夕方に、実家の猫が亡くなったと連絡を受ける。

そろそろだろうとは思ってはいたものの、まさか、昨日の今日とは思わなかったので悲しみよりも驚きのほうが先立つ。そう思っていたのは両親も同様だったらしく、ちょうどふたりとも用事で家を空けている時に亡くなったそうだ。母はそのことに関して少し悔やんでいる風であったが、もう、しょうがないよ。いままで大病ひとつせず（入院したのは去勢手術の時だけ）、一度も迷い猫にならず、ヘンな悪さも全然せず、スゴイ贅沢をすることもなく。穏やかに旅立ってくれて、最後まで親孝行な猫だったと感謝している。いままでありがとう。

さすがに、私もしばらく放心してしまったが、それでも食事は採る。

猫に作ったチキンスープの身（手羽中）をほぐして骨と皮を取り、玉ねぎと一緒に炒めて、ウスターソース、ケチャップ、バターを加えて味付けしたものに、マッシュポテトを乗せて焼く。

イメージしたのはシェパードパイですが、本物を食べたことがないので、ただ単に想像の産物。私は結構おいしくできたなと思いながら食べたのですが、夫は、残り物を使っているというのを知った瞬間に食べる気を失ったようで、もんのすんごくイヤそうに流し込んでいた。

昔は、食べたくないものが出てきたときは一切手を付けなかったので、そう考えると変わったな…とは思うのですが、そんなゴミを食べるような顔をせんでも。