日別アーカイブ: 2019/07/02

徳島旅行(2日目)

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フェリーの中で目覚める朝。雨が降っていたけど、すでに、先週の時点で旅行期間中はずっと雨の予報が出ていたので、諦めはついていたのもあって、あまり残念感はなかったです。船は揺れるのかしら…とそっちのほうが気になっていましたが、全く揺れず、ああよかったと。

こんな感じで代り映えのしない景色が続くのですが、ぼんやり見ていても全然飽きない。個室にしてよかった。

朝ごはんも自動販売機から。さっぱりめの食べ物は…と、かき揚げそばに。添付のつゆと指定の量の水を注いでから、レンジでチン。駅そばを思わせる味わいで、これはこれで好きだな。

部屋で食べてもよかったけど、エントランスホールで。たるっとした雰囲気がたまらなくよい。

夫は、「クリームパン」と書かれたパンを買ったのだけど、いわゆるカスタードクリームが入ったパンではなく、「生地にクリームを入れています」という意味でのクリームパンだったようで、具なしのパンだったそうです。残念でしたね…。

部屋に戻って、お風呂。24時間自由に入れるし、窓があるので、海を見ながら風呂に入れるのもいい。まぁ、今日は天気がよろしくないのでそこは残念でしたが、明るいお風呂で気持ちいいです。ちなみに私は、お風呂は2回行きましたが、誰にも遭遇しませんでした。

せっかくなので、艦内探検でぶらぶら。フォワードロビー。

天気が良ければ、さぞや気持ちのいい空間だったろうなー。

雨が落ち着いてきたので、展望デッキにも行ってみることに。

当たり前だけど、誰もいない。しかし、ここも、天気が良ければさぞや気持ちのいい場所だったでしょうね。ちょっと2時間ドラマ的雰囲気もあり、よい。

かなり風が強いので、こういう看板を見ると、ちょっとドキドキしてしまう。風で飛ばされるような体格ではないんですが…。

緊張しながら海面を覗き見たけど、海自体は穏やかでした。こうやって肉眼で海を見ていると、船は結構なスピードで進んでいることが分かります。

上陸前の小腹満たしに、助六をチョイス。冷凍食品の太巻きってどうなんだろ…と思ったけど、意外とおいしかった。温かくても、問題ないんだなぁ。

エントランスホールは結構広いのですが、カウンター、二人席、四人席、もうちょっと大人数で座れる席と、意外とバランスよく配置されています。テレビもありますが、テレビの前の席が一番人気かも知れません。

カウンター席も、結構人気。常に誰かしら人がいます。意外と、他の船の姿を見ることがあまりないので、これくらいの距離で船が見えると、ちょっと「おお」という気分になります(ここに写っている方は、乗客のどなたかで、夫ではありません)。

沖洲に近づいてきました。ずっと海ばかりだったので、陸地が見えると、ちょっと不思議な気持ちになります。入港に際して、タグボートで寄せるのかなと期待して待っていたのですが(タグボートが大きな船を引っ張るところを見るのがなんとなく好きなのです)、使わなかったようです。

フェリーは何度も乗っているベテランおじさんの話を何とはなしに聞いていたら、どうやらこのフェリーは基本タグボートを使わずに接岸するそうで、すごく天気が悪い時だけ使うようです。夫は昨年、同じフェリーからタグボートを見ているそうですが、それって、レアケースだったってことなのかなぁ。

ギャングウェイをのばしているところ。明るいせいか、有明から乗り込んだ時のようなありがたみはあまり感じませんでした。実は、私は、これが四国初上陸。

夫からは、Wi-Fiも入っていないし、かなり時間を持て余すよと聞いていたので、一応、分厚めの本を持ってきていたんですが、ご飯食べたり、風呂入ったり、艦内をぶらぶらして、窓の外を眺めているだけで、十分時間がつぶれてしまった。個室なので部屋にもテレビがあるのですが、それも一切つけず。

やっぱり、個室に窓があるっていうのが大きくて、海を眺めているだけで十分リフレッシュ感がありました。今度は九州まで行ってみようかしら。34時間半かかるけど何とかなりそうな気がする。

阿波踊りのポスターがお出迎え。やはりパワフルです。

市営バスで、徳島駅前まで移動。20分くらいでしょうか。駅前に大きなヤシの木がいっぱいあって、ちょっとびっくり。やっぱり四国って、南国なんだな。べたりと肌にまとわりつくような蒸し暑さで、これも南国ゆえか…と思ったのですが、旅行から帰宅後に関西の人にその話をしたら、「いや、ただ単にその時期ものすごく暑かっただけだよ」といわれました。そういえば、関東は今年の夏の前半はやや冷夏気味で、まだ今年はここまでの蒸し暑さを体感していなかった…。

ホテルにチェックインして、何か軽く食べましょうということで、まずは徳島ラーメン。ホテル近くの麺王というお店に入りました。徳島ラーメンに、わかめをトッピング。驚くほど山盛りのわかめが乗っかってきてビックリしましたが、正直嬉しい。こんなにたっぷり乗せてくれるなんて、さすが、わかめの国。

徳島ラーメンって初めて食べましたが、うーん、美味しい。すごく好きな味です。

徳島ラーメンは、現在は、白系、黄系、茶系の3系統に分かれているようですが、古くは茶系のみだそうで、豚骨ベースのスープ+濃い口しょうゆ、細めのストレート麺、甘辛く味付けした豚バラ肉、の3点が特徴のようです。色は濃いけど、意外とさっぱりしているし、小盛りが基本なので(たくさん食べたい人は替え玉をする)、私でもすっきり食べられる。一口食べた感想は、和歌山ラーメン(井出商店)に似てるなぁ、でした。

店内は学生さんが多かったですが、それも納得。1杯500円なんですよね。学校帰りに食べるには量も値段もちょうどいい。これくらいのラーメン屋さんが近所にあったら、私ももうちょっと、気楽に食べられるのにな。うらやましい。

旅行前には、何かしら1冊はガイドブックを買うんだけど、徳島単独のガイドブックってないんですよね(「ことりっぷ」になかったのは軽くショックだった)。他の県のような観光案内所を兼ねた物産館も近くになく、最終的に今回一番参考にしたのは、「おでかけコロカル」の徳島編。徳島市内の喫茶店を紹介してくれていたので、いくつかチェックしていました。

ということで、その中のひとつである、たかしまコーヒー店に行く。

夫はレギュラーコーヒー、私はイタリアンローストコーヒー。

お店の人に、「イタリアンは苦いですよ」といわれたのでちょっとドキドキしましたが、飲んでみると、すごくおいしい。パンチがあるけど、後口がきりっとしていて、久しぶりにおいしいコーヒーを飲んだなーという気分で嬉しくなった。レギュラーコーヒーもすっきりふくよかでおいしかったです。カップもかわいい。

コーヒーのお供にロールケーキ。ふわっふわでおいしかった。

サンドイッチメニューが豊富なことでも有名だそうです。これはすごい、目移りするなぁ。そういえば、店内の本棚に大杉漣さんとお店の人が映った写真が飾られていました。徳島県小松島氏の出身なんですね。

徳島市街を歩いてすぐに感じたのは、すごく、歩きやすい街だなということ。視界が広く、道幅も広い。なんでだろうと思ったんだけど、ひょっとして、阿波踊りがあるから? なんでしょうか。

あと、歩道を歩行者と自転車に分けるのはどこの町でもやっていますが、市民の皆さんの浸透度が深いなと思いました。とにかく歩きやすい街で、さらに好印象。

街のあちこちに、阿波踊りのモニュメントがあるのですが、これは、新町橋のタイルアート。夜になるとライトアップされて、ちょっと遠目から眺めると、とてもきれいなようです。

阿波踊り会館に行ってみました。逆台形の形状が異様な迫力があって、遠目からでもかなり目立つ建物です。

1Fには、徳島県物産観光交流プラザ「あるでよ徳島」が入っているので、そこを1周しつつ、なると金時おいもアイスキャンディーを食べてひと休み。

2Fに阿波踊りホールがあって、あの阿波踊りが生で見られるのですが、今回はパスして5Fの眉山ロープウェイへ。徳島市街が一望です。吉野川がバーンと流れて、遠くに見えるのが紀伊水道。海、川、山が揃った街なんだなぁということが分かります。

眉山にはいろんなモニュメントがありましたが、これはモラエスの像。明治後期、ポルトガルの軍人として日本に赴任し、神戸総領事になったあと、職を辞し、徳島に隠遁していくつものエッセイを故国に送り、日本で亡くなった人だそうです。この視線は、ポルトガルへ向いているそうです。

徳島ゆかりの作家といってもあまりピンとこず、瀬戸内寂聴と海野十三くらいかと思っていたら、賀川豊彦も出身とのことで、立派な文学碑がありました。徳島についてから、文学館(徳島県立文学書道館)があることに気付きましたが、寄る時間が取れなかったので、また今度。

急に山頂の開けたところに、東南アジア的な建物が見えたので何だろうと思ったら、パゴダ平和記念塔だそうです。第二次大戦の戦死者慰霊塔で、徳島県のビルマ会(旧ビルマからの帰還兵によって作られた会)によって建設されたこともあって、シュエダゴン・パゴダをモデルにしているそうです。この周辺が展望台になっていて、徳島市街を一望できます。なかなかの絶景で、夜はさらにいい景色だろうな。

入場料200円で内部を見学できるようですが、この日は閉っていて見られず。

展望カフェと無料休憩所があるので寄ってみる。パコダもそうだけど、これもかなりインパクトのある建物です。

展望カフェは「マチ☆アソビ」とコラボした「マチ☆アソビCAFE 眉山」というカフェだそうで、アニメグッズがいっぱいありました。無料休憩所にも声優さんの手形がいっぱい飾られていたけど、もう、アニメは全く疎くなってしまって、何が何やら全然わからない…。徳島県はアニメとのコラボレーションを積極的に行っているそうで、どおりで、行く先々でアニメの看板が多いわけだと合点がいきました。

慰霊碑とか、アニメカフェとか、かんぽの宿もあるし、各種インフラの鉄塔もにょきにょき立っていて、眉山山頂はなかなかカオスな場所なのですね、と思ったのでした。

ロープウェイで登って降りて、サクッと済ませるはずが、思いの外歩いてしまったので、ロープウェイから見えた天神社にも寄ってみる。徳島眉山天神といって、天神さんなんだけど、縁結びにもかなり力を入れているようです。後で知ったのですが、ここの御朱印は独特の美しさで知られているようでして、確かにホームページで見ると、カラフルできれい。やっぱり、旅行に行くときには、御朱印帳も持参せんといかんね。

徳島市街は、やはり阿波踊りモニュメントが多い。編み笠モチーフは、至る所で見かけました。

紺屋町のバス停にある、阿波おどりカラクリ時計。

ふーんと通り過ぎただけだったんですが、後で、徳島市のWebサイトを見たら、10時から20時までの間に2時間おきにカラクリが動くそうです。しかも、18時、20時の回は7色のLED照明の演出付きだそうです。後日、Youtubeにアップされているのを見ましたが(「阿波おどりカラクリ時計」で検索すると、いくつか出てきます)、バス待ちの間にこれが流れたら結構シュールだろうな、と思いました。

新町川にかかる両国橋の欄干。

徳島市街は橋が多くて、本当に水の街なんだなと、実感します。

徳島に行くならぜひ食べたい、と思っていたものが3つあって、ひとつは徳島ラーメン、もうひとつはお好み焼き、3つめがなるちゅるうどんでして、早速、2つ目をクリアするべく、はやしへ行く。徳島市街は、お好み焼き(鉄板焼き)やさんがあちこちにあって、どこもレビュー数も星の数も多い。お好み焼きは日常的な食べ物ということなんでしょうか。

晩ご飯より少し早めの時間に入ったつもりだったんですが、もう満席だし、私たちの後も途切れずにやってきます。持ち帰りの人も多いし、なんかもう、勢いだけで結構当てられた気分です。

なんで、徳島に来てお好み焼きなのかというと、徳島のお好み焼きには甘く煮た豆が入ったものがあると聞いたからです。ということで、私は、いか玉天に豆をプラス、夫は豆玉を注文。

中央の大きな鉄板でお店の人が焼いたものを、目の前の鉄板においてくれるというシステムです。マヨネーズは別料金で、基本、ソースだけで食べます。ソースはウスターっぽいピリッとした感じで、お好み焼きは小麦粉じゃなくて片栗粉を使っているのかな、という感じの生地で、結構食べ応えがありました。

肝心の豆ですが、私は、「うん、甘いね」とアクセント程度に感じるくらいで、まぁこんなもんか…という感想だったのですが、それを伝えたら夫が「俺のとは違う! そんなかわいらしい甘さではなかった」と、珍しく丁寧に食べた感想を教えてくれました。

曰く、豆天は、これでもかと甘い豆が入っていて、食べても食べても甘い豆、そこにソースが加わって、俺はいったい何を食べてるの? 豆? お好み焼き? それともそれ以外の何か? といった感想が頭に流れ、何とも言えず独特の波状攻撃を感じたとのことでした。「まずくはない、すごい」だそうで、これは体験しないとだめだ、と言われたのですが、残念ながら、この後お好み焼きを食べる機会は訪れなかったのでした。これは、次の宿題にします…。

数年前の阿波踊りのポスターが貼っていましたが、やはり強い。パワーがある。

食後に駅前をぶらぶらしながら、ちょっと面白い看板などを撮影。旅先だとこういうのが楽しい。撮影しても、サーバの肥やしになるだけなんですが…。

これは、駅前のビルで催されていた阿波踊りの写真展の入り口。「殿様漣」という名前がすでにインパクト強いですが、写真もパワフルで強い。写真展自体は、しまっていたので見られなかったけど、これを見るだけで、なんかもう十分満足な気がする。

ところで、駅前商店街のポッポ街を歩いていたときに、店頭にかかしを並べたシュールなお店があったのですが、タイミングを逸して写真が撮れず、店名も忘れてしまって、心残りでした。ただ、帰宅して適当なキーワードで検索したら、私と同じようにかかしに興味を惹かれて、ブログにリポート記事を書いている人がいて、びっくり(こちら)。さすがインターネット。「けんど茶屋」という郷土料理のお店だそうで、改めて店名で検索したら、そこそこ知られたお店でした。今度行く機会があれば、ぜひに寄ってみたい(ということで、ブログに書き記しておく)。

タリーズで、まったりし、

ホテル近くのコンビニに久保田のアイスがあったので、お風呂上がりのおやつに食べる。

今回は、天然温泉があるということで、ホテルサンルート徳島に泊ったんですが、この温泉がなかなかよろしくて、嬉しい誤算でした。