カテゴリー別アーカイブ: 歌舞伎の日

すずやか

すずやか

今日は六月大歌舞伎を昼夜で観劇。やはり、昼夜通しで見るのは疲れるな…。だって、11時~21時15分よ。ドアツードアだと、9時半~22時半くらい。我ながらよーやるわー、と思ってしまう。

しかし、今月の大歌舞伎は、良かった。メンツ濃いめで、演目も新歌舞伎から丸本までバラエティに富んでいて、通好みの並びだったと思う。個人的には、「名月八幡祭」が見られたので大満足。初めて歌舞伎を見に行った年に三津五郎さんの新助で見て、すごく印象深く、是非またみたいと思っていたのです。三津五郎さんで見ることは叶わないけれど、松緑さんの新助もとても良かった。

夜のお目当ては勿論、仁左衛門の「御所五郎蔵」。いやもう最高でしょ。でも、話の筋は一切納得できない。五郎蔵、かっこいいけど、ダメ男過ぎです…。キリの「一本刀土俵入」が思いの外、まとまりよくて面白かった。猿之助さんのお蔦、ほんとにいい女だったなぁ…。猿之助さんは、やはり女形が最高です。

帰宅して、夫が買ってきてくれていた、森八のすずやかを食べつつ、8月納涼歌舞伎のチラシをじっくり見る。今年の納涼歌舞伎は、3部に野田秀樹がやってくるのです、「野田板・桜の森の満開の下」。歌舞伎に形を変えたとは言え、若い頃見たかったけど見られなかった「贋作・桜の森の満開の下」を見るチャンスがようやくやってきたのか、と思うと、生きてて良かったなぁとつくづく思うのでした。

すずやかは、こしあん入り葛餅と大納言のゼリー寄せ的な冷菓なんですが、もちもちぷるんとした食感がとても美味しい。のですが、夫は「甘すぎる」と半分でギブ。私は全く問題なく、むしろ甘みウェルカム状態だったのですが、それって、やっぱり、疲れてたのかなぁ…。

麻婆茄子

IMG_20170520_122948_resized_20170522_072958448.jpg

今日は昼夜で歌舞伎観劇なので、2食分の弁当を作って出かける。外で食べたり弁当を買ってもいいんだけど、量が多いので、食後に眠くなるのね…。それに、歌舞伎座って、ベンチが少ないので、ゆっくりお弁当を広げられる場所がほとんどない。自分の席で食べればいいじゃんと言う話ですが、席によっては、人の出入りが激しい。ことに、激狭の3階席で2段重ねの弁当を広げたところに、「ちょっとスイマセン、前を通して下さい」なんて言われた日には、もう、ほんと、困っちゃいます。それもあって、ちっこい弁当箱にコンパクトにまとめた弁当を持参するのが、いちばん賢い…と言う結論になっちゃうわけです。

観劇弁当ににおいのきついものは厳禁と分かってはいるものの、昨日作ろうと思っていた麻婆茄子をどうしても作りたくて、朝から中華鍋。『陳建一のうま辛でごはんがおいしい四川料理』にあるレシピに忠実に作ります。

どんだけ忠実かというと、なすを素揚げするところから。でも、「皮を縞目に剥いてから乱切りして…」と言う部分は真似できなかった。猛烈に油吸い込みそうで。普通に乱切りして、180度でややきつね色になるまで揚げたらバットにあける。豚肉、にんにく、しょうが、甜麺醤、豆板醤、鶏ガラスープ、酒、しょうゆ、砂糖でベースを作って、揚げたなすをいれて煮込んだら、ねぎ、水溶き片栗粉、酢。豆板醤としょうゆを半分強に抑え、それに合わせて砂糖も少し減らしたのですが、結果的に、抑えない方が良かった気がする。なぜなら、なすをしっかり揚げているから。ご飯と食べようと思うと、これだと若干物足りない仕上がりになってしまう。結構悩ましい料理ですな。

食べた感想は、ものすっごく懐かしい、中華料理やさんの味。印象は甘酸っぱくて後から辛い。別に甘くもなく酸っぱいわけでもなく、しっかりご飯に合う味なんですが、隠し味程度にしか使わない砂糖と酢が全体の印象を作っているなという感じ。今度は、この本のエビチリを作ってみたいな、と思いました。きっと美味しいよ。

お弁当

IMG_20170325_125548_resized_20170325_042650824.jpg

先週大変な失敗をカマしましたが、今週は無事国立劇場へ行き、最初から最後まできっちり楽しむことができました。国立劇場の3月公演、伊賀越道中双六の通しは、とにかく楽しみにしていたので、無事に見られてよかった…。伊賀越といえば「沼津」ですが、今回はもう一つの山場である「岡崎」をクライマックスに添えた舞台。2年前の再演ですが、今回もこってりとたのしかった。

ただ、仇討ち物ってのはどことなく釈然としない感情も残るものでして。仇討ちというのは、当事者以外の多大な犠牲の下に達成されるものなので、その悲しみの深さに寄り添いながら観ると言う部分が多大にあると思います。なんとなく納得できない部分を残しながら観ていると言うことは、まだ私はそういった悲しみへの想像力が足りないのかもしれない…などと思いながらの観劇でした。

それはさておき、昼ご飯。万全の体調で最後まで観劇するべく、今回は、手製の弁当を持参。

一番のメインは、神戸の奥様からいただいた、いかなごのくぎ煮。今年は大変な不漁だったそうですが、たくさん送っていただきました。今年も美味しいです! ありがとうございます!

あとは、牛丼の煮汁で炊いた、糸こんにゃくと厚揚げ、紅生姜添え。昨晩のフライの衣用に使った溶き卵の残りに青葱を入れて薄ぺったりの玉子焼き。

食後に、さつき濃の緑茶、宝来屋本店のあぜくら饅頭。

キッチンレタス

IMG_20170318_120610_resized_20170318_093302417.jpg

今日は、国立劇場で11時から歌舞伎だからと、いそいそと家を出て、半蔵門に10時半過ぎについたのはいいけど、なんか誰もいなくて変だな…と思ったら、なんと、国立劇場は11時15分開場、12時開演だった。国立は久しぶりなので、ぬかったわ(松竹は10時半開場、11時開演)。

あまりにも時間が余りすぎたので、隣接の伝統芸能館へ行き(私のように早く来すぎた人が多数、時間をつぶしに来ていた)、それでも余ってしまったので、周辺をぶらぶらして、近くにあるお弁当屋さん、キッチンレタスで500円弁当を調達。さて、開場時間になったので、行きますかねと、入場しようとしたら、入り口で呼び止められ、「お客様、そのチケットは、来週のものでございます」と。その時の私の衝撃と言ったら、まぁ、言葉では言い表せないほどの驚きでしたが、とりあえず松竹のタイムスケジュールを確認したら、昼の部の二つ目のお芝居には余裕で間に合う。そうだ、どこかでお弁当を食べてから、銀座に行かねば…。

で、結局、どこでお弁当を食べたかと言いますと、銀座通りの歩行者天国に置かれたテーブルで食べたのでした。ちょっと風が冷たかったですが、4丁目の交差点にほど近く、銀座プレイスを見ながらという、最高のロケーション。半蔵門から銀座まで弁当を持っての移動はちょっと辛かったですが、まぁ、でも、結果オーライということで。

芝居も最初のこそ見逃しましたが、三月大歌舞伎で一番見たかった、仁左衛門の渡海屋・大物浦が見られて、本当によかった。

鯛めし弁当

IMG_20170121_175650_resized_20170121_102130113.jpg

壽初春大歌舞伎の夜の回を観に、歌舞伎座へ。2日の「こいつは、春から…」で見た、「松浦の太鼓」をようやく実見。テレビで見たよりも雰囲気がこなれていて、とても面白かったです。しかし、終始笑いに包まれながらも、何となく最後にはもやっとしたものが残るんですよね、このお芝居。いろいろ考えさせられます。

井伊大老は2回目かな。初めて観たときは、吉右衛門&芝雀(雀右衛門)でしたが、今回は幸四郎&玉三郎。全然違う雰囲気だったのがビックリ。初めて観たときはもう少ししっとりした大人の間柄という感じでしたが、玉三郎さんのお静は、芝雀さんのよりも無邪気で幼い雰囲気で、それが余計に寂しさというか、哀れさを引き立てている印象がありました。切ない話です。しかし、玉三郎さん、お静をやったのは、昭和50年以来とのことで、にもかかわらず今もまだ瑞々しい雰囲気だったことに驚愕…。40年前はさぞや…と思いました。

富十郎追悼で鷹之介さんが越後獅子を踊りましたが、やっぱり一番難しいところで躓いていて、その辺はご愛敬…という感じなのでしょうか。名人と謳われたお父さんの域に達するまでは、まだまだ先は長いのでしょうね。でも、まだ十代の前半なのに、求められているのは富十郎(レベルの芸)って、なんだか、大変だよなぁ…。目標が明確なのはいいことですが、迷う時間もない人生ってのも、それはそれでなんだか大変そうです。続いて、玉三郎さんが傾城を踊りましたが、圧巻でした。立つだけ、振り返るだけで、踊りになっているって、すごいわ。

普段なら、ちゃんとお弁当を作って観劇に行くところですが、折角の駅弁大会期間なので、少し早めに家を出て駅弁を調達。二葉(今治駅)の鯛めしがひとつだけ残っていたので、もっけの幸い…と、そそくさと購入。赤いプラスチックの容器がレトロ可愛い。

蓋を開けると、主役の鯛めしがどーんとあって、傍らに小さなおかずたち。かにかま、えび天、かまぼこ、玉子焼き、酢蓮、桜大根、奈良漬、昆布だけ巻。このおかずたちも、レトロキッチュ感があって、いい雰囲気。鯛めしは、もちろん、美味しかったです。量も程よく、観劇弁当としても優秀でした。ああ、予讃線、乗ってみたいなぁ(と言うか、一度も四国に行ったことがないので、行ってみたい)。

地雷也

IMG_20170114_120141_resized_20170114_061432792.jpg

壽初春大歌舞伎の昼の回を観に、歌舞伎座へ。

「将軍江戸を去る」「大津絵道明寺」「沼津」の3本で、最大のお目当てはキリの「沼津」。3月に国立劇場で、ほぼ同じメンツで「伊賀越道中双六」の通しをやるというのに(チケットも買っているというのに)、それでも、この座組の「沼津」なら、何度見てもいいよね…と思ってしまう。

果たして今回も大満足。はー、3月の国立も楽しみです。

で、今日は手ぶらで来てしまったので、久々に、3階の売店でお弁当購入。地雷也の月てまり、というお弁当。天むす5個と、小さなおかず(赤魚の西京漬け、厚焼玉子、海鮮しゅうまい、煮物、きゃらぶき)の組み合わせで。量も価格も手ごろでありがたい。歌舞伎座は、これくらいのお弁当をたくさん扱ってくれると、ありがたいんだけどなぁ。

海苔巻き

IMG_20170107_180846_resized_20170107_094741069.jpg

おせちの煮しめのうち、干ししいたけだけは例年多めに仕込むことが多いのですが、それは、あとからお寿司に使いたいからです。クラシックな昆布巻きも作れば、かんぴょうの残りも一緒に煮含めておくのですが、あいにく今年は塩鮭昆布巻しか作ってないので、それは作れず。残念。

ともあれ、こってり甘辛く煮含めた干ししいたけを刻んで、酢飯と合わせて、白ごま、錦糸玉子、紅生姜なんかを散らした簡単ちらし寿司は、わたし的には結構なご馳走。ただ、今年は残り物がしいたけだけなので、刻んで、生わさびのおろしたの、白ごまと一緒に巻いて、細巻きずしに。ご飯は、玄米に千鳥酢少々を混ぜただけ。イメージは、お寿司屋さんのさび入りかんぴょう巻き。

かんぴょう巻きをさび入りで作るって思いついた人は天才だな…と思いますが、甘辛い具とわさびの爽やかさは、ホントにいい組み合わせ。見た目はアレですが、美味しかったです。

で、おせちの残り物を持って、観劇に行くのもいつものことでして、今年の初観劇は、新橋演舞場の新春歌舞伎。市川右近さんが市川右團次を襲名される、大変おめでたい舞台でした。残念ながら、午前の部は取れず、同時に襲名された二代目右近ちゃんのお芝居を観ることは叶いませんでしたが、口上での愛らしさに、思わずほおが緩みました。

ハンバーグ弁当

IMG_20161217_191018_resized_20161217_111228765.jpg

今年最後の観劇。十二月大歌舞伎の2部と3部を一気に観ます。3部制ってのは、どれかひとつだけ…と言う人にはありがたいと思うのですが、とにかく、上演されているものは全部観る! と言う人間にとっては、結構しんどいものでして、しかも、1月の公演は、歌舞伎座、新橋演舞場(しかも、17年は昼夜公演)、浅草公会堂、国立劇場と、4ヶ所もあるわけで、そのための体力と資金的な準備も必要だというのに、十二月に3部制って、いじめかよ!? と内心愚痴りたくもなります。

どこかひとつはパスしようかなーと思ったのですが、正直どれも捨てがたく、結局全部観る羽目に。中車さんが出るので楽しみだった「吹雪峠」は、遅刻して最後の15分しか観られなかったけど、他の出演者が、松也さん、七之助さんだったこともあって、普通の舞台かと思った。というか、これも歌舞伎だと言うことにいつも驚いてしまう。「寺子屋」は、勘太郎さんの松王丸に松也さんの源蔵、もう世代交代の時期なんだなぁ…としみじみ思ってしまった。

2部が濃いめの話で固めてきたのと対照的に、3部は玉三郎さんの舞踊2題。「二人椀久」に「京鹿子娘五人道成寺」。二人椀久もよかったが(ものすごくいいシーンで、豪快にくしゃみをしてしまい、周囲の人には大変申し訳ないことをしました…)、圧巻は娘道成寺。玉三郎さんを筆頭に、七之助さん、勘九郎さん、梅枝さん、児太郎さんの4人の若手が入れ替わり立ち替わりしながら踊ります。それでも、見た目も動きも一番美しいのは玉三郎さん…というね。眼福でした。ひとときの幸せに浸りました。

お弁当を作り損ね、地下のコンビニでも食べ物を買い損ねたので、2階西側売店のハンバーグ弁当で。ご飯とハンバーグだけという、やたらと潔い弁当です。500円。開演前に予約して、幕間に取りに行くと、温かいままのものを渡してくれます。美味しかったし、量も小ぶりでありがたいのですが、ちょっと素っ気なさ過ぎるかなぁ。せめて、漬け物くらいそえてくれてもいいかな…とか思っちゃうのは贅沢でしょうか。

3206

IMG_20160820_120223_resized_20160820_024420254.jpg

八月納涼歌舞伎の第一部を観に行っていました。「嫗山姥」と「権三と助十」の2本。

「嫗山姥」は初めて観ましたが、いろいろなことを知っている人じゃないと面白く観られないだろうな…という感じ。この本、脚本は近松門左衛門なのですが、主人公八重桐は、勇敢な女性を演じるのが得意だった当時の人気女形、荻野八重桐がモデルになっていて、いわば当て書きに近い役だと思います。八重桐さんが元ダン(坂田時行)と痴話喧嘩をするシーンが見所のひとつなのですが、それも、八重桐さんが台詞がとてもお上手だったからこそ作られたシーンなんだろうなぁ、と思いながら観ました(本当に「長咄」だった)。で、詳細は省くけど、元夫が恥ずかしさのあまり八重桐さんの前で自ら腹をかっさばいて死んでしまい、その魂が八重桐さんの中に入って、その時に出来た子供が金太郎…後の坂田金時。と言うお話でして、普通に筋だけ追うと荒唐無稽過ぎてあっけにとられるけど、時行のいかにも上方的なはんなり風情、八重桐さんのしゃべり、女武者的な荒芸など、歌舞伎的な見所満載。こういうのももう少し面白がれるように、もっと勉強したいものです。

「権三と助十」は、もう単純に面白かった。岡本綺堂の脚本で、大正時代に作られたものだけど、舞台は江戸。ごくごくごくわずかだけど、ミステリーな風味もあります。八月に観るのに最適。面白かったー。獅童、染五郎、七之助という座組は、歌舞伎の世界的にはまだ若い方なんでしょうが、それでももう花形ではないという扱い。彼らとほぼ同年代だけに、なんだかしみじみしたものを感じます。

お昼は、観劇前に立ち寄った三越で、限定出店していた3206のサンドイッチ。

デビルドサンドとローストチキンとアボカドのサンドイッチ。デビルドサンドは、程よい堅さのゆで玉子に、クリームチーズペーストを挟んだもの。ハイカロリーな一品だ…と思いつつも(お店でもそう喧伝していた)、思ったよりもあっさりしていて、さらっと食べられてしまった。ローストチキンとアボカドのサンドイッチは、全粒粉にレーズン、クルミの入ったパンで、具とパンの組み合わせが素敵。チト欲張ったかなーと思いつつも、ぺろっと食べてしまった。美味しかったです。

コンビニおにぎり

IMG_20160723_184635_resized_20160723_095644346.jpg

七月大歌舞伎の夜の回を観に行っていました。

食事は、ギリギリで駆け込んだので選んでいる時間がなく、コンビニで、具入りのおにぎりを3つ調達(開演前に、赤飯おにぎりを1個食べる)。幕間の度に、1個ずつ食べました。しかしね、この、「ふわっふわ!オムライスおにぎり」は、ほんとに食べにくかった。ふわっふわ、というより、べたべたで。美味しかったですけどね。

「荒川の佐吉」を通しで観た後、復刻十八番の「鎌髭」「景清」。

「荒川の佐吉」なんですが、あんまり気乗りしないで観に行ったんですが、これがすごくよかった。同世代だったら、これはもはや猿之助さんしか演じられないでしょうと言いたくなるくらいよかったです。卯の吉を手放す決断をしなければならないシーン、周りの客席のあちこちからも、すすり泣きが聞こえました。あれは泣けますよ。とてもいい台詞のオンパレードで、切ない話なんだけど、最後は晴れやかな気持ちで席を立つこるが出来る、気持ちのいい戯曲だと思います。真山青果って少し苦手意識があるのですが、これは、また観たいなと思います。

「鎌髭」「景清」は、どっちも復刻もの。どちらも、景清が主役なので並べて上演したんでしょうが、どちらも似た話なので、ちょっとダレてしまったかな。十八番は1粒で大満足!みたいな濃さがあるから、2粒あると、観る方も結構大変です。でも、「鎌髭」の猪熊入道をやった右近さん、面白かったなー。何やっても、うますぎ。