日別アーカイブ: 2017/06/27

かつおの焼き造り

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都議会選挙の期日前投票に行き、ついでにクイーンズ伊勢丹をぶらっとまわったら、鮮魚売り場のたたき売りコーナーにかつおがたくさんあった。しかも、2パックで700円だという。ホントは今日は違うものを予定していたけれど、方向転換。皮付きと皮なしと1パックずつ貰って、うきうきしながら帰宅する。ちょうど買ったばかりの『神田裕行のおそうざい十二カ月』に、皮付きのかつおサクを使って作る、「かつおの焼き造り」というレシピがあったのだ。

かつおのサクは冷蔵庫でしっかり冷やしたものを使うのが最大のポイント。血合いを取り去り、皮目に斜めに細かく切り込みを入れ、全体に塩を振る(これが味つけになる)。テフロンのフライパンを熱し、皮目を下に軽く押しつけながら、皮の下にある脂を出しながら、焼きつける。この時、軽く胡椒を振る。脂はこまめにふき取りながら、皮が香ばしくなるまで焼きつける。皮目だけ焼いたら取り出し、1センチの厚みに切って盛り、辛子を添える。

本によると、ステーキのイメージで組み立てたレシピだそうです。うーん、なるほど。私も、叩きを作る時に、焼いた後水で洗うのが嫌で、ジップロックに入れてから冷水に漬けこんでいたのですが、1面だけをしっかり焼きつければ、それで十分香ばしさは付与されるわけで、納得。皮目の温かさ、香ばしさ、中身の冷たさ、さっぱりさのコントラストが、この料理のキモなんだろうな。

夫は、かつおをからしで食べるのが初めてだったらしく、「ものすごく合う!うまい!」と驚いていた。大昔は、かつおといえば辛子だったらしいのですが、そういえばいつの間にか、わさびしょうゆやしょうがじょうゆになってしまったね。ちょっと検索したら、江戸時代には辛子味噌や辛子酢なんかでも食べていたらしいので、今度いいかつおがあったら、それもやってみたい。

薬味は、刻みしょうが、大葉、長ねぎ、ケッパーを出してみたが、しょうがと大葉だけでよかった。個人的には、かつおにねぎ系の薬味は合わないと思う。

もう1サクは香味野菜と一緒にオイルで煮て、ツナ風に食べよう…と思っていたのですが、このかつおがあまりにも美味しかったので、ふつうに刺身にして食べてしまいました。ここ数年、かつおの旬って後ろにずれているような気がする。しかも、いわゆる初がつお的味わいじゃなく、むっちり身が詰まって、程よい脂乗りでうまみがつよく、戻りがつおみたい。最近はぶりもむしろ夏にたくさん出てきて安かったりするし、流通の発達で昔は関西でしか買えなかった魚が普通に買えたりするし、魚に関しては、昔覚えた旬では通用しないことが多くなってきました。わずか数十年でも環境って変わるんだな。

あとは、きゅうりの塩もみ、白ゴマのっけ、オイポンドレッシング。イカとズッキーニと玉ねぎのマリネ。

かつおはものすっごくおいしかったけど、後の掃除が大変だった。匂いの強い魚は、ちゃんと隅々まで洗わないとね…。