日別アーカイブ: 2014/07/22

お弁当

お弁当 by nekotano

歌舞伎座の七月大歌舞伎の夜の回を観に行く。

今日の演目は「猿翁十種の内 悪太郎」「修禅寺物語」「天守物語」の3本。一番のお目当ては、玉三郎さんがご出演なさる「天守物語」であって、そこにピークを持ってこられるよう、万全の体調管理で出かける。

ただ、「悪太郎」は思った以上に面白くて、儲けものでした。元は狂言の「悪太郎」なので松羽目物なのだが、なんだか不思議な踊り…と思ったら、ロシアンバレエの要素を振付に入れているそうで(初代猿翁はロシアへの遊学経験がある)。悪太郎(右近さん)と智蓮坊(猿弥さん)の掛け合いも面白く、澤瀉屋らしい軽やかで面白い舞台でした。

「修禅寺物語」は夜叉王を中車さんが演じられるのが眼目でしたが、元々この話自体が、そんなに好きじゃないのもあって…。

お目当ての「天守物語」は、うーん、やっぱり観に行ってよかったなぁ、と思いました。玉三郎さん扮する富姫は、美しくて、残酷で、我儘で、無邪気で、一途……っちゅうね、要はお姫さんなわけなんですけど、でも人間の姫さんじゃないって所が難しいと思うのですが、玉三郎さんの説得力ったら。それが堪能できて幸せでした。

あと、門之助さんの舌長婆。門之助さんは、キモイ老婆の役をおやりになっている時って妙に生き生きして見えるのですが、今回もそんな感じで、素敵でした。お掃除シーンが気持ち悪くて、おぉぉ…と思う。

最期、目が見えなくなった富姫と図書之助…もう死ぬしかない、どうする!? となった瞬間に登場した桃六(我當さん)には、そんな都合のいい展開アリか? と思いましたが、でもしかし、登場した際に彼が発した「美しい人たち泣くな」という台詞は何だか妙に印象深くて記憶に残りました。

ちなみに、原作自体が戯曲として書かれていて、岩波文庫に収録されていますが(『天守物語』と『夜叉ヶ池』を掲載)、『天守物語』だけ読めればいいや…という場合は、青空文庫にあります。

久しぶりにお弁当持参。さめの照り焼き、焼きピーマン、ゆで卵、しいたけの軸とドライトマトの炒め物、玄米ごはん。

1切れ残ったさめは、薄力粉をはたいてサラダ油で両面こんがり焼いたら、油をぬぐってからしょうゆ小さじ2+柚子ジャム小さじ2のたれを注いでよく絡ませる。んー、これ、美味しい!

焼きビーフン

焼きビーフン by nekotano

蒸し暑くなると、無性に食べたくなるものがいくつかありますが、パッタイはそのうちのひとつ。材料をそろえるのが少し(かなり)めんどくさいのですが、でも、やっぱり、あの不思議な甘辛(少しピリ辛)味は魅惑の味だと思います。

いつもは、『スパイスビーム』(深谷陽)という漫画の巻末オマケ漫画のレシピを参考にしながら作るのですが(その割に、代用品ばっかりでいい加減)、今回は『おうちでおいしい。タイごはん』にある、「焼きビーフン」のレシピを参考に作る。

味澤ペンシーさんのレシピは、料理教室も主宰されているだけあってか、レシピは「ガチでタイ」という感じではなく、そこそこ入手しやすい調味料で組み立ててくれているのが有り難いです。使用する調味料は、ナンプラー、薄口(シーユーカオの代用)、ケチャップ、チリソース、シーズニングソース、オイスターソース、砂糖(ココナッツシュガーの代用)、酢(タマリンドの代用)。

作りやすく、食べやすい分、若干の物足りなさがあるのは否めませんが、まぁ、十分、タイ料理の気分は味わえました。