タグ別アーカイブ: 重箱おせち

あけましておめでとうございます

2018-01-01 08.04.43

2018年、あけましておめでとうございます。

と言いながら、これを書いているのは成人の日である8日でして、もはやお正月気分など遠い昔の話…。いつにも増して遅いスタートで申し訳ありません。

しかも、2006年以来、1回お休みを挟んだ以外は毎年おせちを作っていましたが、今年は年末年始にドタバタありそうだな…と踏んで10月には予約してしまっていたのでした。実際に年末になってみるとそれは取り越し苦労で、案外おせちを作る時間もあったのですが、これ幸いとゆっくりした正月を迎えさせていただきました。

買うならばぜひ、憧れのお店のを注文したい…ということで、和久傳の春寿肴お節です。ワクワクで、包みを開く手元もはずみます。それにしても、お雑煮の準備だけですぐにおせちが食べられるなんて、もう、それだけで贅沢だなぁ。

2018-01-01 08.03.21

パンフレットによると、木箱の一段重で、サイズは21.5×31.5×5.0センチ、2人前とあったのですが、いざ受け取ってみると、数字から想像していたよりもずっしりたっぷり。正直言うと、これ、4人前でもいいんちゃう…ってボリュームでした。「お品書」に書かれた品目は42品。盛りつけもきれいで、どこから箸をつけていいのか…しばらく迷ってしまいました。

一応、6つに仕切られているので、左上から順番に。

2018-01-01 osechi01

あんぺい黄身焼、牛肉松風、干し貝柱くるみ、叩き牛蒡、鶏松風、厚焼玉子、黒豆金粉、紅白なます

印象深かったのは、牛肉松風。牛肉の時雨とレーズン、松の実を入れて焼き混んであり、お菓子の味噌松風に似たようなイメージ。牛肉!? って言われても全然わからないくらいで、むしろ、レーズンの存在感のほうが強いくらいなのですが、何とも言えない不思議なあまじょっぱさが、印象深かったです。もうひとつは、叩き牛蒡。黒胡麻で作るのがインパクト大。ペーストも使って濃厚に仕上げていて、美味しい。干し貝柱くるみの後引くうまさも印象深く、来年は田作りにくるみを加えてもいいかもしれない…などと、もういろいろ妄想が膨らみます。

2018-01-01 osechi02

炙りたらこ、車海老、天然鯛龍皮巻、スモークサーモン錦糸巻、鮑柔煮、数の子、甘海老塩麹和え、蕗

こんなのおいしいにきまってるやろ! ってラインナップ。個人的には「りうひ巻」が好きなので、関西のお店のが食べられてうれしかった。鯛をしっかり酢ジメしたのを使っており、富山名物小鯛の笹ずしに似てるイメージ。しょうがの刻んだのを芯にしているのがいい感じ。車海老のしっとりした仕上がりにもびっくり。すっごく美味しい! エビは処理が面倒なので、自分が作るおせちには敬遠してきたんですが、来年はちょっとやってみようかしらん…。甘海老も、よくみかけるのとは一線を画す美味でした。そんな中、鮑と数の子を食べた夫が、「おうちのほうが美味しい」と。正確に言うと、鮑は私が作ったのもそんなに変わらん、数の子は醤油漬けじゃなくてだし漬けのほうが好き、ってことなのですが。

2018-01-01 osechi03

いくら、烏賊このわた和え、唐墨、一寸豆、ばち子

珍味エリア。やばいやばいやばすぎる。このエリアは、一番最後まで残しておいて、ちびちびちびちび食べました。すべて美味しい。ここのエリアだけで、お酒1本飲める。

2018-01-01 osechi04

真名鰹雲丹焼、鰆幽庵焼、鰻八幡巻、子持ち鮎(酢立、葉生姜、木ノ芽)

左下に移動して、焼き物エリア。分厚いマナガツオでしたが、冷めてもおいしい。ちょっとねっちりした身質で、旨みの強い魚だなぁと思いました。関東ではなかなか食べる機会のない魚なので、嬉しい。個人的には、ウニは焼いてないほうが好きかな。鰆もよかったですが、なんといっても、子持ち鮎が美味しかった。本当は甘露煮ってそんなに好きじゃないんだけど、鮎の甘露煮だけは別で、大好き。これはかなり好みの味付けで、普通に単品で買いたい…と思うくらい美味しかった。

2018-01-01 osechi05

2018-01-01 osechi06

海老芋、利休麩、鰊昆布巻、冬茹椎茸、豚の角煮、穴子鳴門巻、伊勢海老、蛸柔煮、筍、牛蒡、梅人参、百合根、金柑、絹さや、姫慈姑、柚餅子、蘇

2エリア使って、炊き合わせの盛り込み。料理屋さんらしい、きれいな盛り付けです。普段の料理との違いを一番実感できる料理なので、ここが食べていて、一番楽しかったかもしれない。なんといっても、海老芋のきれいなこと。味の含ませも素敵。一番驚いたのは、どんこ。ものすごく肉厚で、それなにのしっとりじんわりで、これはすごかった。来年は、私も、巨大どんこ買うわ! と思いました。あとは、毎年自分のためだけに作っている昆布巻と穴子巻を興味津々でいただきましたが、穴子巻の驚くべきうまさ。何がすごいって、穴子の嫌いな夫が「美味しいね」といったことです。鰻の八幡巻はちょっと癖を残して仕上げているのに対して、穴子は完全に臭みを取り除いてさっぱり仕上げてありました。ねー、あなごって美味しいでしょう! と正月から口にできて、穴子ファンの私としてもうれしいひと品でありました。昆布巻は私が2個食べましたが、これは私のイメージする理想に近い感じ。鰊と昆布が柔らかく一体感のある仕上がり、味付けもぎりぎりの濃さ。来年は鰊で頑張ってみるか…。

2018-01-01 zouni

忘れちゃいけないのがお雑煮。毎年、大分から、お餅をついたのを送っていただいているのですが、今年は広池農園の杵つき餅を送ってくださいました。うちなんかよりはるかに慌ただしいのに、ありがとうございます…。柔らかくてしっかりコシもあり、美味しかったです。かまぼこはもちろん、中津の丸善かまぼこ

出しは、南かやべの真昆布を一晩つけて出した昆布水(昆布18グラム、水600㏄)に、血合い抜き薄削りの鰹節をたっぷり(20グラム)使った贅沢一番出し。味つけは、味醂(馬場本店酒造の最上白味醂)と薄口(末廣醤油のうすくち)少々のみ。

お酒は、ラベルにつられて買ってきた、まんさくの花 親子米仕立て2018(日の丸醸造)。「まんさくの花」は結構好きなお酒なのですが、これも、きりっとした美味しいお酒でした。

それにしても、切りがないのでこの辺で。今年も楽しい美味しいお正月でした。相変わらずのゆるゆるぶりですが、今年もどうぞよろしくお付き合いください。

おせち

DSC_9673 - コピー

あけましておめでとうございます。今年も無事、おせちを作って食べるお正月を迎えることができました。只今徹底的に食っちゃ寝の正月を過ごしております。取り急ぎ、写真だけのアップでご容赦下さい。今年も、マイペースで自分で作って食べる毎日を過ごしていきたいと思っております。今年もどうぞ、ゆるゆるとお付き合い頂けますと幸いです。

一の重

一の重(左上から時計回りに)

今年は絞り込んで10品。会社の仕事納めが一般的な日よりも1日遅いので、あまり時間がかけられないと踏んで絞った&量も控えたのですが、結果的に、よかった気がします。今年はほとんどのものを三が日で食べきりました。品数を絞るにあたって、夫に「絶対欲しいのはなに?」と聞いたところ、「数の子ときんとん!」と元気よく言われました。というか、その2品だけでいいと。あとは、叩きごぼうとごまめはあってもいいそうで、それ以外は「雑煮さえあれば、あとはいらない」と言われました…。こんな人と一緒に、毎年、おせちを食べてます…(でも、一応頑張って全種類食べて、感想を言うように心がけているようです)。

昆布巻は私が大好物なので、毎年私のために作っていますが、今年は手間を省くためにとうとう、中身は塩鮭1本になりました。本当は鯡も好きなのですが、あれは、うちみたいに鍋も火口も少ない家だと大変なんですよね…。もう少し余裕があるときにまた作りたいです。今年は時鮭の甘塩を使いましたが、見た目を考えると、紅鮭の方がよかったかもしれませんが、味的には問題なし。昆布もこれまでに色々試してみましたが、今年は早煮昆布で。分厚めに巻いて、日本酒だけで柔らかくなるまで下煮。塩鮭から味が出ているので、そこをジャマしない程度に、みりん、しょうゆを重ねてゆっくり味を含ませます。含ませまで入れると2日は欲しい。早煮昆布は柔らかく仕上がってこれはこれで好きなのですが、できれば、もう少しトロリとねちっとした感じになる昆布を使いたいなぁ…とは思う。それが昆布の問題なのか、調理時間の違いなのかは分からないけど…。

自分のために作るものはあと2品。龍眼巻ね。土井さんの本では「あなご巻」とありますが、うずらの玉子で目玉を入れているし、龍眼と言った方がおめでたい雰囲気なので、勝手にそう呼んでます。早い話が、うずらのゆで玉子を穴子で巻いて甘辛いたれでさっと煮付けるだけでして、これはすごく簡単。開いているものを買ってくれば短時間で作れるので、例年、最後の最後に作ります。そもそもこれ、私しか食べないし(夫は穴子は泥臭く感じるそうで、嫌い)。穴子はこの時期に築地に行くときれいにさばいたものがお手軽価格でたくさんあります。今年は、1枚100円で買ってきました。穴子は近所の魚やでも買えますが、高いし、身が薄いしで、買う気がしない。だから、年末の築地の買い出しの時だけのお楽しみなのです。あえてのコツは、調理前にしっかり皮の表面のぬめりをこそげ落とすこと。巻き終わったらきちんとたこ糸で縛ること。土井さんの本にあるタレの塩梅は絶妙。一晩冷やすと出てる煮こごりもグー。今年も美味しかった。

自分のためのもう一品は、五色なます。れんこん、にんじん、だいこん、揚げ、干ししいたけ。炒めて、土佐酢(本だと三杯酢)を絡めて手早く味を含ませます。普通のなますは少し苦手なのですが、これだとたくさん食べられていいの。

巻物はおせちの華だと勝手に思っているけど、最大の華はこの八幡巻かな。しつこくしつこく作り続けているけど、今年は相当うまくできた! と思う。夫も大絶賛。とにかく、この料理は丁寧さが要求されるのですが、芯のごぼうと金時人参の下処理から「ていねい、ていねい…」とつぶやきながら作業したのがよかったのか、今年はいい仕上がりで、ホント嬉しい。ちなみに、お肉は、今年はグラム2000円の松阪牛の肩ロース薄切りを使いました。ケチケチ巻いたので、15㎝のが6本で、150グラムで間に合ってしまった。よいお肉を少しだけ多めに買って、残ったのを冷凍し、あとですき焼きなんぞをする…のが、おせちの後の密かな楽しみでもあるので、今年も楽しみ…。

数の子はすごく美味しかったけど、もう単純に、素材の勝利。今年は、北海道産の少し小ぶりでよく締まったものを探し当ててきたので、あとは、塩抜きして出し+薄口しょうゆ+追いかつを乗せしただけ。夫、大絶賛でした。

後は反省点ばかり。

ここ数年懸案の叩きごぼう。どうも、味が薄い、決まらない…と言うことばかり続くので、今年はごく普通のごぼうを使い、本来なら酢を入れた湯で煮るだけのところを、出しに少々味を付けたもので下煮して、叩いた後に包丁でいつもより細めに刻みました。また、胡麻酢の塩梅を少し替え、白胡麻、砂糖の量はそのままに、酢、しょうゆを半分にしました。というのも、レシピ通りの分量で作ると、シャバシャバになっちゃって、ごぼうにうまく絡んでくれないのです。今年は、かなりしっかりめのペーストになりましたが、もう少し改良の余地有りかな…。今思えば、初めての年に作ったのが一番美味しかった。ずっと同じレシピで作っているのに、いったいなんなんだろうなぁ…。

黒豆は、今年も土井式で。とにかく「8時間煮る」のが最大のポイントなのは分かっているのですが、だいたい6時間ほど煮た時点で豆がヤバイくらいに柔らかくなるんですね。なので、例年「これ以上煮ると、溶けるかも…」とビビって止めてしまい、結果煮たりず失敗…と言うことを繰り返しているので、今回は心を鬼にしてきっちり8時間煮含める。ただ、8時間煮た直後に味見してむると、なんともぼやっとした味でがっかり…。ただ、1日おいたら劇的に様変わり、美味しくなっていてビックリしました(結果的には3日以上置いたものが一番美味しかった。ということは、やはり5日前から仕込むのがいいのか…)。ぴんとはりつやのいい見た目、柔らかく、いくらでも食べられる程よい甘さ、家で作る煮豆としては言うことないと思いますが、夫が「もうちょっと、甘っ!! てのが食べたい」というので、そろそろ違うレシピに挑戦する頃なのかな…と言う気がしています(とうとう、蜜煮に挑戦か…!?)。

きんとんは、今年も焼きいもから作りました。ホイルなしで150度で90~120分、じっくり焼くのはよかったのですが、皮の近くまでこそげ取って使ったのがまずかったようで、夫が「今年のきんとんは酸っぱい」と。やっぱり、さつまいもは、皮は分厚く落とした方がいいんだなぁ。夫は、焼きいもにすると独特の風味が強く出るから、ゆでたほうがいいんじゃないか、と。うーん、ゆでいもで作るとあまり芋の味がしないから、あえて焼きいもにしてから作っているのだが、どうしたもんかなぁ。

伊達巻きは、去年使っていたかまぼこやさんの特上の鱧入りすり身を買いそびれたので、平目の刺身を叩いて酒で少し伸ばしたもので代用しているのですが、ちょっと物足りない。あと、オーブンに入れられる玉子焼き器がないので、流し缶を使ったのですが、これでは表面の焼き目がつかないので、伊達巻きらしからぬ見た目に。それに、焦げ独特の風味もつかないので、伊達巻きとしては物足りない仕上がりに。来年は、オーブンに入れられる玉子焼き器と鬼すだれを用意して挑みたいと思いました。

二の重

二の重(煮しめ)

今年は煮しめも量を抑えて作りました。初めて、辻調のレシピの煮染めを作ってみましたが、量が控えめな代わりに、味つけはかなりしっかり目。なんていいますか、売り物のような味になりました。

海老芋だけは、例年通りのレシピで。3Lサイズ2個を大ぶりに切り分けて、ゆっくり煮含めました。油断して、びっしりひび割れてしまいましたが、その分味がしみやすくなったのか、大変美味しかった。

あえて量を増やして添えたのが、生麩の煮しめ。村田さんの煮しめのレシピの中のひとつなのですが、ここ2年ほど作る度に夫が喜んで食べるので、今年はとうとう2倍で仕込みました。生麩は、角山本店のあわ麩と道明寺麩。じっくり揚げてから、出し、うすくち、みりんの煮汁に入れて軽く煮含めるだけと簡単なのですが、確かにとても美味しい。夫は、これをご飯に乗っけて、生麩煮しめ丼にして食べたい…と言っています。こればっかり食べるので、一番たくさん仕込んだ生麩からなくなりました。

平目とあわび

お造り

とうとう今年はまぐろもパスし、あわび2個と平目を半身だけ購入。あわびはお店のおじさんが「特上サイズだよ!」というのですが、帰宅して、去年の殻と比較してみると、去年のより2周り以上小さかった。去年買って来たのが出来過ぎだったのか。あわびの見極めは難しい。しかし、じっくり3時間蒸したあわびは、今年も柔らかくて美味しかった。

今年は市場に行くのが遅くなったので白身を買うのは諦めていたのですが、運良く1軒見つけて、前日に捌いたものを貰ってきました。ついさっき捌いたもの並んでいたけど、見てくれが全然違うのに驚く。裁きたてのは白くてきれい、前日のは茶ばんでいると言うか、くすんでいる。買ってきた日(30日)に少し食べて美味しかったけど、今日食べても美味しかった。29日に捌いているから、丸3日経っているのに、より美味しくなっていてビックリ。熟成って、ホント不思議だな。

巻柿

お雑煮と巻柿

お雑煮は、大分から送って貰った餅に、生麩、かまぼこ、せりに、贅沢出しをたっぷり。出しは今年も、南かやべの真昆布に秋山商店の血合い抜き薄削り節を普段の倍使ったもの。

お持ちと一緒に送られてきた巻柿を薄くスライスして添える。優しい甘さが美味しい。案外、これも、お酒に合いました。

おせち

160101-IMG_8897

あけましておめでとうございます。

今年も無事、おせちを作って食べる正月を迎えることが出来ました。今年は大晦日にはほとんど作り終えていた上に、元旦もちゃんと、いつも通り早朝には起床していたので、もう少し早く詰め終わるかな…と思ったのですが、やはり、最後のお重詰めに手間取ってしまいました。きれいに詰めるのは本当に難しい。

以下、お重ごとに、今年作ったものメモ。

160101-IMG_8894

【一の重】

160101-IMG_8895

【二の重】

  • れんこんの煮しめ
  • しいたけの煮しめ
  • ごぼうの煮しめ
  • 手綱こんにゃく
  • 八つ頭、海老芋の含め煮
  • 日の出人参
  • 生麩揚げ煮 (角山本店の粟麩)
  • 黄金くわい
  • 銀杏餅
  • 絹さやの含め煮

160101-IMG_8898

【お造り】


全部で28品かな、よく作ったなぁ…と思いますが、今回は今までで一番気分的にはラクでした。あらかじめ大きな紙にざっくりと全体のスケジュールを一覧にしたほか、日ごとにやるべきことリストを作っておいたのが大きかったのだと思います。やることが明確であればあとはこなすだけなので、そんなに辛くはないんですね。おせち作りに限ったことじゃないですが、見通しが見えない状態でやる作業が一番疲れる。

あと、今年は、数品を同時並行で作る…という作業を出来るだけ避けて、1品ずつ作るようにしました。時間的には無駄も多かったと思いますが、最初から最後までを通しで調理するほうが落ち着いて料理が出来るので、私の性格的には却って良かったと思います。焦ってやるとそれだけ疲労感が大きいし、ミスも出る。あがり症で、1つの失敗をいつまでも引きずるタイプなので、出来るだけミスを出さないような段取りで作業を進めていくのがベストだろう…と思ったのですが、多分、それ、正解だったと思います。おかげで、今年は「やばい!」という失敗は2回しかしなかった…と思う。

おせち作りは、28日から本格的に始めて、31日の夕方にほぼ終了。作業時間的には、実質2日半位だと思います。30日の夜中が一番辛かったのですが、詰め終わったお重を見たら、なんか、もう、吹き飛びました。自分で言うのもナンですが、今年のおせちは、相当によく出来たと思います(なんか、毎年自画自賛してますが…)。なんていいますか、今年のは、しみじみと、美味しかった。

それぞれの料理に関してはおいおい別の記事で書いていきますので、以下自分用備忘録がてらに、簡単な作業メモを書いて、今回の記事はおしまいにしたいと思います。

相変わらず、穴ぼこだらけのブログですが、どうぞ、よろしくお願いします。


 

12月中旬

  • 数の子、黒豆、ごまめ、購入
  • ステンレス鍋、包丁、まな板、さらし、購入

28日

  • 野菜直売所と市場(TOC)へ買い出し。八つ頭、三浦大根、金時人参、絹さや、菜花、くわい、れんこん、銀杏
  • スーパー、デパ地下へ買い出し。玉子、ごぼう、さつまいも、鶏皮、塩鮭、日高昆布、かんぴょう、青のり、芥子の実、竹の皮、笹の葉
  • 万能だしを作る、しいたけ戻す、くちなし水作る、鯡を解凍する
  • 鯡昆布巻き、ごぼうの煮しめ、れんこんの煮しめ、しいたけの煮しめ、ごまめ、日の出人参、黄金くわい、きんとん、黒豆戻す

29日

  • 五色なます、鮭の昆布巻き(下煮)、八幡巻き(中身の下煮)、鶏皮焼く(銀杏餅用)
  • かまぼこ、購入

30日

  • 市場(築地)へ買い出し。あわび、平目、帆立貝柱、あなご開き、はもすり身、ゆでだこ、かつおぶし、鶏肉、鴨挽き肉、海老芋、玉子焼、生麩、山葵
  • 日本酒、唐墨餅、購入
  • スーパー、デパ地下へ買い出し。牛肉、鶏レバー、こんにゃく、せり
  • 黒豆、あわびの酒蒸し、たこ柔らか煮、八幡巻き、鮭の昆布巻き、炒めれんこん、生麩の揚げ煮、手綱こんにゃく、たたきごぼう、数の子味噌漬け、銀杏餅、うずら玉子茹でる(あなご巻き用)

31日

  • デパ地下へ買い出し。しょうゆ、日本酒、砂糖、そば
  • 八つ頭、海老芋の含め煮、きぬさや含め煮、伊達巻き、松風焼き、あなご巻き、菜花茹でる
  • 年越しそば作る

2015年のおせち

DSC05563

あけましておめでとうございます。
本日は、すでに七草粥の日ですがようやく、元旦の写真がアップロードできました。いやはや、今年は風邪が吹き荒れた新年でいろいろぐずぐずしてしまいました。たはは…。おせちの詳しくは後日アップしますが、まずは、ご挨拶まで。
今年もよろしくおつきあいください。

DSC05564

一の重

DSC05566

二の重

おせち

DSC_6865 by nekotano

あけましておめでとうございます。

これを書いてるのはそろそろ5日か…という時間なのですが、おせち自体は、今年もおかげさまで無事、元旦の午前中には、ご覧の通りの状態にまで仕上げることができました。例年、元旦に写真だけはアップしているのに、今年は三が日が過ぎても更新せず、ご心配をおかけしました。スイマセン…。

今年は、前日までの仕込みが予想以上にスムーズだったのが逆に仇となったか(紅白のほとんどを、ソファに座って見られたくらい、余裕かましてた)、当日朝の盛り付け等々にどえらい時間がかかって、ホントにしんどかった…。腹ペコなのに食べられないし、夫は待ちくたびれてガン寝しちゃうし…正月から地獄や…と思いました。もう、来年のおせちは、前の日に重箱に盛りつけるまでやってしまおうか…と思っております。

1枚目の写真がブレブレだったのは、もうヘトヘトで、見返す気力もなかったからだと思います。下3枚も私には珍しく、ばりっばりに補正していますが、まぁ、記録ですから…、変な色合いなのはどうぞご容赦ください。

DSC_6866

以下は、作ったものメモ。

一の重

  • 八幡巻 (有元葉子さん)
  • 龍眼巻 (土井善晴さん)
  • 数の子 (辰巳芳子さん)
  • 田作り (有元さん)
  • 叩きごぼう (有元さん)
  • 昆布巻・鰊 (土井さん)
  • 黒豆 (土井さん)
  • 炒めなます (土井さん)
  • きんとん
  • 玉子焼 (大定)、蒲鉾・赤 (鈴廣)、ゆで絹さや

テキストは例年通り、『有元家のおせち25品』と、『祝いの料理』の2冊。有元さんのおせちの本には『有元家のおせち作り』という本もありますが、この2冊はほぼ同じ内容ですが、決定的に違うのが、前者は甘みをみりんで、後者はメープルシロップでつけている点。個人的には、どっしりした甘さが好みなので、むしろ、古い本のレシピを好んで使っております。

今年のニューフェイスは、龍眼巻。ゆでうずら卵を芯に穴子で巻いてこってり味に煮たもの。個人的にはスマッシュヒット。夫は泥臭くてヤダと言っておりましたが(どこがだー、と思うのですが)、これは、来年も作る予定。

普通のなますだと持て余すので、昨年か一昨年から炒めなますにしてますが、もう、こっちの方が定番になってきました。これは、すごくいいです。

失敗したのが、叩きごぼう。これ作っている時、深夜だったので牛蒡を叩くことができなかったので(叩いていたら鳥が起きてきたので)手で裂いて作ったのですが、どうも、味の染み込みかたが微妙。黒豆も少し煮汁を詰め過ぎたかも。

あれこれ気になることを書いているといつまでも終わらないので、とりあえずこんなところで。完璧には程遠いです。

DSC_6868

二の重は煮しめ。今年は、数年ぶりに辰巳式にチャレンジ。辰巳先生の著作でではなく、『NHKきょうの料理 2007年12月号』に掲載されている「辰巳芳子のこれだけはつくりたいおせち」で紹介されているレシピに従って作りました。

煮しめの具は、干し椎茸、鶏団子、牛蒡(堀川ごぼう)、蒟蒻、焼き豆腐、里芋(海老芋)、蓮根、金時人参。

ちなみに、わたしは、『きょうの料理』の12月号のテキスト(おせちの特集号)だけは2005年以降はすべて持っているんですが、2005~2013年までの9冊で一番出番が多いのがこの2007年の号です。次の多いのが、村田吉弘さんが関西風のおせちを紹介する2006年の号。最近は、おせちを作る若い人が増えてきているなんて話も聞きますが、『きょうの料理』を定点観測している限りは、年々、時短テクニックの割合が多くなってきていて、ちゃんと作るというよりは、買うと高いから、作れる範囲で見栄えするものを…というニーズが強いのかな、という印象があります。

ともあれ、この煮しめは、本当に大変なレシピでして、今回も、途中で何度も「なんで、あたしは、こんな辛いことをしているんだろう…」と思いました。というか、数年前に一度やってみた時にあまりにしんどくて、もうやらん…と思ったのですが、昨年の夏にたまたま古い雑誌(『考える人』2011年秋号)を読み返していて、それは色んな作家先生に料理とは? と聞いて回る特集の号で、巻頭が川上弘美さんのインタビューだったのですが、その中で川上さんが「辰巳芳子さんの煮しめは大変だけどおいしいからやります」みたいなことを仰っていたのが実に印象的でして、うむー、じゃぁ、私も今年はやってみようかなぁ…と思ったのでした。

まだまだ未熟ですが、以前に作ったよりは、だいぶマシになったかな。料理って、真面目にやると、大変だなぁ…と、つくづく思わされました。

DSC_6867

お造りといいますか、生もの類。まずは、夫が毎年楽しみにしている蒸しあわび。今年のは、例年よりもやや小振りだなぁ…と思いつつ買ったのですが、その後に別のお店でもっと大きなものを見つけてしまって、内心地団太。来年はもっと上手に買い物してやる! と、心に誓いました。

あとは、スペイン沖で獲れた本まぐろの赤身。部位によってさっぱり味とこってり味と2種類提示されたので、近海物を買わない代わりに両方買ってみましたが、同じ赤身でもだいぶ違うのに驚きました。

さっぱり味は、いわゆるバリバリの赤身。鮪特有の酸味と、かすかな血の味。買って2日目だったので、もう夫は(臭くて)食べられないと言っていましたが、私はまだ全然問題なしでした。こってり味は、腹側に近いところでほんのり脂も回っていて、上等のめじまぐろみたいな感じ。夫はこっちは好きみたい。ってことは、これからはお店に行ったら、腹側の赤身を頂戴といえばいいのか。

あとは、刺身用の帆立を水を抜いてから昆布〆にしたもの、蒸したこのぶつ切り。この蒸したこが、妙に美味しくて、拾いものでした。

雑煮は、とっておきの昆布と鰹節で取っただしに、大分からの餅、菜花、せり、蒲鉾、飾り筍、柚子皮。菜花もせりも正月価格でうんざりですけど、ないと決まらないので、しょうがないですね。

ちなみに、今年夫が一番喜んだのは、大定の玉子焼…。今年はたまたま行列が短かったので並んで買ってみましたが、いつも買う松露よりも、こっちの方が口に合うそうです。

私の手製のおせちの中では、一番はきんとん、二番は数の子、三番は田作りだそうです。確かに、今年の田作りは、私も上手くできたなーって思ったんですよ。どうやら、コツは、最初の乾煎りにあるみたいです。こういう小さなコツも、来年まできちんと覚えていればいいんですけどねぇ。

大分から送ってもらった、日本酒を飲みながら、ひたすら食べて、飲んで、テレビ見て、寝て、いつも通りのグータラなお正月を送らせていただきました。

こんな調子ですが、今年もどうぞ、よろしくお付き合いください。

おせち

おせち by nekotano
おせち by nekotano

あけましておめでとうございます。
今年も無事に、おせちを作って食べることができました。よかった…。
今年もどうぞよろしくお願いします。

以下は、追記です。来年用にメモ…。

● 一の重
八幡巻 A
きんとん A
数の子 (干し数の子/ 塩漬け数の子) A
かまぼこ (山上蒲鉾店の「極(赤)」
玉子焼き (松露
昆布巻 (ソフト鰊 / たらこ) A
田作り A
れんこんの炒め煮 A
叩きごぼう A
五色なます B
黒豆 B

● 二の重
黄金くわい B
八つ頭の含め煮 B
椎茸の煮しめ B
日の出人参 B
ごぼうの煮しめ B
粟麩の煮しめ C

● 珍味
お刺身(たこ、本まぐろ赤身2種)
蒸しあわび B
合鴨の照り煮 B

今年参考にした本も、ほぼ例年通り。A「有元家のおせち25品」(有元葉子)、B「祝いの料理」(土井義晴)、C「きょうの料理 2006年12月号」(村田吉弘の基本のおせち)。有元さんのおせち本は、甘みはほぼメープルシロップを使用している新版よりも、みりんを使用している旧版のほうが好みです。ただ、八幡巻だけは、新版で紹介している手順のほうが作りやすいので、そちらを参照しました。

今年の新顔は、五色なます、合鴨の照り煮、粟麩の煮しめ、です。どれもすごくよかったです。たぶん、来年も作ります。

例年、なますは持て余し気味なので、お試しがてらに五色なますを作ってみたのですが、こっちの方が好みでした。いわゆる炒めなますですが、レシピ通りだと二杯酢を使いますが、土佐酢にしました。ガチガチに酸っぱいのは苦手なので、ちょうど良かったです。ただし、味がなじむまでに一昼夜かかったので、早めに作るのがいいのかも。

粟麩の煮しめは、これも物は試しと作ってみたのですが、もんのすごくよかった。揚げてから煮るので、味なじみがよい。めんどくさがらずに揚げるべきだな、と。煮しめはこれだけ、村田吉弘さんのレシピで作りましたが、いい味付けだったので、来年は煮しめ全部をこのレシピで作ろうかな、と今のところは思ってます。

正月と言えば、わたしにとっては、やっぱり鶏肉だろう…という気持ちがあるのですが、夫が一切手を付けないので、今年は思い切って鴨ロースにチャレンジしてみました。脂がスゲェ…と思いましたが、思ったほど難しくなく、しかも夫も喜んで食べていたので(結構レアに作ったのに)、ナイスでした。よかったよかった。和辛子と実山椒のしょうゆ漬けを添えましたが、いい感じ。

反省点は多々ありますが、筆頭は昆布巻の昆布を真昆布で作ったことでしょうか。柔らかい仕上がりのほうが好みなので、やっぱり日高にしようと思いました。ほか、叩きごぼうをゆですぎたこと。夫が「今年は酸っぱい」というのですが、理由はごぼうをゆですぎたからとしか思い当たりません。ごま酢が染み込み過ぎたのね…。八幡巻の具を下煮する際、味付けするのを忘れたのも失敗のひとつかな。うっかりミス。あとは、煮しめ用に買っておいたこんにゃくを忘れた。大晦日に気づいたんだけど、「もう知らん」と無視してしまった。なので今年の煮しめは6品になってしまい、マズイなぁ、と。来年はちゃんと奇数にしよう…。

今年抜群に上手にできた! と思ったのは、黒豆、きんとん、八つ頭。きんとんと八つ頭に関しては、よくできた理由はひとつしかなく、それは「豪快に皮をむくこと」でした。6回目のおせち作りにしてつかんだコツがそんなこと…ってのも情けない話ですが、年に1回しか作らないのだからしょうがない。黒豆に関しては、土鍋とストーブがある限り、もう大丈夫だと確信しました。逆に言えば、この2つがないと上手に作れないわけですが、まぁ当分は大丈夫でしょう…。

これをせっせと食べて、テレビ見ながらソファで寝落ち。文字通りの寝正月でした。

おせち

おせち by nekotano
お刺身 by nekotano

あけましておめでとうございます。

まだ、年末の数日分の記事を書いていませんが、先にこっちから。

今年も無事、自作のおせちで新しい年を迎えることができました。作っている時は、「なんでこんなことしてるんかなぁ…」と一度二度は思うのですが、作ってしまえば清々しいもので、今は「今年もやりきったな」という(自己)満足にたっぷり浸っております。

毎年、何かしら新作を入れているのですが、今年は去年とほぼ同じもののみ。その代り、メモ帳を見返しながら、ていねいに作ることを心がけてみました。とはいえ、製作日数はおおよそ1.5日。おせちを作り始めた頃よりは、だいぶ手際が良くなっているのは実感しており、亀の歩みではありますが、少しは上達しているのかなぁということが実感できて、いい年明けを迎えられた気がします。

あと、ほぼすべての料理の甘みを、みりんではなくメイプルシロップに置き換えてやってみたのですが(有元葉子さんの真似)、モノによっては、みりんや砂糖で作ったほうが好きだな…というものもあり(メイプルシロップを使うと、キレのある甘さになるので、コッテリした甘辛味が好きな人にとっては、若干物足りない感じになる)、意外と自分は、クラシックな味付けが好きなんだなということがよく分かったのでした。

上の写真は、一の重とお雑煮。下の写真は、二の重とお刺身類。

一の重は、紅白なます、卵焼き(松露)、叩きごぼう、昆布巻(たらこ、身欠にしん)、かずのこ(干し数の子を出し漬、塩蔵数の子をしょうゆ漬け)、かまぼこ(鈴廣の古今)、八幡巻(ごぼう、金時人参)、田作り、黒豆。

雑煮の具は、餅、菜の花、鶏もも肉のグリル焼き、せり、柚子皮。

二の重は、煮しめ(八ツ頭、さといも、ごぼう、こんにゃく、干ししいたけの含め煮、黄金くわい)、れんこんの炒め煮。

刺身類は、蒸しあわび、本まぐろの赤身、平目のこぶ締め(えんがわ付きでラッキー)。偶然ですが、まぐろもひらめも、どっちも大分産。スモークサーモンの手まり寿司。

お酒は、加賀鳶。単純に、今月「加賀鳶」観に行くから…という理由だけで買ってきましたが、きりっとした味でおいしかったです。

これ食べながら、ニューイヤー駅伝、全日本女子サッカー、サッカー天皇杯と、スポーツ中継をハシゴ。いつもと変わらない正月を過ごせて、ありがたいことです。

おせち

f:id:NEKOTAten:20110101125024j:image f:id:NEKOTAten:20110101125025j:image

あけましておめでとうございます。

年末の数日分の更新がまだなのですが、年も明けてしまったし…ということで、元旦の記事から先に更新することに。今年もこんな感じでバタバタだと思うのですが、よろしくお付き合いくださいませ。

何とか今年も、おせちを作ることができました。

例年よりも食べ始めの時間が遅くなったのは、年越しそばを食べた後に、ついうっかり、おせちを仕込んだ残りでちょっと(かなり)飲んでしまったからです。おかげで、起きるのは遅くなるわ、なかなかお腹は空かないわ、しかも、よりによって夫の好物のきんとんを作り忘れていることに気付くわで(私自身はそれほど好物ではないため)、かなりバタバタな年明けとなってしまいました。もう、今年の大みそかは、そばを食べたら、もう何も食わんぞ…と今から決意している私です…。

しかも、大慌てできんとんを作ったはいいけど、お重に詰め忘れたので(なので写真には映っておらず)、丼に持って夫の前にドンと出す羽目に。夫は大好物が山盛りで出てきたので喜んでいたけど、ちょっと反省…。

今年作ったのは以下の通り。

  • 一の重
    • 柚子釜いくら
    • 昆布巻(たらこ、身欠きにしん)
    • 龍皮巻(平目)
    • 紅白なます
    • 数の子(出し漬け、しょうゆ漬け)
    • 田作り
    • 勝栗入り黒豆
    • 八幡巻
    • かまぼこ(別所蒲鉾店の「出雲神話」)
    • 伊達巻(杉与の「名古屋コーチン伊達巻」)
  • 二の重
    • 煮しめ(干ししいたけ、にんじん、八つ頭、こんにゃく、黄金くわい、大浦ごぼう)
    • 叩きごぼう
    • 炒めれんこん
    • ぶり焼き(照り焼き、塩焼き)
  • お雑煮(大分の丸餅を焼いたもの、ゆで菜の花、地鶏の焼いたの、半兵衛麩の「生梅麩」、ゆば八の「福寿ゆば」、ゆず皮)
  • ご飯もの(スモークサーモンの手鞠寿司、赤飯)
  • 生もの(まぐろの刺身、蒸しあわび)

今年のチャレンジは、龍皮巻と蒸しあわびです。

龍皮巻ってのは、白身(平目や鯛)を塩で締めたものを龍皮昆布(竜皮、求肥、牛皮、りうひ、ともいう)で巻いたもので、関西系のおせちの本には必ず載っているのですが、私は一度も食べたことがなく。甘酢に浸して乾燥させたものとあり、都こんぶみたいな味なんだろうなぁ…と思いましたが、実際、そんな感じでした。平目に一晩塩をしてそぎ切りにしたのを巻いてみましたが、予想していたより甘くなく、すごく上品な昆布締めという感じ。いかにも懐石料理で出てきそうな一品でした。夫は不気味がってなかなか食べなかったので無理やりひとつ食べさせたのですが、反応薄。ただ、私は気に入ったので、来年も作ろうかなぁと。

蒸しあわびはいつも読んでいるブログでイチオシだったので、「へぇ」と思ってチャレンジしてみましたが、確かに時間がかかるだけで簡単。あわびを2個買ってきたので、ひとつは手持ちの料理本にある方法で、もうひとつはブログの記事通りに作ってみました。

違いは貝柱を切り離すタイミングと蒸し時間。前者は蒸す前に貝柱を切り離し、裏表をしっかり洗ってから1時間半蒸し、蒸し上がったら重しを乗せながら冷ますのに対して、後者は表面だけ洗ったら、そのまま3時間蒸して、蒸しあがってから貝柱を切り離す。前者の方はあわびを扱うのが始めてなのもあって、かなり大変でした。出来上がりに細かい差はあるものの、おおむね違いはなかったので、これからは後者の方法でやろうかなぁ、と。それにしても、あわび、おいしかったなぁ。

毎年苦労するのが、煮しめと巻物(とくに昆布巻)なのですが、今年の煮しめは土井善晴さんの本を見ながら忠実に作ったので、かなり大変でした。ひとつずつ味を変えながら煮るので、しんどかったです…。つかっただしの量も半端ないし、まじめに日本料理作るとホント大変ですね…。出来上がりはかなりクラシックな味でして、八つ頭以外はかなりしっかり味をつけてます。でも、こういうのも、たまには悪くありません。

毎年毎年、巻物系は「あぁ~ぁ」と思いながら食べるのですが、反面、「もう大丈夫かな」と思うものもいくつかあって、その筆頭は黒豆と田作りでしょうか。黒豆は土鍋&ストーブを使うことで失敗知らずです。砂糖はこれまで何種類か試してみましたが、結局、グラニュー糖を使うのが一番いいという結論に落ち着きました。豆は大玉の新豆を使うこと、煮た後にさらに一晩しっかり寝かすこと、これで大丈夫。今年は縁起を担いで勝栗も入れてみましたが、いい感じ。田作りは有元葉子さんのレシピが一番うちではお気に入りです。ただ、レシピ通りに唐辛子を入れると辛すぎるので、これだけは1/3以下に抑えます。こうするとお酒にもご飯にも合う一品に。

約3日がかりで作っているので、反省点を語り始めると止まらないのですが、まぁこの辺で。来年も、無事におせちが食べれるよう、今年1年頑張っていこうと思いました。

祝いの料理

祝いの料理

有元家のおせち25品

有元家のおせち25品

有元家のおせち作り (新おせち 25品)

有元家のおせち作り (新おせち 25品)

おせち

f:id:NEKOTAten:20100101115633j:image

あけましておめでとうございます。

今年もおせちを作りました。2006年以来、毎年作っているのかな…と思いきや、改めてブログを読み返すと2007年は作っていないので今年で4回目の自作おせち。あまり変わり映えしないし、手際が悪い、盛り付けがへたなのは相変わらずなのですが、個人的には、今年のは例年よりも飛躍的にうまくなったなぁ…と言う気はしています。

今年は別個におせちを買ったので、少し品数を絞りましたが、その分、丁寧に作れたのでよかったのかな…と言う気もしています。以下は来年用のメモ。

    • こぶ巻き(ソフトにしん、たらこ、豚ロース薄切り。こぶ巻き用の真昆布を使用)
    • 八幡巻(牛肩ロースしゃぶしゃぶ用、牛肩ロースすき焼き用の2種類で作る)
    • 叩きごぼう
    • れんこんの炒め煮
    • ピリ辛ごまめ
    • 数の子
    • きんとん
    • 黒豆(土鍋に水5カップ、和三盆200g、しょうゆ大さじ1を煮たてたものに、洗った黒豆150gを一晩漬け混んだあと、7時間ストーブでゆっくり煮てから火から下ろし、一日おいて味を含ませる)
    • かまぼこ(鈴廣の古今)
    • 伊達巻(築地の珍味屋で買ってきたもの。名前忘れた)
    • 煮しめ(海老芋、八つ頭、大根、金時人参、干ししいたけ、ごぼう)
    • 赤飯
    • お雑煮(丸餅を焼いたもの、菜花、鴨ローススライス、喜久屋の菊水花玉子)
    • お刺身(鯛、平目、鰤)

八幡巻、叩きごぼう、れんこん、ごまめ、数の子、お雑煮の鴨ロースは、有元葉子さんのレシピで作ったもの。黒豆は土井義晴さんの作り方をベースに分量は適当に。お赤飯は「和食宝典」の後藤紘一良さんの作り方でやってみました。

今年の最大のヒットはごまを使った料理でしょうか。

京都に行ったときにむら田商店のいりごまを買ってきていたのですが、いや、まぁ、ここのごま、びっくりするほどおいしいんです。普段使っているごまって、いったいなんなんや…っていうくらい。だもので、ごまめと叩きごぼうは、自分で言うのもなんですが、絶品だと思いました。って、ごま(と有元さんのレシピ)のおかげなんですが。

夫が大絶賛だったのは黒豆でした。

去年も土井勝方式で作っているのですが、去年よりはるかにうまくできた理由は、土鍋&ストーブで長時間煮たことと、煮上がった後、1日しっかり寝かせたことなのかな…と。和三盆で薄味に仕上げたのも要因かもしれません。重曹も鉄も入れ忘れたのですが、柔らかく、真っ黒つやつやに仕上がって、作った本人も驚きの出来でした。いやはや。

あと、今年使った食材の中で一番高級品なのは、かまぼこだと思います。

実を言うと、私、あんまり練り物って好きじゃないんです。なので、今年は思い切ってものすっごい高級品を買ってみたのですが、結果的には、毎年買っているものとの違いがよくわからなかったです。いや、まぁ、おいしいのですが、値段からくる期待値を考えると、よくわからない…ってのが正直なところ。ただ、おかげで、毎年、どの価格帯のかまぼこを買えばいいのか悩んでいたのですが、その悩みは解消されました。来年は2000円台の赤いかまぼこをひとつ買うことにします。

あともうひとつ、私は肉の良し悪しがよくわからないのですが、毎年正月だけは、八幡巻用にグラム1000円のすき焼き用の牛肉を買って作っていました。が、これまた1000円もするありがたみがよくわからず…だったので、今年は1200円のしゃぶしゃぶ用と銘打たれているものを買ってみました。ええ、もう、ホントにおいしかったです。が、ショックだったのは、築地でためしに買ってみた、グラム680円のすき焼き用の肉と、おいしさが変わらなかったことです。なんなんでしょうか、肉は築地で買えってことなんでしょうか…。

来年の課題は、こぶ巻きをうまく巻くこと、お刺身をもう少し上手に切り分けること、でしょうか。来年も頑張ろうと思いました。

有元家のおせち25品

有元家のおせち25品

四季をおいしく食べる 和のおかず

四季をおいしく食べる 和のおかず

NHK きょうの料理 2009年 12月号 [雑誌]

NHK きょうの料理 2009年 12月号 [雑誌]