日別アーカイブ: 2015/08/06

桂花

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夫外仕事のため、晩ご飯は私ひとり。家でささっと済ませるか、それとも、久しぶりに、外で何か食べるか…。うーん、と決め手のないまま電車で帰宅していましたが、ふいに、ああ、久しぶりに桂花ラーメンでも食べるか…と決めて、新宿三丁目で下車。場所を忘れたので携帯で検索して調べたら、12番出口を上がってすぐのところでした。はす向かいに沖縄料理のやんばるが昔と変わらずにあってちょっと驚いた。

桂花ラーメンって、もう、ほんとにほぼ20年ぶりなんですけど、なんで、急に思ったかというと、ちょっと前に見たアニメ『英国一家、日本を食べる』でラーメンの回(第13話「ラーメンキング」)を観たからだと思います。この回は画面づくりに妙に気合いが入っていて、本筋とは関係ない様々な種類のラーメンの写真がスライドショー式に映し出されたシーンがあったのですが、その中に、桂花の太肉麺(ターローメン)の写真もあったことに気づいたんです。画面に映ったのはわずか1秒弱だと思いますが、確かに、ちょっと変わったビジュアルのラーメンではあるのですが、よく気づいたもんです…。それで、数日後には、実際に食べに行くんだから、私もまだ若い…なぁ…。

久しぶりの太肉麺は美味しかった。なんか、昔より、全体的に洗練されたような気がしましたが、20年以上作ってれば、そりゃ、そうなるわな。と、思いつつ、初めて太肉麺を食べたときの衝撃を思い返しながら食べました(ここは麺が変わっているのですが、「ラーメンと言えば醤油味だろう」という家で育ったため、そもそも豚骨味自体にほとんど免疫がなかったので、より衝撃度が高かった)。超デフレだった当時でも確か900円はしたと記憶していますが、それゆえ、学生時代はハレの食べ物だったなぁ、と。今は980円なんですが、20年前と比べて気軽に出せる金額か? というと、そういうわけではなく、今も変わらずハレの食べ物であることに変わりはないなぁ…なんてことも、つらつら考えながら食べたのでありました。しかし、このボリューム…、これを完食できるのも、あと10年くらいだろうなぁ…。

そういえば、ラーメンを食べている最中に、ちょっと大きめの地震があったんですよ。ウナギの寝床みたいな店に4~5人ほどいたのですが、地震があった瞬間、このまま食べ続けるべきか、外に出るべきか、逡巡したのですが、他の方もそんな感じでした(そういう感じの間だった。お店の人も、火を落とすかどうか迷ってた風であった)。でも、こういう状況になると、結局、最終的な行動は、「とりあえず様子見しようか」といった、現状維持のほうに強く振れるんですよね。強い揺れを感じながら、しかし、私ひとりだけが外に出たいとは言い出しにくい状況。レンゲを握りしめながら、うーん、外出先で緊急事態が起きたときに、自分の思うように行動するってのは、本当に難しいのだなぁ…と、つくづく思い知ったのでした。結局は、ほどなく揺れは収まって、最後まで美味しくラーメンを頂くことが出来たのですが、まぁ、それは、単なる幸運だった…とも、言えるのかもしれません。