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シウマイ弁当

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今日は朝から小僧(黄色)の体調が思わしくなく、夕方になってもなお調子がよろしくないと連絡を貰い、ごはんなんか作ってる場合じゃない! と、崎陽軒のシウマイ弁当を買って帰る。

帰宅すると、ちょっと疲れている様子だったものの、思ったよりは元気な姿だったので安堵する。私が帰る直前にえさも食べたそうで、まぁよかった。とりあえず声かけだ! と思い、ふたりであやしつつ、はげましつつ2時間近く。落ち着いてきたので、ヒーターを入れた籠に戻してゆっくり休ませる。今のところ、特に問題なさそうでひとまずよかった。うちの小僧は究極の人見知りなので、どんな状態になっても病院には連れて行けない。そこは普段から覚悟しているはずなものの、しかし、いざとなるとやはり動転する…とつくづく思い知る。土壇場での動転は、日常の後ろめたさに原因があったりすると思うので(最近あんまり放鳥させてないなぁとは思っていた)、やはり、普段からもっと一緒に遊んだり話しかけたりと、接する機会を増やさねばと思ったのでした。

落ち着いたのを確認して、晩ご飯。シウマイ弁当なんて久しぶりだなぁ。こういう気の利いた幕の内弁当は、本当に貴重な存在。夫からは、まぐろの角煮と干しアンズとカリカリ梅をそっと差し入れられる。おいしいけど、しかし、ちょっと量が厳しくなってきた。今度は、弁当ひとつに、特製シウマイ6個入りを半分こすることにしよう。

駅弁とワンカップと菓子パン

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最後のシメは、やはり甲府名物「とりもつ煮」のお弁当を買って帰ろう…と思っていたのですが、残念ながらない。というか、夕方なので、そもそも駅弁がほとんどない。以前に伊東に行ったときも、夕方に駅弁を買って帰ろうと思ったら売り切れ…と言うことがありましたが、そうなんだなー、駅弁って、店じまい早いんだわ。気をつけなくちゃ…。

ほとんどない選択肢の仲から、「八ヶ岳高原玉子と炭火焼肉弁当」をチョイス。夫は、立川駅構内のキィニョンでクリームパン、パンオショコラ、ヨモギあんこぱん。

これに、きゅうりもみ、太冠のワンカップ。

この焼き肉弁当が、しみじみ美味しくて、ビックリ。私、肉系弁当ってあんまり好きじゃないんだけど、これはちゃんと炭火で焼いた味わいで美味しかった。

中央本線の旅 甲府へ

甲府

丸政の駅売店「デュオレール小淵沢」で、「高原野菜とカツの弁当」「元気甲斐」を堪能した後、再度中央本線(各駅)に乗って甲府駅へ向かう。わずか40分ほどの滞在…。慌ただしいけど、それを逃すと次の電車がだいぶ待つので仕方ない。車があれば小淵沢近辺でもう少し見て回れるところもあるようなのですが、どうしようもないし、特にウイスキーの工場(サントリー白州蒸留所)を見学したいわけでもない(予約してないし)。

勝沼まで戻ったり、思い切って清里に行ってみると言う手もあったけど、リサーチ不足だったし、車もないので、思いつきで行くには危険。ホントのことを言うと、塩山に行ってみたかったのですが(「塩山の鳩笛」という郷土玩具を売っている売店があるそうなので)、鳩笛を買った後の展開が読めずに今回は断念(あればいいが、もしなかったときのその後の展開が目も当てられない)。夫は行きの電車で見かけた四方津駅の巨大エレベーターに興味があるようでしたが、その時はなにあれ何の施設!? って状態だったので(怪しい施設でも何でもなく、積水ハウスが作った巨大ニュータウン[コモアしおつ]と駅をつなぐ異様に大きいエレベーターでした)、わざわざ降りてまで観に行く気にはなれず。そもそも、四方津まで戻るのか、って話だし。それを言うなら、塩山も同様ですが。

でも、弁当食べてトンボ帰りってのもなぁ…というわけで、この辺で一番大きな街っぽい甲府(県庁所在地)へ行ってみることにしたのでした。甲府は、上に挙げた、勝沼、清里、塩山、四方津よりも、いちばん小淵沢に近いところにありますが、それでも各駅で40分ほどかかりました。

甲府

甲府駅は、普通に地方の大都市の駅という感じで、広くてきれい。日々都心の駅を使っている人間からすると、全方向にゆったりとしており、空間的に贅沢な建物だなぁと感じました。

驚いたのは、街中も全体的にそんな感じだったこと。道が広くて、平らで、車線も多く、そしてまっすぐ。高層建築物はほとんどなく、地方都市おなじみの古い平屋が多いですが、ごちゃごちゃした感じは一切なかった。しかも、こんなにきれいに整備されているのに、人気がほとんど感じられず(GWの中日だし、一番暑い昼時だったので人が少なかっただけかも)、街が妙にスッキリしている。こんなにスッキリした街は初めてかも。

写真は、甲府駅構内に立っていた、甲府のゆるキャラ「とりもっちゃん」。ゆるキャラに可愛さを求めちゃイカンと思うが、あまりの可愛くなさに驚く。見ているうちに可愛さを感じるようになるんだろうか。ともあれ、甲府名物「とりもつ煮」も一度は食べてみたいな、と言う気にはなる。ちなみに、JRの駅名看板にいる「モモずきん」ちゃんは、JR東日本の山梨ディスティネーションキャンペーンのキャラクター。キャンペーンが終わってもお役御免にならず、引き続き山梨のPRをしている。働き者だなぁ。こっちはさすが企業キャラクターらしく、普通に可愛い。

甲府

印象に残った建物1:甲府は妙に突起の付いた建物が多い気がしました

甲府に降りたのはいいけど、特に何も考えていなかったので、とりあえず武田神社に行ってみることにする。甲府駅の北口からまっすぐ伸びている武田通りをとにかく歩く。広くてきれいに舗装されていて歩きやすいのだが、驚くほどにまっすぐな道のうえに、坂道なので、途中でものすごく飽きる。暑いししんどいしつまらないしで、途中でゴネてバスに乗る。

上の写真は、まだ歩き始めの頃に目に付いた建物。あまりに異様な外観におもわずぱちりとしてしまいましたが、家に帰って調べたら「甲斐ゼミナール」という学習塾だそうです。てっきり結婚式場かと思った…。

甲府

武田通りを歩いているときには、ほぼ人気を感じませんしたが、武田神社に着いたらなかなかの人。道に人がいないのは、みんな、駅からバス1本で来るからで、道に人がいないのは当たり前だよね…。駅~武田神社までの武田通りは、ずーーーーとだらだらと坂道なのですが、ダラ坂ってのは相当しんどいものでして、だいぶ疲れました…。最初っからバスで行けば良かった。

甲府

武田神社は、武田氏館跡(躑躅ヶ崎館跡)に建てられた神社でして、神社なんだけど、城跡でもあるという、ちょっと不思議な場所です。主郭部分を神社に転用していますが、その周囲は順次、発掘、整備されています。お参りしたあと、最近整備された西曲輪をぶらぶら。城がすごく好きか…? と言われると微妙だなと思いますが、城郭よりも城跡の方が楽しいかな…と思います。夫は掘の跡とか見つけると喜んでますけど、私はどっちかというと、基礎の跡とか、土盛りっぽい痕跡を見る方が好きかなぁ。

少し小高いところに新聞紙を敷いて座って、デュオレール小淵沢で買ってきた駅弁を食べる。私は『元気甲斐』、夫は『そば屋の天むす』(丸政はそば屋さんもやっている)。『元気甲斐』は、前の記事で詳しく書いているので写真等々パスしますが、美味しかったなー。『高原野菜とカツの弁当』もそうだけど、駅弁でこのレベルって、すごいなぁと思う。これはたまに食べたくなるなぁ。

武田神社は観光客でわさわさしているのですが、ここ西曲輪になると、物好きか、城好きか、地元の人っぽい人(わざわざレジャーシート持ってお弁当を食べに来ているご夫婦がいた)しか来ないので、とてもひっそりしている。陽射しが強く蒸し暑い日でしたが、木陰はひんやりして気持ちいい。そういえば、以前に春日山城の本丸跡で駅弁(ハイマートの鱈めし、鮭めし)食べたよねぇ(2015年5月24日)、これで上杉、武田、両方制覇だ、などと訳の分からないことを話しながら食べました(後日、大河ドラマの後に放送されるミニミニ番組「直虎紀行」に、この西曲輪が紹介されていてビックリ。行ったところがテレビに映ると、なんだが意味なく嬉しい気分になる)。

この記事書くときに、城好きの人のホームページやブログをいくつか見たのですが(「武田家の史跡探訪」というサイトが特に分かりやすかった)、今回迂闊にも西曲輪だけ見て帰ってきているんですね。東側一帯はきれいに整備されているようで、こっちも見てくれば良かった。今度行ったらちゃんと見ないと。

甲府駅まで戻って、山梨文化会館を外から眺め(平日のみ館内見学できる)、D&Department甲府を覗き、甲府城(舞鶴城公園)で少し昼寝をしてから、今度は繁華街へ。

甲府の街

どの道をどう歩いたかはもう記憶にないのですが、甲府はかなり繁華街のエリアが広い印象。賑々しい看板が多く見るだけで楽しいですが(不思議なフォントを使った看板が多いのが印象深かった)、閉店しているのか廃業しているのか判断尽きかねる店が多く、どこを歩いてもひっそりした雰囲気。上の写真は「仲見世」の看板を掲げる脇道。

甲府の街

印象に残った建物2:甲府は入り口までが遠いお店が多いような気がしました(お店の種類を問わず)

甲府の街

地元百貨店に寄るのも旅の醍醐味。駅を挟んで各々鎮座する、岡島百貨店と山交百貨店をざっくり回る。岡島百貨店の方が少し上品寄りの印象。岡島百貨店では、たまたま催事で北海道展をやっていたので、ぶらりと覗き、ゲーセンで子供用バスケゲームをする(夫が)。大人なんだからパーフェクト達成できるんじゃない? と思ったけど甘かった。正直、このスコアが、すごいのか、並なのか、全く判断できない。

このあとデパ地下に寄って、もろもろチェックし、ご当地ものをあれこれ探す。

甲府の街

最後に駅で駅弁を調達し、再び中央線に乗って、立川へ(疲れたんで、車内でぐっすり寝ました)。電車を降りて気づいたけど、あ、これ、長野カラーのタイプかぁ。これ見てすぐに「中央線」って言える人はすごいなぁ。

中央本線の旅 小淵沢へ

中央本線の旅

今年のゴールデンウィークはカレンダーの並びが良くてまとまっているので、逆にここらでたまりまくっている家の用事を根こそぎやってしまおうかと思っていたのだけど、夫にそういう感じのことをふわっと言ったら、「どこにもいかないのかね…」としょんぼりしていたので、せめて1日だけでもと、駅弁を食べて帰るだけの日帰り旅を敢行しました。一度、小淵沢駅に売っている「高原野菜とカツの弁当」を食べてみたかったのです。

小淵沢までの行程、最初はあずさでビューッと行くかと考えていたのですが(乗ったことないし)、でも、松本まで行くならいざ知らず、最終目的地は小淵沢だし、しかも駅弁食べるだけだし。だったら、各駅でのんびり行きましょうよ、となりました。夫が時刻表と首っ引きで調べた結果、府中本町~立川~八王子と乗り換え、そこから6時35分の始発電車に乗って小淵沢まで向かうことに。ここから小淵沢までは2時間半程かかります。

ところが意外なことに、八王子で始発電車を待つホーム、見渡せど見渡せど登山の格好をした人でいっぱい。私たちが知らなかっただけですが、休日の中央本線下りって、登山列車なんですね。っていうか、本当に山ブームなんだなぁと言うことを実感する人の多さ。皆さん並ぶ姿が手慣れていらっしゃって、休日なのに通勤列車の趣でした。そこそこ早めに並んでいたから良かったけど、ぎりぎりでホームに着いたら、やばかった。座れて良かったです。

登山の装備品はよく知りませんが、皆さんの装備のごつさはまちまち。3日ほど篭もるのか? というほどガチな荷物と格好の人もいれば、ハイキング? という感じのめっちゃライトな格好の人もいる。それが示す通りあんなに沢山いる人たちの行き先はまちまちで、藤野から先、ぽろぽろと皆さんお目当ての山へと向かって、降りていきました。でも、大月くらいまでは車窓を楽しむどころじゃなかったですね、人が多くて。

大月を過ぎると人も減り、車窓に南アルプスの山々が現れ始めて、ぐっと旅気分が盛り上がります。天気も良かったのでなお素晴らしかったですが、この景色がご馳走ですね。あずさで行っても見られる景色ですが、でも、各駅で行って良かった…と思いました。この景色が、この旅一番の思い出かもしれない。とかいいながら、上の写真はどこで撮ったか忘れたのですが(甲斐大和あたりか?)、ほんとにいい景色だったなぁ。

デュオレール小淵沢

家を出た時間から考えると、3時間。ようやく小淵沢駅に到着。空気はひんやり冷たく、からっと乾いた高原らしい気候。むしろ寒いくらいで、違う国にきた…と実感する。写真は、駅のホームから撮った丸政の製造工場(?)かな。「元気甲斐」の看板に、とうとうきた…と気分が盛り上がる。その手前に、小海線のホームもある。小淵沢駅は小海線の乗換駅でもあるので、ここで乗り換えると清里に行けるのよーと行ったら、夫が驚いていた(清里って、こんなところにあるの!? 的な驚き)。そういえば、ここからあと1時間15分頑張って乗ると松本に行けるけど、松本って遠いんだなぁ…とつくづく思った。行ってみたいと思っている街のひとつだけど、なかなか大変だ。まあ、それこそあずさに乗ればいいんだけど。

駅弁屋さんのある駅ってのは賑わっているのでは…と思っていたのだが、案外そうでもなかった。駅のホームの売店は閉鎖されているし、ゴールデンウィークなのに、なんとなく全体的にひっそりしている。

気を取り直して、早速、この度一番の目的地である、駅売店「デュオレール小淵沢」へ。丸政が運営する売店で、駅弁の他、地酒、各種お土産などがそろっており、簡単なイートインスペースもある。私たちの隣では、おばあちゃんとお嫁さんがコーヒーを飲んでいた。

中央本線の旅

さてさて、とうとう、待ちに待った、「高原野菜とカツの弁当」とのご対面。丸政は京王の駅弁大会でも常連店舗のひとつで、このお弁当も毎年少し持ってきているようなのですが、夕方からしか覗けない私には縁遠い存在…。だからこそ、わざわざ小淵沢までお出かけしてみたのですが、ネットのインタビュー記事を読むと、そもそもお店の方もそのつもりで販売しているようです。このお弁当、予約せずに買えるのは小淵沢駅でだけなんです。

1970年から販売しているというロングセラー、パッケージのグラフィックデザインはいかにも70年代って感じだけど、古くさい感じはせず、それがすごくいい。毎年夏場だけ、予約注文限定でアルミ缶バージョンも売っているそうなのですが、正直欲しい。ちなみに、包装紙をたこ糸で縛っているのですがこれがうまくほどけず固結びになってしまい、売店のお姉さんにはさみで切って貰いました。はさみがなかったらどうなっていたことか…。

中央本線の旅

中身は既に知っているのに、蓋を取るときって、なんだかときめく(このお弁当に限らず、お弁当ってどれもそう)。そもそも大きい弁当だし、持ったときずっしり重かったから、結構なボリュームだろうな…と思っていましたが、蓋を開けたときの「おおっ」という感覚は、想像以上でした。それは「うわ、量多いわ、食べきれるかなー」というどん引き感ではなかったのは、やはり野菜の存在だと思います。いうなれば、嬉しい驚きという感じでしょうか。

野菜がメインと言っても、まぁ、弁当だし…という予想は裏切られ、コンビニのサラダよりも、そこらへんのランチに付いてくるサービスサラダよりも、たっぷり入ったしゃきしゃきの生野菜たち。しかも、どれも、ちゃんと美味しい。駅弁と言うこともあって、もちろん塩素消毒しているのですが、くさくない(すごい)。

この駅弁は昭和45年に発売されているのですが、その後に、スキーブームがやってきて、ヤングが中央本線で長野方面にこぞってスキーに行く…と言う時代があったそうです。小淵沢はその中継点でもあるので駅弁が飛ぶように売れたそうですが、ボリュームたっぷりなのはその名残でもあるのかも。でっかい荷物を抱えて、鈍行に乗ってスキーをしに行くヤングも食べたお弁当。すごい活気だったんだろうなあ。

中央本線の旅

野菜は、レタス、きゅうり、セロリ、プチトマト、ゆでカリフラワー、コーン缶。キューピーのレインボードレッシングと塩が付いていて、どちらで食べるかお好みで。後は、チキンカツ用にソースとマスタード。紙ナプキンも付いていて、まさに洋食弁当。

一応、メインディッシュはチキンカツでして、大ぶりのものが3切れ。パン粉をしっかりつけて、かなりハードめに揚げてました。生野菜と一緒に入っている割に、衣は意外としっかりしており、揚げ物弁当としてもグーな仕上がり。野菜の下にはスパゲティのケチャップ炒め、すみっこには山菜漬けなどが少々。チキンカツの上には、レモンスライスまでのっていて、小道具までぬかりなし。さすがロングセラーのお弁当、ちょっとした気遣いが心憎いです。

ごはんもたっぷり、250グラムほどかな。普段こんなに一気に白米食べないのでちょっと不安でしたが、野菜もたっぷりなので、大丈夫だった。美味しかったー。

中央本線の旅

丸政のもうひとつの看板弁当、「元気甲斐」。これ、お店で頼むとき、どういうイントネーションで言えばいいか迷うのですが(下げるのか、上げるのか)、正解があれば、是非知りたい気がしています。それはさておき、この駅弁、そもそも、誕生の経緯がテレビ番組の企画で作られたこともあって、一時期はとても有名な駅弁だったそうですね。

中央本線の旅

掛け紙のイラストは安西水丸。右下に「甲斐風土記より」という一文がありますが、よーくよむと、もっともらしい文章にしているだけで、お弁当の説明文なんです。色々凝ってます。丸政のページを見たら、ネーミングは岩永嘉弘、ディレクションは山本益博とあって、へえええ…と驚く。85年といえば、広告畑の人間にとってはイケイケのいい時代。そりゃ、いろいろ凝ってるわな。

「元気甲斐」は二段重ねのお弁当で、一の重は菊乃井、二の重は吉左右と言う料理屋さんがそれぞれに担当しています。菊乃井は今なお言わずと知れた京都の料亭ですが、吉左右は分からない…。ホームページには「東京の味処」とありましたが、「吉左右」で検索してもラーメンやさんしか出てこない。今は廃業されてしまったのでしょうか。

中央本線の旅

ともあれ、一の重(菊乃井)。お品書きには、胡桃御飯、蓮根の金平、山女の甲州煮、蕗と椎茸と人参の旨煮、蒟蒻の味噌煮、カリフラワーのレモン酢漬、紫萁(ぜんまい)と揚げの胡麻酢合え、セロリーの粕漬。経木の弁当箱や朴葉を敷いたりなど、見た目もいい感じ。二段重と言うことを考慮してか、サイズは小振りですが、中年にはむしろちょうどいい量。ご飯とおかずのバランスがとても良く、これにお酒を1本付ければもう十分満足だな…という感じです。

どれもとても美味しかったのですが、なによりも、味のメリハリがしっかり付いているのが印象的でした。しっかり濃いめ、きりっと酸っぱく、優しい味わい…と、様々な味と食感のもの、ご当地を連想させるものを入れて食べ飽きないように工夫しているのが分かります。どれかひとつといえば、山女の甲州煮かなぁ。甘露煮かと思いきや、干しぶどうと一緒に炊いてあるところが、おおっって感じ。甘辛でほんのりぶどうの味もする、いい塩梅のおかずでした。これはちょっと真似して作ってみたいなと思うほど気に入りました。

中央本線の旅

二の重(吉左右)も和食なんですが、一の重とは雰囲気が異なります。お品書きによると、栗と占地おこわ(銀杏、蓮根入り)、アスパラの豚肉巻、鶏の柚子味噌合え、公魚の南蛮漬、山牛蒡の味噌漬、沢庵。写真はちょっとおかずがあちこち飛んでしまっていますが(紐を外すときに少し振ってしまったので)、本当はもっときれいなはずです。紅葉や椿の葉をしきりに使っているなど、やはり和食屋さんやなぁと思わせるビジュアル。

お肉系のおかずが多くて、和食と言いつつも若い人向きな印象もありますが、味つけは品が良く、特に飯を呼ぶという感じの味つけではないところが嬉しい。おこわも美味しかった。それにしても、「味処 吉左右」ってどこにあるんでしょう。テレビ番組の企画で名前が挙がるくらいだから、当時はとても有名なお店だったと思うのですが。ネット以前のちょっとした情報って、なかなか探すの大変だなぁ…と改めて思ったのでした。そもそも、20年ほど前のことでもあんまり記録に残ってないことってたくさんあるし。

デュオレール小淵沢

食後に売店で地元野菜を物色。山菜が色々あったので、今回は山うどと白藤の花を買いました(翌日天ぷらに)。本当はコシアブラも買おうか悩んだのですが、何となくパスしてしまい、あとでじわじわ悔やみました。買えばよかったなぁ。今度行くときはもっとたくさん買おう。ちなみに、この方は私ではありません(勝手に撮ってしまいすみません)。

デュオレール小淵沢

デュオレール小淵沢の外観と、隣にある駅そばスタンド。愛読している『駅弁ひとり旅(11)』にある絵の通りだと、内心感激…(なくなっちゃったり、変わっちゃったりする売店も多いので)。駅弁業者さんは駅売店や駅そばスタンドもやられているところが多いのですが、丸政もそう。この後甲府市内に行きましたが、数店舗立ち食いそばやさんがありました。山賊そば、美味しそう。

小淵沢に着いたときは、売店にいるのは私たちとおばあさんとお嫁さんだけだったのに、食べ終わってぼんやりしていたら、思ったよりもたくさん人が駅にやってきてちょっとビックリ。サントリーの白州工場があるのは知っていたけど、そこからの見学客の他、周辺のホテルやペンションの宿泊客も結構いて、案外賑わいのある駅なのだなと思ったのでした。

そういえば、立川にゼルコバというパン屋さんがあって、一度行ってみたいと思いつつ未訪のまま今年の3月に移転してしまったのですが、実は移転先は小淵沢から行けるところにあることに後で気づいたのでした。気づいていれば寄ったのに…。もうこれは、もう1回小淵沢に行くしかないわけだね。多分。

 

試飲会~いかめし

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DOC(大東京綜合卸売センター)に買い物に行く道すがら、中久本店の前に「試飲会開催中!」の看板が出ていて、気になりつつもDOCへ向かい、お目当てのものを買って帰宅の際にもう1回この看板をしげしげと眺めていたら、お店から出てきたおじさんに「とてもよかったですよ。建物も雰囲気があってよかった」とにこやかに声をかけられた。全く知らない人なのに、ついつい「よかったですよ」とお勧めしてしまうなんて、きっと和やかなよい会なのだろう。ご近所だし、安いし、これはいかねばと、急いで家に帰って、ごろごろしていた夫を連れてそそくさと参加。中久本店は「蔵」という喫茶店もやっているのだけど、試飲会場はその2階。2階に行くのは初めてだな。

古い建物特有のハシゴのような階段を上ると、思っていた以上に人が多くてビックリ。おじいさんばっかりなのかな? と思ったら、年齢層はばらばらで、むしろ若い人の方が多いくらい。小さいプラカップを渡されるのですが、結構なみなみ入れてくれるので、数種類飲んだらもう十分結構な酒量になります。リストの説明書きを読みながら、次はこれ、その次はあれ…と思い巡らしつつ飲み比べる(結局全種類試飲)。

試飲会リストにあったお酒は以下の12本。

  • 墨廼江 Rice Is Beautiful(純米)
  • 墨廼江 Rice Is Beautiful SoLiD(純米大吟醸)
  • 二兎 備前雄町55 純米吟醸 生原酒
  • 萬歳 純米生原酒 七割磨き
  • 喜楽長 三方良し 純米吟醸
  • 喜楽長 近江商人 本醸造
  • 七賢 純米生酒 なま生
  • 手取川 U Yoshidagura 山廃純米無濾過原酒
  • 玉旭 純米吟醸 BLACK
  • 百十郎 純米吟醸 G-mid
  • 南方 純米吟醸 7号酵母 無濾過生原酒
  • 七田 純米 七割五分磨き 山田穂 無濾過生原酒

結論から言うと、どれもおいしくて、どれもいい。夫に言わせると、私は純米吟醸の方が「おいしい」という率が高いようなのですが、今回飲んだ純米吟醸はどれも少し私には甘いかな、と言う感想は持ちました。あと、夫的には「酸っぱい」と思う酒の方が、私が「おいしい」という率が高いとのことです。ただ、酸度と「おいしい」に相関があるのか? と確認してみましたが、まったく関係なかった。酸度って酸味のことじゃないのか…。でも、いろいろ飲み比べするのは楽しい。また行きたいな。

いかめし

ほろ酔いで駅前の伊勢丹まで行き、大北海道展を覗いて、いかめしとマルセイバターサンドを買って帰宅。昔は北海道展がある度に嬉しくてそそくさ買い物に行ったのに、どんどん毎回買うものがそぎ落とされて、今や定番品だけ…。

それはさておき、早速切って、買いおきのカップ酒でもういっちょ。新潟・ふじの井酒造のらんま1/2カップです。らんま父(早乙女玄馬パンダバージョン)が懐かしい。

いなりのり巻詰合せ

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旅行から帰ってきました。今回もいい旅でした。天気にも恵まれ、あちこち見て歩きを楽しめました。

海街だから、いろいろ海産物とか買うかな…と思ったけど、思ったよりあまり買い物はせず。だもので、最寄り駅の駅弁屋さんで、海苔巻き稲荷の詰め合わせを買って、あとは、帰宅途中の成城石井で、なんとなく「らしい」つまみをちょこちょこ買って、ゆっくり一杯。

ちぎり揚げに、しらす干し、刻みめかぶ。きゅうりもみに、大根おろし。

いなりのり巻詰合せは、伊東の駅弁屋さん、祇園のもの。ここのとりめし弁当やぼんかま、鯛どんたくを買うのを楽しみにしていたのですが、うっかりしており、もう品切れ…。ただ、祇園の看板といえばコレだそうなので、まぁこれはこれでよかったのかも。夫好みの、甘めのしっとりしたタイプ。小ぶりで食べやすいのも嬉しい。かんぴょうも上品な甘さで海苔が美味しい。駅弁のリベンジも兼ねてまた行かねば。

中央軒のかしわめし

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夫、祖父の法事から帰宅。「お土産買ったよ-、あなたが喜びそうなやつ」と連絡が来ていたので、なんだろーと思ったら、駅弁だった。しかも、中央軒のかしわめし! 九州の「かしわめし」と名のつく駅弁と言えば、東筑軒か中央軒か…という感じなのですが、中央軒はなかなかお目に掛かる機会がなかったので、かなり嬉しい。しかも、掛け紙が復刻バージョンのもの。素晴らしい、良いチョイス! ちなみに、通常バージョンのを買うと、プラスチック容器で、焼売が1つ入っているそうです(中央軒は「かしわめし」と「焼売弁当」が二大看板なので)。でも、私は、復刻掛け紙のほうが、断然嬉しいよ。

鶏のスープで炊いたご飯に、粗く叩いて甘辛句味つけした鶏そぼろ、海苔、錦糸卵。九州独特(山口や四国の西側の方にもあるようです)のこの三色がなんとも素敵な組み合わせ。添えられた、海苔の佃煮がいいアクセントでさらに良し。最後までとってもおいしかった。こんなお土産はいつだって大歓迎よ-、ごちそうさま。

 

香箱蟹丼と鮎屋三代

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京王駅弁大会は、今日が最終日。でも、最終日は閉店が早いので(18時)、昨日がラストかな…と思っていたのですが、仕事もサクサク終わって間に合っちゃいました。

だったら、お気に入りの「鮎屋三代」(八代駅、頼藤商店)を買おうっと。去年塩焼きバージョンを食べたけど、やはり、甘露煮バージョンの方が好き。安定のうまさ。九州のジョイフルトレインに乗って、ぼんやりしたい…。

もうひとつは「香箱蟹丼」(金沢温泉駅、高野商店)。少し値引きしていたので、思わず買ってしまった。結構しっかりした酢飯の上に、内子、外子にいくらが乗った贅沢な弁当。HPをみると同じ商品はなかったので(いくらがないバージョンの「香箱蟹ごはんのかにすし」というのはあった)、駅弁大会用のグレードアップ商品なんでしょうね。

というわけで、今年も楽しい2週間でした。来年も楽しく食べられるといいな。

鰰すめしといくら数の子弁当

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京王駅弁大会も明日で終わり。ただ、最終日は終了時間が早いので、わたし的には今日が実質的な最終日。それに、輸送駅弁で夕方まで残っているものは、毎日ほぼ同じ顔ぶれとなってきているので、もうあまり新鮮みがない。どうしようか…と悩んで、昨年食べておいしかった、「天然真鯛弁当」「比内地鶏重」を作っている関根屋のお弁当があったので、今年はそれで。

「鰰(はたはた)すめし」(秋田駅)と言う名前ですが、酢飯の具合はマイルド。その上に錦糸玉子が敷き詰められ、生姜醤油味の焼き鰰が3尾。ご飯によく合っていておいしい。ふきの青煮、酢蓮、紅生姜、いぶり人参。おかずは、さやいんげんとにんじんの信田巻煮、ぜんまい煮、しぞあんず。去年食べたお弁当同様、いろいろ気配りの利いたちょっと嬉しいお弁当でした。

夫には、いくら数の子弁当(網走駅、モリヤ商店)。確か、京王の駅弁大会には今回が初出店だったような。後半から登場した1軒で興味はあったのですが、幸いにも、客待ちゼロ状態のときに通りがかったので、これ幸いと1つ購入。売り子のおばさんがとても感じがよくて、食べてもいないのに、是非また来年…と思ってしまった。しょうゆ味のご飯に、いくらと数の子が乗った、シンプルなお弁当。一口貰ったけど、これはうまいなー。来年も来てくれたら、今度は自分用に買おう。

輸送駅弁コーナーの片隅でひっそりと、国分の「ゆかりの」というフリーズドライスープが売られているのですが、折角なので、買ってみる。県名が並ぶので、47都道府県それぞれにゆかりの汁物なのかな…と思いきや、時々、「日光」「湯布院」「横浜」「名古屋」とあって、別に県名にこだわっているわけではないようです(もちろん、「栃木」「大分」「神奈川」「愛知」という商品はない)。

種類が多いので迷いましたが、とりあえず「湯布院」と「秋田」にしてみる(秋田のお弁当を買ったから)。で、家に帰って気づいたのですが、「湯布院」がかしわ汁柚子胡椒風味、「秋田」が比内地鶏鍋風で、どっちもものすごく似た味。あんなにいろんな味のバリエーションがアルシリーズなのに、どうしてわざわざ似たような2つを買ってくるかなぁ…。

鯛めし弁当

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壽初春大歌舞伎の夜の回を観に、歌舞伎座へ。2日の「こいつは、春から…」で見た、「松浦の太鼓」をようやく実見。テレビで見たよりも雰囲気がこなれていて、とても面白かったです。しかし、終始笑いに包まれながらも、何となく最後にはもやっとしたものが残るんですよね、このお芝居。いろいろ考えさせられます。

井伊大老は2回目かな。初めて観たときは、吉右衛門&芝雀(雀右衛門)でしたが、今回は幸四郎&玉三郎。全然違う雰囲気だったのがビックリ。初めて観たときはもう少ししっとりした大人の間柄という感じでしたが、玉三郎さんのお静は、芝雀さんのよりも無邪気で幼い雰囲気で、それが余計に寂しさというか、哀れさを引き立てている印象がありました。切ない話です。しかし、玉三郎さん、お静をやったのは、昭和50年以来とのことで、にもかかわらず今もまだ瑞々しい雰囲気だったことに驚愕…。40年前はさぞや…と思いました。

富十郎追悼で鷹之介さんが越後獅子を踊りましたが、やっぱり一番難しいところで躓いていて、その辺はご愛敬…という感じなのでしょうか。名人と謳われたお父さんの域に達するまでは、まだまだ先は長いのでしょうね。でも、まだ十代の前半なのに、求められているのは富十郎(レベルの芸)って、なんだか、大変だよなぁ…。目標が明確なのはいいことですが、迷う時間もない人生ってのも、それはそれでなんだか大変そうです。続いて、玉三郎さんが傾城を踊りましたが、圧巻でした。立つだけ、振り返るだけで、踊りになっているって、すごいわ。

普段なら、ちゃんとお弁当を作って観劇に行くところですが、折角の駅弁大会期間なので、少し早めに家を出て駅弁を調達。二葉(今治駅)の鯛めしがひとつだけ残っていたので、もっけの幸い…と、そそくさと購入。赤いプラスチックの容器がレトロ可愛い。

蓋を開けると、主役の鯛めしがどーんとあって、傍らに小さなおかずたち。かにかま、えび天、かまぼこ、玉子焼き、酢蓮、桜大根、奈良漬、昆布だけ巻。このおかずたちも、レトロキッチュ感があって、いい雰囲気。鯛めしは、もちろん、美味しかったです。量も程よく、観劇弁当としても優秀でした。ああ、予讃線、乗ってみたいなぁ(と言うか、一度も四国に行ったことがないので、行ってみたい)。