日別アーカイブ: 2014/03/02

今西軒

今西軒 by nekotano

鯖寿司と箱寿司を食べた後に出していいものか…と思いましたが、絶対に今日中に口に入れてもらいたかったので、食後に出す。今日の朝10時に買って、大事に大事に抱えて持ち帰った「今西軒」のおはぎです。

すごく有名なお店ですが、烏丸五条から少し入ったところという、観光客には絶妙に不便な立地なうえ、9時半開店で2時間ほどで終わってしまうというのもハードルが高くて、なかなか機会がありませんでした。今回はたまたま歩いていけるところに宿をとっていたので、チャンスや! と。

とはいえ、1回行ったはいいが、うかつにも11時半に行ってしまい、もはや粒あん数個しか残っていない状態でした。その粒あんがしみじみ美味しかったので、これは絶対に買って帰ろうと決めていたのです。

私も、つぶあんときなこは食べるの初めてだったのですが、うーむ、やっぱりどれもこれも美味しい…。きなこは、こしあん入りの餅米でした。美味しい。

あんこメインの菓子って、わりにあんこ特有のどっしり感みたいなものがメインになっているものが多いですけど、ここのそんな雰囲気全然なくて、すうっと溶けて、しゅっと消えてしまう、儚い感じ。変な言い方だけど、ブツ自体はそれほど印象に残らないっていうか。ただ、「ああ、アレ、美味しかったな」という気持ちだけが残るような、そんな感じのおはぎ。むしろ、店の脇を通った時に厨房から漏れ出てきた、豆を炊く匂いのほうが、強烈に印象に残っています。

買ってすぐに食べたほうが美味しいけど、何とか今日中に食べられてよかった。夫にも、京都で食べてもらいたいな。

いづ重

いづ重 by nekotano

22日から所要で関西方面へ行き、京都市街に移動してそのまま1週間滞在していました。ちなみに一人旅。8年ぶりのひとり暮らしはなかなか快適でした。もちろん、快適の代償として多少の不便はありましたが、1週間と期限を区切っての気楽さもあって、まぁ楽しく過ごしてきました。ブログの写真すら更新しなかったので、夫の実家と、私の実家と、相次いで「具合が悪いのか」というメールが届きましたが、心配かけて申し訳ありません。はい、私は元気です。

いつもの暮らしと決定的に違ったのが、食べ物と時間です。私は結婚する前に10年ひとり暮らしをしていましたが、1日1食か2食でした。いまは3食食べる習慣がついているのでどうかな…と思いましたが、やっぱり、一人でいるときは1日1.5食くらいでした。ちなみに、夫は最初の3日間は菓子とジュースだったそうですが飽きちゃって、4日目からは朝グラノーラ、昼は玄米ごはんにキムチ、夜チーズパスタ、もしくはレトルトカレーだったそうです。

1日1.5食だったのは、外で出る食事の量が多すぎるというのもありました。喫茶店のサンドイッチセットですら、一皿完食するだけで、満腹すぎて食後にのたうちまわることが少なくなかったです。ただ、折角京都にいるので幾つか行っておきたいお店がある。なので、目的の外食を夕方早い時期に持ってきて、そこから逆算して、その前に1回軽くお腹に入れる(おはぎとか饅頭とかパンなど)…という感じで済ませていました。

東京と関西ではテレビ番組が全然違うので、結局ほとんど見ず。ネットの繋がらないところに宿泊していたのもあって、メールチェックすらせず。話し相手もいないので、久しぶりに本を読みました。私は、本好きというよりも雑誌小僧なんですけど、なぜか雑誌もあまり読む気が起きず、普通に新書や小説を読みました。毎日、簡単な日記も書いていたので、自分という人間は本質的には読んだり書いたりすることは苦とは思わないタチなんだろうな…と思ったのは、まぁ、収穫だったような気がします。

特に土産物を買いこんだわけじゃないし、それなりに身軽な準備で行ったハズなのですが、それでも帰りのキャリーケースは絶望的に重い(京都駅でかなり苦労した)。そういう話をしたわけじゃないのですが、不思議と夫はその辺を見越していたのか、東京駅まで迎えに来てくれた上にタクシーを迎車してくれていました。車種も指定できるとのことで生まれて初めてBMWに乗りましたが、なんていうか、もはや、私の知っているレベルの乗用車ではなかったです。動くソファ、って感じでしょうか。冗談抜きで。京都にいるときはバス代すら節約してかなりの距離を歩いたりしていたのに、そんな贅沢していいのか…と思いましたが、まぁいいか。どうもありがとう。

ちょいと遅い時間ではありましたが、これを家で食べるために、帰りの新幹線でも何も食べずに過ごしてきたので、まずはさておき、早速開けます。「いづ重」の鯖寿司(ハーフ)と上箱寿司。味は勿論ですが、お店の雰囲気も感じがよくて、好きなお店のひとつ。中で食べるのも好きだけど、持ち帰りにすると掛け紙も素敵なのです。祇園界隈で鯖寿司というとまずは「いづう」でしょうけど、個人的には、こちらのほうが好み。

昔は鯖寿司一辺倒だったけど、今となってはむしろ上箱寿司のほうが、「まずはさておき…」って感じになってきたかなぁ。どれも美味しいけど、おぼろが絶品。バランスが良くて、綺麗で、食べていて楽しい。今回は鰆の押し寿司があったのがすごく気になったけど、そんなに食べられないしね…と、泣く泣く我慢。同じ理由でお稲荷さんも。いつも分不相応だからと諦めている甘鯛(ぐじ)も、今回もスルー。いつも同じものだけになってしまうのだけが不満だけど、でも、やっぱり久々だったらこの組み合わせになってしまうのも、致し方ないところなんだよなぁ。

味噌汁だけ簡単に作って夫とつまむ。二人前でも少し多い量なんだけど、ふたりだとペロッと食べられちゃうのが不思議。東京に帰ってからやっとありつくってのも変な話だけど、やっぱ、いづ重のお寿司、美味しいわー。