さっさと帰宅するつもりだったけど、何だか家に帰りたくなく、ダラダラと本屋や雑貨屋をのぞいて時間をつぶし、仕事が終わった夫と合流して帰宅。

きゅうり魚を焼き、のらぼうのオイル煮、米なすの輪切りを多めの油でじりじり焼き、玉ドレ味噌をかけたもの。買ってきたばかりのカップで少しお酒を飲みました。

• 岡本　修 / 暮らしのうつわ 花田

本当は1日くらい一緒にいたかったのだけど、夫が「早く埋めてやろう」というので、近くの公園に埋めに行きました。犬猫ならお骨にして家に置いておけるけど鳥はそうもいかないし、マンションなので庭に埋めてあげることもできない。私は持ち家にまったく興味のない人間なのですが、この時初めて庭付きの一戸建てが欲しいと思いました。

夫は土手に埋めたかったみたいですが、私は土手でいいところが思い浮かばず、あまり気が進まない。私は日常生活においては夫の言うことにあまり異を唱えることをしませんが、久しぶりに意見を言えてよかったなぁと。自分で言うのもなんですけど、なかなかいいところに葬れたと思います。

で、帰りしな、ドトールによってめそめそ泣きながらお茶を飲み、夫がおなか減ったというのでプチモンドに寄ってパンを買う。パンはおいしかったけど、食べ終わって、自分が買ったものが小僧の好きそうなものだったことに気づいて、まためそめそ泣きました。

この日、小僧（青）が死にました。朝ごはんを食べて、さて起こそう…と藁巣をのぞいたら、動く気配がない。夫を叩き起こして見てもらいましたが、もう冷たくなっていました。

こう書くと急に死んだような感じですが、実は前日から予兆はありました。左足が急に不自由になり、好物のパンを食べるのもしんどそうでうまく飲み込めないようでした。あわだまをふやかして食べさせましたがほとんど吐いてしまう始末。内臓が弱っているのだろうとそのまま絶食させて、早めに寝かせたのですが、まさかこんなあっさり死んじゃうとは思わなかった。

夫は注意深く藁巣の中を観察してから、何も吐いてないし、もがいたあとも見られないし、小僧は目を開けたまま死んでたから、きっと心臓麻痺みたいな感じで一瞬で死んじゃったんだよ。きっと苦しんでないから、大丈夫だよと言ってて、それはきっとそうなのかもしれない。けど、私は、食いしん坊だったのに空腹のまま死なせて悪かったなぁとか、さびしがり屋なのに一人で死なせて悪かったなぁとか、寝る前までに一度でもいいから藁巣をのぞいておけばよかったなぁとか、いろんな悪かったなぁがもぞもぞわいてきて、ぼろぼろと泣きました。今まで大事にしてきたのに最後にほんのちょっと積み残したことがこんなに大きな後悔になるんだなぁと思ったし、ほんとにごめんねと思ったし、何よりただたださびしくて悲しくてめそめそ泣いていました。