日別アーカイブ: 2011/03/14

芽吹き屋

f:id:NEKOTAten:20110314231440j:image

観劇前に「いわて銀河プラザ」に寄って、少しお買い物をしていました。営業時間と売り場を縮小し、節電しながらの営業でした。

「芽吹き屋」の桜餅を買ってきていたので、お茶と一緒につまむ。私も夫も桜餅は関西風(道明寺)が好きですが、これはまさにドンピシャ。優しい甘さでおいしかったです。

知床鮨

f:id:NEKOTAten:20110314190547j:image

新橋演舞場で催されている、三月大歌舞伎の夜の部を観に行っていました。

正直言うと、こんなときに…というためらいは少しあったのですが、松竹から「14日も上演します」とのメールが来ていたし、幕が上がる以上見ない理由はないと思い、だいぶ早めに家を出る。

本日より、輪番停電が始まることを踏まえて、交通機関が大幅な運行制限をしており、朝の報道ではだいぶ混乱している様子でしたが、私が出掛けた時間帯はそれほどの混乱はなかったように感じます。

私の最寄り駅の府中駅は、いわゆる「調布から西」のエリアなので、10~13時半、18~22時の間は運休するとアナウンスされていました(ただし、この日の輪番停電は実施されなかったので、18~22時の運休は実施されなかった模様)。13時半に駅に行き、13時45分ごろに電車が来たので、そのまま各駅に乗って新宿まで出る。京王線は通常の5割で運行とアナウンスしていましたが、準特急をやめて各駅と急行だけにしているだけで、それほど本数が減ったという印象は感じませんでした。

車内は節電のため冷暖房を切っていましたが、この日は4月上旬並みの暖かさだったこともあり、窓を開けることで事足りる。混雑模様は、通常の朝の通勤快速よりちょっと緩い程度。八王子方面から下って来る電車は徐行しながら走ってくる区間もあるようでしたが、府中から乗って以降は特に徐行することなくスムーズ。50分くらいで新宿着だったので、普段とあんまり変わらないという印象でした。ちがうといえば、駅構内のエスカレーターが止まっていたことと、駅売店がお休みだったことくらいです。

新宿から丸ノ内線に乗り換えて銀座まで出ますが、多少運行制限をしていたようですが、特に問題なく。いつも通り15分ほどで銀座着。普段ならここから日比谷線に乗り換えて東銀座まで出ますが、予想していたより早く着いたので銀座から歩いて演舞場に行く。ついでに銀座三越によって弁当を調達。銀座駅に着いたときから感じましたが、地上に出て、余りの人出の少なさに少し驚く。三越のデパ地下もいつもより空いていました。でも、ホワイトデーの買い物をしている男性諸氏なども少なからず見かけて、まめな人もいるなぁ…と少し感心したり。

で、わたくし、本日の席も例によって三階席なのですが、16時40分開演のところ、16時20分に劇場について、席に行きましたところ、三階席には20名ほどしかいらっしゃいませんでした。そうよねぇ…。

と、そしたら、劇場の職員さんから、三階席のお客様は皆様、二階か一階に移っていただきますとのことで、普段だったらめったに座れない二階席正面に振り替えて頂きました。ありがたく感謝して、席を移動させていただく。演舞場はだいたい1400名ほどのキャパがあるのですが、ざっと見まわしたところ、この日は300名ほどしかお客様がいらっしゃらないようでした。

それでも幕は開き、いつも通りに舞台を堪能。来るべきかどうか悩みましたが、来てよかった…と思いました。劇場と役者の皆様に感謝。

今日の演目は、「浮舟」、「水天宮利生深川(すいてんぐうめぐみのふかがわ)」の”筆屋幸兵衛”、「吉原雀」の3本。

「浮舟」は、源氏物語の宇治十帖をベースにした戯曲で、原作者の北條秀司の名前から俗に「北条源氏」と言われるシリーズの1本です。薫大将に染五郎、浮舟に菊之助、匂宮に吉右衛門、その従者時方に菊五郎、匂宮の妻中の君に芝雀という配役。

観る前は、染五郎、菊之助に対して吉右衛門!? と思ったのですが、舞台を見ると違和感ゼロ。吉右衛門丈、終始台詞カミカミでしたけど、なんかあんまり気になりませんでした。時方の菊五郎がいい味で、現代劇的な雰囲気で芝居が進む中、この二人が出てくると歌舞伎になるって感じでした。

この話、一言でまとめると「純情派」(薫)VS「肉体派」(匂宮)のせめぎ合いってことになるんでしょうか。愛というものに対して崇高な理想を掲げ、相手(浮舟)にもそれを実現させるための清さを求める薫に対して、情熱に身をささげその刹那の瞬間を感じることこそ愛と捕えて相手(浮舟)に迫る匂宮、という対比で物語が進みます。古典的な題材ですが、対立軸が明確で無駄のない構成。個人的には、男二人ともに愚かな存在として描かれている様子がみられて、その辺が好感を持って最後まで見ることができました。ぜひ機会があれば他の北条源氏も観てみたいと思いました。

「水天宮利生深川」は、河竹黙阿弥の「散切物」(文明開化前後の明治の習俗を取り入れた世話物)と言われる戯曲で、もとは三部構成ですが、現在では”筆屋幸兵衛”略して”筆幸”と言われる、今回上演した部分のみを上演することが多いようです。

一言で言うと、ものすごくイイ話。赤貧にあえぎ、しかし、かつての価値観から抜け出すこともままならない貧乏士族が余りの悲しみと混乱から狂ってしまうのですが、様々な人の有為無為の優しさに触れ人の心を取り戻し、ひとりの人間として生きて行こうと決意する…。主役の筆幸さんを、幸四郎が演っていますが、狂った時の演技が見ものです。笑っちゃいけないが笑ってしまう。しかし、狂った経緯を考えると泣けてくる。最後がお定まりの大団円でも、だからああよかったなぁと思えて、いい話でございました。

「吉原雀」は”六世中村歌右衛門十年祭追善狂言”と銘打たれての上演。鳥売りの女は福助丈、鳥売りの男は梅玉丈。詳しいことはよく分からずとも、華やかな踊りを楽しみました。個人的には、鳥かごの細工がすごくて「おおー」と。

予定より15分ほど早く終わって帰宅の途に。元々銀座は比較的夜は早い方ですが、この日はほとんどの会社で早めに終わっていたようで、いつも以上に街全体ががらんどうとしていました。電車も空いており、全部坐って帰宅。

焼きおむすび

カテゴリー: つくる | 投稿日: | 投稿者:

f:id:NEKOTAten:20110314084008j:image

昨晩残ったご飯は冷凍せず、おむすびにしていました。それに味噌塗って、フライパンで少し焼いて焼きおにぎりに。