日別アーカイブ: 2011/05/19

はり重

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初日は団菊祭の夜の回を見に行きました。

演目は、「蘭平物狂(らんぺいものぐるい)」、「弁天娘女男白波(べんてんむすめめおとのしらなみ)」浜松屋見世先の場、稲瀬川勢揃いの場、「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」の3本。久しぶりに夫も一緒に見ました。

「蘭平物狂」は、もともと「倭仮名在原系図(やまとがなありわらけいず)」という時代物浄瑠璃の四段目にあたるものだそうですが、わりに早くに通し上演されることはなくなってしまい、四段目だけが歌舞伎で残ったんだそう。主役の蘭平さんは、刀を見ると記憶がなくなって狂っちゃうという奇病の持ち主という設定で(でもこれは敵を欺くための仮病)、その部分が前半の見どころなのですが、案外タルイ感じで話は進みます(蘭平の息子繁蔵が非常にかわいらしく、むしろ前半は繁蔵に持ってかれてる感じも)。が、後半の大立ち回りはほんとに派手。20分にわたって延々立ち回りが続きますが、松緑丈の身体能力の高さにはほんとに驚きっぱなしでした。すげえよ。

「弁天娘女男白波」は、弁天小僧菊之助が「知らざぁいってきかせやしょう」って長ツラネを言う部分が有名ですけど、今回上演されているのも浜松屋見世先の場と、稲瀬川勢揃いの場なので、話の筋よりも見どころをつまみ食いしながら楽しむって感じでした。弁天小僧菊之助は菊五郎、日本駄右衛門は団十郎、南郷力丸は左団次。生で観れてうれしいよ。

「春興鏡獅子」は1時間近くもある長唄舞踊なんですが、わたくし初めて見るんですけど、ほんとに楽しかったです(夫は寝てましたけど)。菊之助丈がほんとにきれいでした。日本舞踊ってのは即物的な振り付けが多いので、唄がわかっていなくてもまぁそれなりに楽しめるって部分もあって、見るのは結構好きですね。日舞に限らないでしょうが、きれいな人が踊るとより美しく。ってなわけで、うっとり。

普段は弁当持参ですが、今日はそうもいかないので、松竹座隣の「はり重」でビーフカツサンドを奮発しました。観劇前にお店に行くと、「和食弁当ですか、洋食弁当ですか」と聞かれたので、いえいえサンドイッチでと注文すると(弁当は3000円前後するのでさすがに頼めん)、「ほな、次の幕間に合わせて作りますんで、最初の幕間になったら取りに来てください」と言われてびっくり。出来立てを食べてもらいたいので、こういうシステムになっているのだそう。3階席って実質5階にあるんで階段ダッシュは少々しんどかったですが、ほかほかのカツサンドはほんとにおいしかったです。牛肉っておいしいんだなぁ…と柔らかいお肉をかみしめながら堪能しました。

アラビヤ珈琲

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無事に大阪着。話題の大阪駅ビルを見てほええぇと驚く。当たり前だが、人が多いよ。

が、大阪に来たのは駅ビルを見るためではなく、観劇。私は歌舞伎を見るにあたって、あらかじめ決めていたことのひとつに「遠征はしない」があったのですが(歌舞伎ってばただでさえ上演数が多いので、遠征までするとキリがなくなるから)、禁を破ってあっさり来阪。特にひいきの役者ってのはないのですが、もしかすると私は、かなり菊之助丈が好きなのかもしれません(夫は早くから「あんた、菊之助が一番好きやろ」というのですが、歌舞伎見るおばさんってのは、たいてい菊之助好きです)。

大阪に限らず旅行に行くときは、できるだけ全国チェーンじゃないコーヒー屋さんに行くようにしていて、あまり旅行の計画を綿密に立てるタイプではないのですが、めぼしい喫茶店だけはリストアップするようにしています。なので、さっそく、上演前に松竹座近くのアラビヤ珈琲店に。

夫はブレンド、私はアイスコーヒーとフレンチトーストを注文。フレンチトーストはシュガーとメープルシロップを選べますが後者で。

待つこと10分弱くらいでしょうか。見た目とっても上品ですが、味もとっても上品。3センチほどの厚切りパンで耳は落としてあります。卵液は中まで浸透していないのですが、そもそもパンがとてもきめ細やかなタイプなので、それがちっとも気にならない。食味も軽くてとてもおいしかったです。シロップもいいけど、コーヒーとの相性を考えると、シュガーのほうが合ってる気がしました。かなりおいしかったです。

また、コーヒーがとてもおいしかったです。軽いんだけど味わい深くて、いやなえぐみがなく、最後までおいしくいただけました。今まで飲んだ中でも、指折りの美味だったと思います。全体的に値段も安く、毎日飲んでも飽きないであろう味。こういう喫茶店が近所にあればなぁ…と、久しぶりにうらやましくなってしまいました。

加島屋

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旅行中に食べる駅弁は楽しみのひとつですが、あんまりがっつり食べると旅先の余裕がなくなるだろう…と今回は、加島屋のおにぎりセットにする。

加島屋といえば鮭茶漬。やっぱ、具はあの鮭フレークなのか…とおもったら、違うみたいでした。ご飯はおいしかったけど、ちょっとがっかり。から揚げとか卵焼きはいらないから、具を鮭フレークにしておにぎりだけのシンプルなもので売ってくれたらいいのになぁ…と思ったが、なかなかそうもいかないのかな。

夫はいつも通り、まい泉のカツサンド。駅弁でカツサンドを出しているところはたくさんありますが、夫的には「まい泉以外ありえない」んだそう。迷いがなくてうらやましいよ。

BURDIGALA EXPRESS

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発車までに時間があるので、グランスタ地下のブルディガラのイートインで軽く時間つぶし。ここのパンは結構おいしいので好きなのですが、夫は値段の堅さに驚いていた(確かに、なかなかいい値段なのでした)。

コーヒーと、ショーソンオポム。りんごよりアーモンドクリームが多くてちとさびしかったが、これはこれでおいしい。

ところで、東海道新幹線の入口近辺で、気楽に座ってお茶が飲めてタバコが吸える喫茶店みたいな店って、なかなかないですよね。ノースコートができる前は、ここらへんに1軒あったんですけどねぇ…。なんとかなりませんかねぇ。