日別アーカイブ: 2013/04/02

具だくさん味噌汁

カテゴリー: 夕食 | 投稿日: | 投稿者:
具だくさん味噌汁 by nekotano

歌舞伎座でお弁当を買った際に、「博多 川扇」の南関いなりがあったので、お土産代わりに一緒に買ってました。

買う際に「ものすごく汁気の多い稲荷だから、横にしないでね」と言われたのですが、想像以上に汁たっぷりなお揚げで包んでいるようで、少し(かなり)汁もれしていました。

お揚げに限界まで煮汁を含ませているので、食べるととろんとした食感。ただ、ご飯は思ったほどべとついてはなく、わさび入りなので不思議な感じ。総じて軽い味で美味しかったです。結構いい値段しましたが(800円)、観劇の際に食べるには、分量的にはちょうどよくていいかも。

あとは、具沢山(にんじん、じゃがいも、玉ねぎ)の味噌汁、やりいかと春菊の炒め物。

食後は、テレビで歌舞伎座会場のニュースをハシゴする。特にNHK「ニュースウォッチ9」では、番組の最初と最後に「勧進帳」の生中継を入れていたので、我慢して真ん中のニュースまで観てしまった…。一日中家にいた夫は「今日は山ほど一番太鼓の映像観たよー」と言っていましたが、実際に行った私は見ておりませんで、そんなものが鳴っていたことも気づかず。テレビって便利だな。

まい泉

まい泉 by nekotano

歌舞伎座で行われている、「杮葺落四月大歌舞伎」を観に行ってきました。私には珍しく、初日の観劇。

私は歌舞伎座が閉幕してから観に行くようになったにわかなので(前の歌舞伎座には2回しか行ったことがない)、実は歌舞伎座のことはよく分かりませんが、最初に中に入った感想は「あんまり変えなかったんだなぁ」というものでした。何故なら、以前に行ったときに感じた感想と全く同じ感想だったからです。なんていいますか、ごみごみしていて狭い。

客席からの見え方に関しては少々改善されているようで、確かに、三階席からもギリギリ七三は見える。あと、手すりの位置は結構考えられているようで、視界を邪魔されることがなくてありがたい…と思いました。個人的には、その劇場であれ、三階席の最前列は手すりの位置が高すぎて非常につらいのですが、今の歌舞伎座はかなり低く取り付けているようです。三階の最前列ってのは、敬遠したい席のひとつだったのですが、これなら大丈夫かも…。

ちなみに、テレビでは散々「席の幅や前の座席との間が広くなって、ゆったり見られるようになった」と言われていましたが、それは一等席だけのようです。三等席は相変わらず。二回もちらっと観に行きましたが。二等も結構きつそうでした。だとすれば、ロッカーの数はもう少し増やしてくれてもいいのになぁ…とは思います(地下にはたくさんあるのですが、不便です)。

この日は東銀座に10時半ごろ着いたのですが、地下道から直結してくれているのはありがたいのですが、入場するには地下道からいったん地上に出る必要がありまして、その手段は小さいエスカレーターひとつ(歌舞伎座のエスカレーターは高齢者仕様なのか、猛烈に遅い)。地上に出るまでが大行列。正面玄関から入るしかないのですが、あいにくの雨でして、ここでも大混乱。客はもちろん、案内するほうも覚束ない感じで、11時に開演できるのかよ、って感じでした(できたのですが)。

こんなおめでたい日ですから、1階ロビーにはさぞや豪華な面々が顔をそろえているのだろうなぁ…と思ったのですが、もう、そんなの確認する余裕なんてちっともなく。かろうじて、冨士純子さんと、菊之助さんの奥さん(瓔子さん)を拝見。幕間の時に、塩爺(塩川正十郎さん)を見かけたくらいでした。隣に座った女性たちが「吉兆が三階にできたから、これから有名人を見る機会が増えるかもね」と言っていましたが、そうかもしれません。ちなみに、彼女たちは、扇千景さんを拝見したそうです。

あ、そうそう、私は三階席東側のほぼ最後列エリアにいたのですが、山川静夫さんがいらっしゃいました。大向こうさんとして臨席されているようで、席にお座りにならず、立って観劇。最初の出し物の際には、市川染五郎さんに向かって、「染高麗!」と声掛けしておられました(聞いたことない掛け声だったのでちょっとびっくりした)。当然ですけど、今日の大向こうさんは普段の五割増しって感じでした。おかげで、幕間中、ロビーの椅子席は大向こうの爺さんたちに占拠されて、座る場所がなかった…。

一部の演目は「壽祝歌舞伎華彩」「お祭り」「熊谷陣屋」の3本。

「壽祝歌舞伎華彩」は、そもそも、藤十郎さんが鶴、團十郎さんが亀になって踊る、いわば三番叟的なものだったのだと思いますが、團十郎さんが亡くなられてだいぶ構成を変えたようです。中身についての云々はよく分かりませんが、藤十郎さんの不思議なオーラを感じられただけで、十分魅力ある舞踊だったと思います。

「お祭り」は「十八世中村勘三郎に捧ぐ」と添えられていますが、もともとは勘三郎さんが踊る予定だった演目です。鳶頭は三津五郎さんが務められましたが、さすがの存在感。この演目であれば、「待っていたとはありがてえ」のひとこえが眼目ですが、さすがに今回はなし。その代りに、勘九郎さんの息子さんの七緒八ちゃんが入場。あとで2歳と聞いて驚きましたが、まぁなんとも立派な初お目見えでした。ふと見渡すと、お客様で泣いている方、多かったです。こういう部分が、歌舞伎が他の演目と違うところなのかな、と思いました。

個人的に一番楽しみにしていたのが、「熊谷陣屋」。さよなら公演でこの演目を見て歌舞伎にハマったので、どうしてもこれは観なきゃなりません。

配役はかなり変わってしまったのですが、熊谷はさよなら公演同様吉右衛門さん。相模は玉三郎さん、藤の方は菊之助さん、義経は仁左衛門さん。うーむ、豪華すぎる。前回は、藤十郎さんの相模に心打たれたので、彼じゃないことに少しがっかりはしたのですが、玉三郎さんだったら問題なし。っていうか、丸本歌舞伎やる玉三郎さんを観るのって、初めてかも…。

熊谷陣屋自体は、さよなら歌舞伎以降も何回か見ていますが、やはりこれだけのクラスの役者さんがやると、観た後の満足感が段違い。観に行ってよかった…。

今は三部制になっているので、1回あたりの公演時間が短く、お昼を食べるかどうか迷ったのですが、結局、まい泉のお好み弁当を買いました。ヒレカツサンドとお寿司とクリームコロッケって、くどくね…と思ったのですが、実際そうでして、サンドイッチとコロッケだけ食べて、あとはパス。今度は弁当持参で行かねば、と思った次第。