感じ入ってしまった。

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私は、カフェ・スパイス(クローブ、シナモン、ナツメグの入ったコーヒーに生クリームを浮かべたもの)に、シュークリーム。夫は紅茶。

このシュークリームが、すっごく美味しかったです。このときお土産に買ったビスカウトも、後で食べたらものすごく私的に好みの美味しさだったので、きっと、他のお菓子もすごく美味しいんだろうなぁ。今度はプリン食べたいです。

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ホテルにチェックインして、ひと息ついたら、夫は昼寝、私は中華街へ散歩へ。

昼間は暴力的な陽射しだったけど15時を過ぎると和らいで、なんとかなってくる。海のそばだからか、熱気は海風が飛ばすのか、光は強いけどからっとした空気が心地よい。やっぱり、夏が苦手な最大の原因は、湿気なんだろうなぁ…。

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平日の、昼営業と夜営業の間の時間帯の中華街って、なんだか不思議な感じでした。人のいない(少ない)建造物ってそれだけで異世界感がありますが、休憩時間特有のとろとろとした雰囲気がなおいっそう、異世界感を醸し出していました。小さい路地に入ると私ひとり? ってこともあり、いい年をして少し心細くなるほど。台湾も香港も行ったことないけど、少なくとも日本っぽくない雰囲気を堪能できて、旅行してるなーって気持ちになる。楽しくて、隅から隅まで歩いてしまう。

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関帝廟。私もお線香を上げてみようかなと思ったけど、1束2000円もするんですよ(その代わり、ものすごく立派な線香です)。なので、門の外からそっとお祈りする。ダメですよね…。

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晩ご飯はホテル内のイタリアンレストラン、イル・ジャルディーノで。私たちのような旅行者ではなく、お客のほとんどが地元の人とおぼしき人ばかりで、そういうのが、ああなんか、老舗ホテルっぽい…と思ってしまう。彼女と来たり(多分60代くらいのカップルです)、家族と来たり、娘と来たり、いろいろ。

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コースだと最後持てあますかも…と心配だったので、今回はアラカルトでお願いしてみることに。まずは、トマト&モッツァレッラのカプリ風。美味しい。

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前菜をもう一品。タコとセロリのサラダ カラスミ風味。たことセロリのサラダはイタリアンだと定番の組み合わせですが、意外なビジュアルでビックリした。

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バーニャカウダ。これだけで結構ボリュームがありますよと言われましたが、実際かなりのボリュームでした。メニューを見ると、コントルノ扱いでしたが、これを前菜代わりにしちゃってもいいなぁと思いました。お店の方も気を遣って、メインの前に持ってきてくれてますし(コントルノはお作法通りに食べるとすると、メインディッシュ[セコンドピアット]の後に出てきます)。

バーニャカウダソースが美味しくて、これだけでワインがすすむ。

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メインだけはあらかじめ決めていて、オッソブーコ。このお店は看板料理がいくつかあるのですが、オッソブーコはそのひとつ。仔牛のすね肉を煮込んだ料理でして、こういう料理はうちでは絶対に作れない(食べられない)から、今こそチャンス。

あー、もう、期待通り本当に美味しかった。オッソブーコと言えば、骨髄もお楽しみのひとつですが(そもそも「骨髄」って料理名だし)、骨髄をつついて出すためのカトラリーまで添えてサーブされたのが印象深いです。ところで、このお皿を下げに来たサービスの方に「オッソブーコは美味しかったですか?」と聞かれまして、そんなに嬉しそうに食べてたんか…と少し恥じ入った次第。

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最後のデザートは、私はカタラーナ。ちょうど数日前に、クリームブリュレが食べたい…、表面のカラメルをかつかつと叩いて割りたい…と口にしたばかりだったので、メニューにあって大喜び。もう何も言うことはございません。

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夫はティラミス。マスカルポーネが美味しい。

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あー、美味しかった。食べて飲んでよく喋って、しかも部屋に帰ったらもう横になるだけだなんて、天国か。少し早いけど、12回目の記念日も無事に迎えられてよかったなぁ。また次の記念日も楽しく過ごせるように頑張ろう。いろいろと。